「濃密な極上サスペンス」ゲティ家の身代金 ジョーカーさんの映画レビュー(感想・評価)
濃密な極上サスペンス
終止不穏な空気が流れているが、見ているうちにその雰囲気がとても好きになり、居心地が良いとさえ思ってしまう。常に観客の一歩先を行く展開がとにかく面白い!
誘拐事件について、義理の父が身代金を払わないおまけ付きで淡々と描くのではなくしっかり面白く作っている点がリドリースコットの安定感を示している。
主人公で、誘拐犯と義理の父の二人に立ち向かうこととなった女性を演じたミシェルウィリアムズ。彼女は『マンチェスター・バイ・ザ・シー』に出演していたが、その時の演技がとにかく印象的だった。この作品でもやはり素晴らしい。強さの中にある弱さや人間性が垣間見えるのがよかった。マークウォールバーグの安定感はもはやいつも通りすぎて映画を見ている!という感覚になる笑
そして、特筆すべきはクリストファープラマーが演じたゲティ家の大富豪。セクハラでケビンスペイシーが降板したが、むしろこちらのバージョンの方がいいのでは?とはえ思えてくる役。ラストでより一層彼の演技の上手さが分かる。
あと、全く注目してなかったがチンクアンタ役を演じたロマンデュリスが好きになった。見てもらえれば分かる良さ。
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