劇場公開日 2018年9月21日

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「ロック様はハンデ付きで『タワーリング・インフェルノ』×『ダイ・ハード』」スカイスクレイパー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ロック様はハンデ付きで『タワーリング・インフェルノ』×『ダイ・ハード』

2019年2月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

興奮

天にも届かんとする超高層ビルをテロリスト一味が襲撃。
さらに、大火災が発生。
『ダイ・ハード』的事件と『タワーリング・インフェルノ』的状況に挑むは、
当代きっての肉体派スター、我らがドウェイン・“ロック様”・ジョンソン!

しかし、これまで爆走カー集団や巨大地震や巨獣と対してきたドウェインにとって、こんなのへっちゃら。
『ダイ・ハード』『タワーリング・インフェルノ』組には分が悪い。
そこで、ドウェインにはハンデを。
片足が義足。
このトリプルパンチ危機に、ドウェインはどう挑むのか…!?

元FBIの人質救出部隊の隊長だったが、ある任務で片足を失ったウィル。
退職し、危機管理コンサルタントに転職。
建設されたばかりの超高層ビル“ザ・パール”のセキュリティ・チェックを依頼されるが、そこで今回の事件に遭遇する。

“超高度”と“テロリスト”はアクション映画十八番の題材。
超高度を活かしたアクションは手に汗握り、スリルに次ぐスリルの見せ場の連続。
クレーンから燃え盛るビルへジャンプ。
外壁をつたっての移動。
ロープに義足だけが絡まり、その状態で大スイング…。
これら劇場4DXで観てたら、臨場感は凄まじかっただろう。
高所恐怖症の方には見るも恐ろしい100分であったろう。

テロリスト一味の目的は、ビルのオーナーが持つある物。
関係も訳あり。
しかし、ウィルは例えばテロリスト一味と因縁があるとかではなく、はっきり言って無関係。
事件に“巻き込まれた”だけ。
ウィルが闘う理由は、これもアクション映画の十八番。
家族の救出。
ウィルはセキュリティ・チェックの為、家族とこのビルに住んでおり(いいなぁ~)、家族がビルに取り残されてしまう。
家族を救出しようとするウィルの燃える姿は、ビル火災以上で熱くなる。

家族…特に奥さんはウィル並みにタフ。
テロリストにも立ち向かい、クライマックスは夫の窮地を救う。
お久し振りネーヴ・キャンベルが、豊満な身体の美魔女になっていた。
ハンデがあっても、ドウェインの超人アクションは炸裂。常人なら間違いなく10回は死んでいるだろう。
大ピンチも“義足”や“粘着テープ”で切り抜ける。ユニークと言うか、スゲー使い方。
スゲーと言えば、舞台の超高層ビル、ザ・パール。
現代劇なのに、まるでSF映画のような構造、システム。例えば、あの“鏡部屋”。
そのハイテクには圧倒されるが、ひと度事件や事故が起これば…。
人の傲慢や罰の象徴のような、さながら現代の“バベルの塔”といった所か。

ツッコミ所やご都合主義な展開は炎上レベル。
テロリスト一味、印象が薄い。
そのテロリスト一味、名を馳せる集団なのに、何か所々お粗末。
当然と言えば当然だが、ハラハラはさせるものの、ドウェインは主人公なのでどんな絶体絶命も絶対大丈夫という安心感。
クライマックス、ある物で夫の窮地を救う妻だが、何でそんなに容易く扱えるの?
…などなど。
また、今のハリウッドのお友達、いつもながらの某国が舞台で、某国人俳優が出て、某国色濃厚。…まあ、それが嫌だとは言わないが。

色々と大味ながらも、これぞ王道ハリウッド娯楽アクション!
劇中ウィルの奮闘がTVで生中継され、ドウェインの持ち味もたっぷりで、
ドウェインのドウェインによるドウェインの為の、100%ロック様ムービーでもあった。

近大