「陳腐」人魚の眠る家 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
陳腐
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死を題材にした映画に対して、「陳腐」とは不遜極まりない。
だが、ありふれた内容で、本当に東野圭吾?と思わざるを得なかった。
脳死は死か?否か?
哲学的なことはさておき、医学的に死なのは明らかだ。
感情的に理解できず、狂気の領域に踏み込んでしまう親心は理解できる。
でも、それはありがちな題材で、そこに科学技術を持ち込んだところで画期的ではない。
予告編を見たときにはもっと深いものがあるのでは?と期待させられたが、特にはなかった。
死に際に娘が具現化して別れと感謝を口にするというのも、また陳腐に感じた。
母親が娘を刺そうとしたシーンがあった。
あれが唯一の見どころに思えた。
脳死の娘を刺したらそれは殺人か?
その問いかけには迫力があった。
そこをメインテーマにしてくれていたら、もっと東野圭吾らしい世界が展開したのでは?と惜しまれた。
刺さなかったことで単なるお涙頂戴になってしまった。
原作未読なので、読んでみたい。
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