「ハルオィ」GODZILLA 決戦機動増殖都市 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
ハルオィ
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アニメ版ゴジラ3部作の二幕目の今作品、スターウォーズもそうだったが、この真ん中の出来が今後のこのサーガを大きくジャンプできるか否かにかかる有る意味重要な幕である。
そして感想としては、その責任をレベル超えで果たしたと言っても良いと思う。勿論、抜けている部分や薄ボンヤリな部分は散見するが、これは最終幕への伏線として捉えるべきなんだと思う。例えば、双子の女の子達は、どうみても、ザ・ピーナッツを彷彿させ、だからこそそれがモスラを予想させる呼び水になっていると思うのだが、この辺の件は『卵』の存在を仄めかすだけである。それよりも、今回は、『メカゴジラ』そのものが登場するものではなく、その表現を要塞という概念で出現させたアイデアに感服する。その奇を衒った外連味溢れる仕掛けは、本当に唸らされた。脚本の虚淵玄のクレバーな構成能力に拍手を送りたい。どことなく宗教的要素や、哲学、そして人間の本質や精神を、宇宙人を取り入れることで、具体的立体的にその葛藤を取り込んでいる点も又、誠に秀逸だ。『ゴジラに奉仕する』地球上の全ての生命体は、最終的に擬態から集約へと願っている件も又、SF的アプローチとして興味深いテーマである。単に怪物から地球を奪還するという二原論ではなく、三星人の相克、そして縦の時間軸と言うべき、退化してしまった未来人という要素も話に立体的奥行きをもたらしていて非常に複雑且つ根源的な問題を突きつけてくる。SFとして大変見応えのあるサーガである。11月が待ち遠しい。さぁ、キングギドラは宇宙から舞い降りてくるか、はたまた、モスラは地球を鎮めてくれるのか、まっこと楽しみだ!
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