「こんな世の中だからこそ響の言葉が心に響く」響 HIBIKI 美茶さんの映画レビュー(感想・評価)
こんな世の中だからこそ響の言葉が心に響く
クリックして本文を読む
あまり期待していなかったが、かなり面白かった。
真っ当な倫理観や道徳観、正義の本質を響に教えられた気がした。
響の発する言葉ひとつひとつに考えさせられ、響のように生きたいとすら思った。
仲間や自分を守るために暴力を振るってしまう響ではあるが、脅しや言葉の暴力に怯まない様子は素直に格好良くスカッとさせてくれる。
SNS全盛のネット情報社会を生き、溢れる情報や他人の意見をよく目にする人ほど見てほしい映画。
また、エンタメ映画としても楽しく退屈せず見られる作品という印象。
自分が観た回では4ヶ所で笑いが起きており、テンポ良くあっという間の105分だった。
平手友梨奈の響はとてつもなくキャラが立っており、そこに居るだけで何故か目を惹かれる。
特筆すべきはアクションシーン。身のこなしや所作が凄まじく様になっており、終盤ではサイヤ人がスーパーサイヤ人になる瞬間を目撃したような衝撃を受けた。
響のオンとオフのギャップも良かった。あと目力凄いですねゾクゾクしました。
小栗旬の山本、柳楽優弥の田中の演技も流石の一言。
出番が少ない中で役柄の個性や悲哀をこちらに強烈に印象付けてくる。
この両名がスパイスのように効いていることで、作品に深みが出ていると感じた。
ただ、もう少しこの2人の背景や人物描写が欲しかったので☆-0.5
アヤカ・ウィルソンの凛夏に感情移入する人が一番多いと思う。
自身の立場に加え、とてつもない才能を前に嫉妬や苦悩に苛まれる難しい役どころだが自然に共感でき観ていて苦しいほどだった。
これからが楽しみな女優。
長々と書いたが、個人的には価値観が揺らぐ良作。
コメントする