「タイトルに偽りなし」マスカレード・ホテル にょむさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルに偽りなし
原作未読
スクリーンのキムタクを見たくて行きました( ^ω^ )
連続殺人事件とか、警察潜入捜査とか、謎解き推理だとか、色々と期待して観に行ったけどそういうんじゃなかったのね
映画をジャンルで括るのは息苦しくて嫌なんだけど、予告からうっすらとそんな内容をイメージしてました
だってね
連続殺人事件はあるんだけどその詳細には映画として踏み込む事なく、次の殺人が何処で起きるのかは既に推理済みで、舞台となるホテルでは殺人が起きない!
なるほどこれはミスリードとかミスディレクションとか全く要らないわけですね…
映画では主人公の2人組が「怪しいとされるお客様達」に振り回される一連の様子が繰り返されるのですが、結局これ通常の接客業務なんですよ
この流れは逆に上手いなと思いましたけど
で、お客様の中に今回の犯人はいたのですが…
動機の伏線が、過去に接客したお客様対応の回想録であったり、主人公2人だけでするミーティングが説明的だったりと映像として観ると一部肩透かしを食います
でもこの映画を冒頭からホテルそのものを主体で観たら、と思うとスッキリしました
だってタイトルが「マスカレードホテル」ですしね
最初はてっきり、ホテルで殺人が起きてお客様全員が容疑者となり、そこで人間関係や時系列的なアリバイだとかを推理して…というベタな展開を期待していたのですがそうじゃなかった(^_^;)
でもとてもいい映画だった
ホテルの物語として観たら満足しました
ラストシーンまで満腹です
映画レビューとしては、原作があるからこれは言っても仕方ないけど…つまり作品タイトルからこのテーマを題材にするならわざわざ連続殺人事件とか警察とかじゃなくて、往年の伊丹十三作品のような作風でもよかった
結局、なんで連続殺人事件?って部分に一応は踏み込んで捜査はしているんだけど正直そこはどうでもいいし、それで犯行動機がソコか?っていう逆恨みなのは事件モノとしてはう〜ん…って思うのでもしかしたら映像化には向いてないのかも