「スピルバーグ版 世界仰天ニュース再現VTR」ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 ヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
スピルバーグ版 世界仰天ニュース再現VTR
ベトナム戦争敗北の可能性が高いこと示した報告書について、自分達の使命として新聞社が公表に至るまでを描く物語。
ドキュメンタリー的な作品でマスコミが戦ったという事実を後世に残す目的で作られたのだと思う。どのような過程で新聞社に報告書が届き、それを公表したか、そしてどのような抵抗を受けたかということを時系列に沿ってドキュメンタリータッチで描かれている。
ただスピルバーグ、ちょっと力が落ちてきてしまったかな、という印象。レディプレイヤー1と同様、どうも人物描写が荒い、というか雑なのである。
メリル・ストリープ演じる女社長が政府側と繋がりもありながら、なぜ自分の使命に気づけるようになったか、報告書を新聞に載せるという勇気ある行動に出れたのかという気持ちの変化の過程がよく分からなかった。ここで乗れなかったので幹部を目の前に報告書の公表に踏み切る場面のカタルシスが弱かった。
彼女は新聞社を人間に置き換えた存在で彼女の葛藤がそのまま新聞社の葛藤と重なる。ところが彼女の変化がよく分からなかった為、報告書公表までの葛藤や政府との戦いが、ただ事実を並べただけになっていて感動しずらかった。
スピルバーグといえばシンドラーのリストのように事実を映画に撮らせても超一級品の作品にしてしまう天才だった。
だが前作レディプレイヤー1からなんとなく人物描写が雑になっている気がする。
スピルバーグ演出の世界仰天ニュースの再現VTRという印象
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