「ガガガガガ」アリー スター誕生 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
ガガガガガ
ガガ一色。
俺的に1番盛り上がったのは初めて「シャロウ」を歌ったシーンだった。
そこからは絵に描いたようなアメリカンドリームが展開される。
あ、ラストの曲も良かったかな。
でも、アレはクーパーの生歌にやられた感じだった。最後のサビを彼の生歌で聞かせた編集は凄く凄く好きだ。
監督クーパーの徹底ぶりが際立つ印象だった。レディファーストならぬガガファースト。演出も脚本も、自身の役でさえも献身的にガガに尽くしていたように思える。
スポットライトが当たる彼女の影から出るような事はなかった。
んだけど…光が強い程、影は際立つ。
その逆で影が濃い程、光は強く輝くかといえばそうはならないみたいで、影の輪郭は影自身の力によってドンドン強くなっていった。
主役を食うのとはまた違う。
なんて言えばいいのか分からんのだけど、クーパーはきっとアレを相手が誰であっても出来るような感じで、ガガはクーパーだったからアレが出来たような感じに思う。
脚本としては凡庸な感じはするし、クイーン程、心を打ち抜かれた感じはしない。
ただ、アイドルとアーティストは全く違うカテゴリーなんだなと痛感した。
今日聞いた曲の全ては芸術だと感じられた。
同時にそのアイドル達が席巻してる我国に、ある種の終末を感じる。
…インスタント感が否めない。
けどまあ、古いものは淘汰され新しいものだけで回っていく世界を思えば、ただの戯言にも過ぎんのだろう。
その世界がどんな世界であれ、そこに生きている多数の人達がチョイスしたモノなのだから。
そんな事を思えば、監督クーパーの仕事は、自分の本分を頑なに変えなかったようにも思えた。