「真相は分からない、けどこれも誰かの人生の1つ」アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル Ms. Parnassusさんの映画レビュー(感想・評価)
真相は分からない、けどこれも誰かの人生の1つ
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伝説を作ったスケーターの「事件」を描いた作品。
真相が分からないという事実を軸に
色んな人のインタビューを上手く組み合わせて
観る者をどんどん混乱させていく。
けどメディアがどう報道したとしても、
本人しか本当のことを知らないんだから、
所詮これも誰かの人生に過ぎなくて、
周りでどう言おうと浅はかな意見にしかならない。
映画によってトーニャに哀れみを感じてしまったとしたら、
その当時メディアに翻弄されていた人たちと
結局は同じことをしているのかもしれない。
音楽の使い方は非常にポップで、
画面の切り取り方も思い切っていて気持ちがいい。
凝った色使いとかセットとかしてないけど、
演技やファッション、小道具の細かさで
主人公が活躍した時代の世界を作り出している。
トーニャをアメリカの象徴とする台詞は核心をついていて
まさにその通りだと納得してしまう。
でもその台詞が率直すぎるから、きっと台詞以外に
作り手の意図が隠されていると勘ぐってしまう。
もう一度観たいと思う。
(本筋とずれるけれど、襲撃されたメアリーは結果五輪で2位をとっているのも、普通に考えて拍手喝采モノだと思ってる。精神力がすごい。)
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