「鶴巻印の映像クオリティ」龍の歯医者 特別版 かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
鶴巻印の映像クオリティ
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新たな世界を描くことへの冒険をためらわない、鶴巻監督ならではの作品。
空に龍の棲む世界。
戦争を背景に、人々は圧倒的に強く、ままならぬ龍を畏れ、忌み嫌うか、共に生きるかを選んだ。
龍には数多くの微生物がおり、特に口内には、歯を蝕む虫がいて、駆除しないと龍を殺してしまう。
龍と契約した龍の国の野ノ子、龍に呼ばれた敵国の少年ベル。
二人は出会い、共に新米の龍の歯医者として働くが、ベルは本来なら死んだ人間、しかも仲間から謀殺された者だったのだ。
彼らと働きながら、自分の居場所を求めるベルは、歯医者たちの死者への扱いに反発を覚える。
だがすでに死を受け入れている野ノ子にはそれが許せない。
人は龍に乗る時、自分の死の啓示を受ける。
野ノ子の啓示、それはベルに殺されることだった。
強烈なキャラクターと衝撃のストーリー展開で一躍人気作家となった舞城王太郎の原作短編を、フリクリやトップをねらえ2!、ヱヴァンゲリヲン新劇場版の鶴巻和哉が躍動感あふれる演出で長編映画化した、珠玉のエンターテイメント。
少女は選んでここに来た。
少年は選ばれてここにいる。
そしてあなたはこの作品を選ぶのか。
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