「40年前の韓国を我々は笑えない。」タクシー運転手 約束は海を越えて ぐちたさんの映画レビュー(感想・評価)
40年前の韓国を我々は笑えない。
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1980年、韓国南西部の光州市で起こった光州事件。学生や市民のデモ隊と、デモの鎮圧に向かった韓国軍部隊が衝突して150人以上が亡くなったという。
映画で描かれるのは軍による市民、学生への一方的な暴力である。
警棒、銃、催涙弾。軍と丸腰の市民が向き合えばどちらが勝つかは言うまでもない。現場の兵隊たちは自らの正義を疑わず、一人の市民に複数の兵隊が暴行を加える。戦いではなく虐待である。
しかし、兵隊たちが直接の加害者であったとしても、真の加害者は、正確な情報を公表しない軍事政府と、政府の発表を鵜呑みにして垂れ流すマスコミであろう。
国民に正直な政府と正確な報道をするマスコミが、健全な民主主義には必須である。40年前の韓国を我々は笑えない。
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