「ここぞというときの「サラ・スマイル」♪そしてShe's Gone」ファーザー・フィギュア kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ここぞというときの「サラ・スマイル」♪そしてShe's Gone
母親の結婚式をきっかけに、双子の兄弟ピーターとカイルが再会。肛門外科のピーター(エド・ヘルムズ)は息子はいるが離婚してから恋人もできない医者。チャラ男のカイル(オーウェン・ウィルソン)はBBQのイメージキャラとなり裕福な生活を送るのだが、顔も性格も全く違う双子の兄弟だったが、血の繋がった父親探しで意見がまとまり、ロードムービーがスタートする。冗談だろうけど、ディスコブームの時代に毎晩違う相手と寝たという母親ヘレンのために。もちろんfigureの意味は“人形”ではなく、“figure out”の方の意味。
最初に聞かされたのはフットボールのスター選手だった男。マイアミで自動車会社を経営する有名人テリーだったが、歓迎されるも父親ではないと判明。次は嫌われ者だったローランド(シモンズ)に可能性があったのだが、訪ねてみると詐欺師で強盗。入院するハメとなるが、輸血しようとするも血液型から可能性がなくなってしまう。そして次は元カリスマ的麻薬捜査官だった男を訪ねるが、パーティかと思っていたら・・・といった展開。
尻軽だった母親の血を受け継いでいたカイルに対して一穴主義を貫いたピーター。最初はそうしたセックス依存症みたいな下ネタ話ばかりだったため、うんざりもしたのですが、肛門科の医師ということでやたらと“アス”“明日ホール”の話題だらけとなることが笑えました。事故のシーンも大がかりで、ドキッとさせられるし、意外と金がかかってる作品です。親子の絆よりは兄弟の和解みたいなところもあって、終盤にくるとグッと締まってくるコメディでした。
70年代から80年代の音楽が好きな人ならば絶対に感動するホール&オーツの「サラ・スマイル」。サラにそこから「シーズ・ゴーン」を連発するのだが、こちらの曲はかかりません。でも絶対にシーズ・ゴーンは狙ったネタですね。そして、大物俳優のトリを務めるのがクリストファー・ウォーケン。よたよた走る姿が渋くてかっこいいのであります。観終わってからYouTubeで聴きなおしたことは言うまでもないです。