「普通に満足」響 HIBIKI テツさんの映画レビュー(感想・評価)
普通に満足
原作ほぼ未読
そこそこに面白かった
とある新人賞に応募された原稿
それを読んだ担当編集者はその小説の傑作ぶりに衝撃を受ける
連絡先も書かれていないその小説の作者は鮎喰響
彼女は15歳の女子高生だが、彼女は少し変わっているというか、自分を曲げなさすぎるというか…
そんな彼女に関わる人たちと文学界を描いた作品
原作がどういう感じなのか知らないが、割かしスピーディーな印象かな?
響の極端すぎるあまりに真っ直ぐで正直で曲げなさすぎる性格は周囲を唖然とさせる。
だが、関わった人たちは響の真っ直ぐすぎる意見に少し心動かされる…
主演の平手友梨奈の演技もとても良かった。抑えたトーンで淡々と自分の意見を(キックも含めて)相手にぶつけていくのがとても様になっていたし、ときおり見せる少女らしい可愛い雰囲気もとても魅力的に映っていた
アヤカウィルソンの笑顔の裏に隠された嫉妬や葛藤、苦しみなども素晴らしい演技だったし、小栗旬の疲れ切ってる感や柳楽優弥のふてぶてしさなども良かった
原作だと学校でのエピソードはもっとあるのかな?今回は受賞レースの行方に絞ってあったので学校の文芸部エピソードはリカとのエピソードのみな感じ(というより学校ほぼ出なかったくらい)
また、あんだけ騒ぎになってるのに全く両親を出さないのも…(原作もあんまり出ないのかな?出したら出したでそっちのエピソードも必要になるから英断と言えばそうなるか)
極端すぎる響の生き方や性格だけど、あんな風に色々言ったり生きていけたらなぁなんて思ったり。
あとは、「内容は知らないで批判する世間」とか「メディア・報道の問題」とかもエッセンスとしてあったかな
最後丸く収まりすぎかなとも思うけど、まあ良いでしょう
原作マンガも読みたくなったので原作ファンを増やすきっかけになってくれそうな作品