「冒頭1分が最高すぎるぞ映画NO1」恋は雨上がりのように 真平さんの映画レビュー(感想・評価)
冒頭1分が最高すぎるぞ映画NO1
ストーリーは17歳の女子高生が45歳のバイト先の店長に恋する話なんだけど、、、
ちょっと待って!わかるよ!引いちゃうよね!グロいよね!わかるよ!でもちょっと待って!最後まで聞いて!
安心してほしいのがこの店長が分別のある大人だってこと。もう分別しかない
女子高生に対して一回もエロい目で見ないし、まず性的な雰囲気がないし、常に一線を引いてるから一旦落ち着いてくれ
しかもありがちな「卒業した時に気持ちが変わってなかったらもう一回告白してよ」みたいなチャラい台詞も言わない!大丈夫だ
なんなら最終的に「俺といるよりも君には本当にやりたいことがあるんじゃないか」って距離をとってる
僕もおっさんになって女子高生に恋された時はこういう対応をしようと勉強になった
同時にその勉強が生かされる機会は一生こないんだろうなと泣きたくなった
そんで何よりも伝えたいのはこの映画の大枠は「主人公二人がそれぞれの挫折から立ち直る話」だということ
僕は恋愛はあくまでスパイスくらいに思っちゃってる
人生の雨宿り中だった二人が交流を重ねることでもう一度自分の執着と向き合う物語
タイトルにある“恋”はもちろんお互いのことではあるけど、あきら→陸上に、店長→小説に恋するといった意味合いも含まれていると思う
また“雨”も「挫折」や「鬱屈とした感情」の象徴に使われていると同時に、必ずしも悲しいシーンだけではなくキュンキュンする楽しいシーンにも使われてたから「いつか止むもの」「雨上がりの青空への助走」っぽくもあるね!!
だからあきらや店長にとって雨宿りの期間って無駄ではなかったんじゃないかな?
映画の半分以上雨降ってた雨映画。雨も降り甲斐があるね
そんでなんといっても小松菜奈様が神々しいというかあの目フュリオサじゃん
シカトされて〜、キモいって言われて〜
濡れ小松菜奈も走り小松菜奈も全部が絵になる。もし僕が映画監督だったらただ小松菜奈が土砂降りの中走ってるだけの映像を2時間撮る。あと「糸」であった号泣しながら暴飲暴食するシーンもプラス1時間で撮る。もうインド映画くらい長いやつ撮る
あと何と言っても冒頭1分が僕の映画史上最高傑作だった。おめでとう
小松菜奈の爆走に音ハメするように軽やかなポップスが流れて、タイトルがストーンッって出てくるあれ最高
今まで一位は「時計仕掛けのオレンジ」の不気味なワンカットだったけど超えちまったね