「ホテルでの予告〇人とは言えない」マスカレード・ホテル ビン棒さんの映画レビュー(感想・評価)
ホテルでの予告〇人とは言えない
冒頭ではサスペンスものかと
その実、小ネタを散りばめたオムニバス。
サスペンスの鍵である暗号も、場所と日を予告した〇人のようにミスリードしているが
途中で披露された暗号の解説によると、
暗号-月日=場所
すると、日々毎に暗号の示す場所が変わるという事になる。
つまり〇人予告の場所がホテルとは限らないので、潜入する程の根拠がない。
それに〇人を連続〇人と偽装する事にも筋が通っていない。
偽装参加者のメリットがなく、動機をごまかす事も出来ていない。
暗号がなければ 単独の事件として調べられるだけなのに、
暗号で関連付けられる事で、交換〇人としての相互のアリバイまでチェックされる。
偽装で馬脚を露す事になっているだけである。
全容解明後の犯行動機は、予想した通り薄っぺらで理不尽なモノだった。
ホテルに泊まれなかった者が、自分の浅はかな行動により胎児を失ったとして、
ホテルマンへ殺意を抱くというのも、かなり強引に感じる。
一応、作中での打ち明け話が伏線になっていて、回収している構図だが
所詮は八つ当たり、パズルのピースが揃うような爽快さはない。
事件が落着した後での感動を狙った小芝居と仮面シーンは、蛇足。
もっとサラッと締めた方が良かったように思う。
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