劇場公開日 2018年4月21日

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「『ハゲタカと少女』を思い浮かべた。」タクシー運転手 約束は海を越えて ハクタカさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『ハゲタカと少女』を思い浮かべた。

2018年4月23日
iPhoneアプリから投稿

知らなかったことを知ることができる。
やっぱり映画って尊いな。
そう思えるような作品でした。

アフリカで、死にそうになっている少女をハゲタカが狙っている。
その瞬間の写真を撮ったということで、世間から批判されて自殺した写真家のことが頭をよぎりました。

人命救助もとても大切ですが、その現場をカメラに撮り、世界に知らせることで、多くの人の手によって、現状を変えることができる場合がある。
知らせること、広めること、そして我々が知ること。
そういうことが大事だと改めて考えさせられる映画です。
「運転手さん、絶対ソウルに持って帰れよ!!!」って、全力で思いました。

冒頭の明るい音楽から、これからとても楽しいことが起こるのではないかなと思いました。
開始数分で、俺 絶対この運転手さんのこと好きだなって思えました。
とても楽しい映画が、何の予兆もなく急展開します。
明暗の境の後の、崖から突き落とされたような気分になる後半の展開は、心が折れてしまいました。
物語の構成がとてもよく練られた映画だと思いました。
撮影も大掛かりだということが感じ取れました。
「もっとこうした方がいい」という思いが、一つもありませんでした。

史実はもう変えられないけど、では、この映画を見た私たちに何ができるか。
「まだ知らされていないことを知ろうとしよう。」
そんな導きがあるのかなというのが、この映画を見た感想です。

ハクタカ