「次作とセットで見るべし」ハッピー・デス・デイ 茂野翔さんの映画レビュー(感想・評価)
次作とセットで見るべし
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◎ あらすじ
誕生日に殺害された主人公は、目が覚めると同じ日を繰り返すようになっていた!
ビッチな性格と過去の行いによって、誰に命を狙われているのかわからない状況の中、犯人の魔の手から逃れ、タイムリープを終わらせようと奮闘する物語。
◎ 総評
ホラー要素は少なめ。コメディー・ミステリー・SF・ロマンスが組み合わさっている作品。犯人を見つけるために自死を選ぶこともあったが、その方法もビッチらしいというか、かなり吹っ切れていて本人の性格をよく反映している。解釈一致というか、見応えがある。
ループを繰り返す中で、精神的にだんだんと成長していく主人公の姿にも心を打たれる。日本発祥のループものでよく見られる、周回数を重ねるごとに主人公が陰鬱な気分に陥る、という描写がほとんどない点も好みだった。落胆することはあっても、周囲から助力受け、すぐに再起し、困難に立ち向かう姿が主人公を魅力的なキャラクターに魅せている。また、ループごとに異なる出来事が発生する点も、中弛みせず、評価できるポイントだ。
犯人の正体については、中盤から伏線が散りばめられているので、ある程度察しがつく。ただ、犯人を止めても、タイムリープが終了しない事実には、驚きを隠せないはずだ。ラストで予想だにしなかった真犯人が登場する点も、見どころの一つと言える。
タイムリープの理由についても、次作で解明される点が素晴らしい。本作だけでは、「なぜタイムリープするのか?」という疑問や不満が若干残ってしまうが、次作でそれをきちんと回収してくれる。視聴者諸君は、安心して鑑賞して欲しい。
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