「最後に残された嘘がよかった」タクシー運転手 約束は海を越えて isukeeさんの映画レビュー(感想・評価)
最後に残された嘘がよかった
貧乏で甲斐性なしのダメ親父が、
可愛い娘のために強大な敵と戦いながら勇敢なパパへ変貌を遂げる、という
定型フォーマットで描かれた史実ベースの作品
「新感染 ファイナル・エクスプレス」もそうだったけど、
このダメ親父のヒーロー化フォーマットは
所謂テッパンでハズレなしの印象があって、
本作もやっぱり乾坤一擲シーン満載で十分に楽しめた。
ノンポリのダメ親父がいつも間にか
危険な革命分子という真っ赤なレッテルを貼られて
死にかけるという理不尽に屈せずに
スーパーヒーローに成り上がる様は
最上のカタルシスを得られたと思う
ヒーローなのにそれを顕示することなく、
最後の嘘がとても粋で、良い余韻を与えてくれた
光州事件という史実をベースにしているんだけど、
切り取りに偏りがあって、
物語の都度上どうしても軍政=巨悪、市民=正義という構成になっていた
市民が武器庫を襲って武装して兵士を銃殺した史実は
作品から除外されてたのは仕方がないところ
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