劇場公開日 2018年4月7日

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ラブレスのレビュー・感想・評価

全67件中、61~67件目を表示

2.0逃避

2018年4月8日
Androidアプリから投稿

単純

悲しい

離婚話が進む両親のどちらも子供を引き取るつもりはないという夫婦喧嘩を聞いてしまった12歳の息子が行方不明になる話。

ヒステリックで常にスマホをいじってばかりの母親と、自分のことばかりで家庭に無関心な父親、更には共に再婚が決まっているという状況で家の中には愛情の欠片もみられない。

子供が居なくなってからの言動も後悔の念が薄く上辺な感じがして救われない。

失踪するまでの状況説明1時間とひたすら子供を捜す1時間、エピローグ2~3分という流れで概ねあらすじに書かれている通り。

重さや救われなさは良いけど、変化が乏しく結局結論も委ねられるし、気付きも目覚めもなし。

内容の割に長過ぎる。

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Bacchus

5.0最も現実的な「終末」

2018年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

荒廃した社会主義社会は、色の無い凍てついた世界だ。効率性を重視した均質で無個性なアパートに住む彼らは(登場人物全員)誰も本当の意味での愛情を持ち合わせていない。

SNSに取り憑かれ、自らにしか興味を抱けないアバズレ(もはや母ではない)。
禁欲主義の教条と矛盾する女癖の悪い男は自分自身の保身のことばかり考えている事勿れ主義で、非人間的な日常を機械的に送っている。
警察は忙しさにかまけて親身に相談してくれない。ボランティア団体は、自己陶酔の偽善者集団だ。学校の先生は捜査に対する面倒臭さを心に秘め、会社の同僚は本当かも分からない無意味な冗談を言うだけの人間だ。

世界の荒廃を描いたディストピア作品は、数多くあるが、この作品もある意味で「終末の瞬間」を描いた作品といえる。愛のない世界で待ち受けるは形だけの幸福と虚無感だ。マヤ暦の終末は既に到来していたとでも言うのだろうか。

社会主義国のロシアにおいては非人間性がもたらす世界の終末が容易に想像できるが、人間社会の荒廃とは世に蔓延る紛争や内戦だけではない。インターネットがますます普及し、更に合理性が追求されるようになる社会において、それは人間を内部から蝕む。これは全く他人事ではなく、ディストピア映画では最も現実的で、ロシアに限った話ではなく、今すぐにでも起こり得るのが恐ろしい。

最も人間的な人物が、何の趣味もない息子、或いは自らの家というシェルターに閉じ籠った祖母だった事は現代社会に対する冷徹な皮肉だ。

ラストでは、息子を失った(か否かは最早どうでも良く)彼らが心のどこかで無意識に不幸から目を背けてしまう様子が描かれるが、それは、子供の死をもってはじめてほんの少しだけ人間性を取り戻したという希望なのだろうか。

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nagi

4.5間違えた誰かはいるのか

2018年4月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「これ誰が悪いの?」っていうと主要登場人物全員が少しずつ悪い感じがすんだよね。

じゃあ、そんなに悪いのか?っていうと、みんな幸せになりたかっただけなんだよね。

「じゃあ、しょうがねえか」って言うと、そうはならない。いろいろ考えちゃうね。

主演の女優さん綺麗で良かったな。役としても、徹底して自分の幸せを優先する判断も良かった。

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Scott

5.0無関心という残酷さ

2018年4月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

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しんかいぎょ

1.0暗くて重い

2018年3月13日
スマートフォンから投稿

悲しい

難しい

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Readme

4.0生活は裕福になっても心は貧しい

2018年3月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

これは、いろいろと考えさせられる映画で面白かったなぁ
現在のロシアの中流家庭の夫婦事情が描かれている作品

ロシアの家庭事情を見る機会があまりないので、彼らの生活を見ているだけでも面白かった

2012年10月のサンクトペテルブルク
ボリスとイニヤの夫婦は、それぞれに新しいパートナーがいて一日も早く離婚したいと考えていた
彼らには、12歳になる息子アレクセイがいるのだが、互いに引き取ることを嫌がり、口論になってしまう

そして、アレクセイ本人が「アレクセイを押し付け合う両親」の口論を聞いてしまい…

ここで描かれるのは、包み隠すことのない、夫婦の赤裸々な本音

二人とも自分のことしか考えていないエゴイストで
二人の間にいる子供のことよりも、自分と新しいパートナーとの生活の方が大切

そして、そんな夫婦の元から息子のアレクセイが失踪してしまう

そこから、物語は一気にサスペンス色が強くなっていく

私は、常にいがみ合う夫妻を見て、長い冷戦の間、貧しい生活を強いられた国民は、心も貧しくなってしまったのではと感じた

それは主人公夫妻だけでなく、社会生活からも感じられる

夫が勤務する会社でも
「上司の言うことを聞かないとクビになる」とか「ランチは全員同じ物を食べる」とか、共産主義の名残がそこかしこに残っている

その反面「家出人捜索のボランティア」が「警察より優秀」であり、警察は日々起きている事故や犯罪を追うので手一杯だというのも、荒んだ世の中を表しているのであり、
家出人捜索ボランティアの組織化された手際の良さは、経験値の高さ、アレクセイのような家出少年の多さを感じさせる

そこから、ロシアで起きている犯罪の多さは、共産主義がもたらした負の遺産なのではと感じた

彼らは自由な生活を知らず、いきなり抑圧を解き放たれた開放感から、欲望のままに生きるようになってしまったのではないか

そして現在、ウクライナが東西に分かれる内戦が起きており、ロシアの国民は、そのニュース映像にかつての自分たちの姿を見るが、まるで他人ごとのような気分で、それを眺めているのである

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とえ

3.0愛の不在が連鎖

2018年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

知的

身勝手で愛の無い人に幸せはない、という戒めを感じました。夫婦、親子など登場人物間に愛は不在。両親の離婚を物陰でコッソリ聞いて息子が涙する冒頭の短いシーンは、悲しみに溢れていて心に残ります。大人に振り回される子供が本当に可哀想です。家庭内、会社、失踪した子供の捜索場所など、まるで自分自身がそこにいるような臨場感がさすが。映画全体を包む冷たくやるせない空気を背景に、登場人物のストレス・苛立ちがヒリヒリと伝わって来ます。悲惨な結果にならないように祈りながら観ずにはいられません。結末は各自で考える様な形になっています。深ーく考えさせられる映画でした。

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tomoboop
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