「ジェットコースターような作品」ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー のぐけんさんの映画レビュー(感想・評価)
ジェットコースターような作品
これまでの劇場版ドラゴンボールとは一線を画する映像美と、ドラゴンボールらしいストーリーが魅力の作品です。
スピーディー且つ細かな戦闘の描写、迫力のあるサウンド、鮮やかな光で演出された戦闘シーンは、時間の経過を忘れさせてくれます。
原作者の鳥山明氏が元々ギャグ漫画家であり、緻密な物語や設定を重視していないことは原作を読んでも明らかであり、ストーリーが浅薄との評価は相応しくないように思います。
私はただ、悟空とベジータが2人がかりでも倒せないブロリーの圧倒的な強さに、ワクワクが止まりませんでした。
松本人志がフリーザ登場時にベジータがビビっていたシーンについて「自分の学校で喧嘩が一番強い奴が、他校の更に喧嘩が強い奴に頭を下げているところ見たとき」に例えていましたが、ドラゴンボールの面白さはそこにあると私は思います。
そのような意味で、めちゃくちゃ強い奴が出てくるワクワク感と、カッコいい戦闘シーンというドラゴンボールの2大要素を見事に昇華した傑作であると感じました。
グラップラー刃牙の作者である板垣恵介氏は、漫画というメディアをジェットコースターに例えていました。目的地なんてなく、乗ること自体を楽しむもの。
そんな漫画の本質を思い出させてくれる作品です。
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