劇場公開日 2018年10月13日

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「繊細かつ丁寧に」日日是好日 テツさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0繊細かつ丁寧に

2018年11月10日
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大学生の典子と美智子がお茶の世界へと出会い、そこから歩む人生を丁寧に描いた作品

一つ一つの描写が丁寧に紡がれており、四季折々の風景や茶室で行われる所作、水の流れる音、茶器の音などが一つ一ついとおしくなるように繊細に丁寧に味わうようなそんな映画になっている

導入部の初めてお茶を習う二人の困惑する姿は、お茶に馴染みのあまりない観客たちの視点であり、劇中の台詞を借りるなら「変なお茶の世界」へと導いてくれる。
樹木希林演じるお茶の先生がとても素晴らしくて、柔らかくて暖かく優しい雰囲気が心地よい。

そこから紡がれていく、紀子の人生と四季折々のお茶の世界が繊細で丁寧な描写で描かれ、穏やかな気持ちにさせてくれる。

見終わったあと、日々の些細な風景やちょっとした時間、そんな何気ない日々をいとおしく、大切にしたくなるような気持ちにさせてくれる作品

黒木華の繊細で丁寧な演技がそれだけの月日を生きてきたように写し出され、樹木希林の柔らかくて暖かい雰囲気が味わい深く響くステキな作品

まあ、個人的には大好きな多部未華子と黒木華がスクリーンで見れただけでも大満足なわけだが笑

最後に樹木希林さんへの心よりのご冥福をお祈りして

テツ