「『美女と野獣』を現代的にアップデート。 あなたはこの過激な下ネタについてこられるか…?」ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
『美女と野獣』を現代的にアップデート。 あなたはこの過激な下ネタについてこられるか…?
大統領を目指す国務長官・シャーロットと、彼女にスピーチライターとして雇われたジャーナリスト・フレッドの、波乱に満ちた恋愛を描くロマンティック・コメディ。
国務長官のシャーロット・フィールドを演じるのは、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ワイルド・スピード ICE BREAK』の、オスカー女優シャーリーズ・セロン。
ジャーナリストのフレッド・フラスキーを演じるのは『カンフー・パンダ』シリーズや『ソーセージ・パーティー』のセス・ローゲン。
なお、セロンとセスは共に本作の製作も担当している。
カナダの首相ジェームズ・スチュワードを演じるのは『バトルシップ』『ターザン:REBORN』の、名優アレクサンダー・スカルスガルド。
本作は、メグ・ライアンやジュリア・ロバーツの映画を髣髴とさせる懐かしのロマンティック・コメディである。90's〜00'sには、こんな感じの能天気なラブコメ映画が沢山あったよな〜。
「美女と野獣の恋愛劇」という古典的な形式ではあるが、いかにもこれが現代の映画だと思えるのは、ヒロインである女性の方が社会的立場が上だ、というところ。
『マイ・フェア・レディ』や『プリティ・ウーマン』のような典型的なプリンセス物語こそがロマンティック・コメディの王道だが、本作はあえてこの男女のパワーバランスを逆転させている。
こうすることで、本作はバリバリのキャリア・ウーマンが置かれる社会的な状況と、そんな人々の恋愛事情を観客に提示してみせる、一種のフェミニズム映画として成立している。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『タリーと私の秘密の時間』『スキャンダル』など、近年のシャリーズ・セロンはフェミニズム的要素を持つ映画作りに関心を持っているようだが、本作も正にその一つであるといえるだろう。
フェミニズム映画というと堅苦しいイメージを持ってしまいがちだが、本作はバリバリのコメディ映画。
冒頭からクライマックスまでとにかくギャグ的な展開のオンパレードになっているので、ラブコメ好きの人ならきっと楽しめることだろう。
本作に登場するギャグは、その殆どが下ネタ💕
しかもかなりハードな下ネタのオンパレードであるため、ラブコメだからといって親と一緒に観たり初デートで観たりしてしまうと、とんでもない居心地の悪さを味わうことになるだろう。
下ネタ以外にも、政治的や倫理的にかなりギリギリのギャグが満載で、攻めた内容のコメディ映画だなぁ〜…💦という印象を受けた。
ロマンティック・コメディが好きで、下ネタも全然平気!という方ならきっと満足出来ると思います!
そして何より、シャーリーズ・セロンは美しい😍眼福眼福。
※さて、話は変わりますが、2002年に開催された第2回『M-1グランプリ』で、スピードワゴンのネタに対するコメントを求められた立川談志師匠が「ちょっと、俺下ネタ嫌いなんです」と発言して現場を凍り付かせました。
ハイ、私も談志師匠と同じ意見です。
こういう映画が好きな人も大勢いるんだろうから、そこに水を差すようなことは言いたくないんですけど、自分には下品なコメディの面白さが全くわからない。
居酒屋なんかでも、酔うと下ネタしか喋らなくなる奴っているじゃないですか?ああいう輩は本当に消えてほしい💢
下ネタ以外のコメディ要素は割と面白かったんだけどねぇ…。