「残念でならない続編」パシフィック・リム アップライジング Bigさんの映画レビュー(感想・評価)
残念でならない続編
この作品単体で見れば、ロボットアニメが好きなら気にいる人もいると思う。
ただ、パシフィック・リムの続編としては自分はどうしても納得出来ず、ただただ悲しい……
前作を観た人で、冒頭のジプシー・デンジャーの出撃シークエンスで興奮しなかった人は少ないと思う。
ローリーがジプシーと再会して、「なんて美しい……」と呟いたシーンには愛機への愛情を感じたし、個性的なイェーガーはコンポッドやスーツもそれぞれ違って、荒唐無稽ながらもリアリティを感じた。
今作のイェーガーはどれも無個性で、乗り込む訓練生達もキャラが薄くて誰がどの機体に乗っているのかすらわかりにくい(スーツが共用なのも要因だと思う)
日本での決戦も今ひとつ盛り上がらず(前作のクリムゾン・タイフーンのサンダー・クラウド・フォーメーションは掛け声だけで拳を握り締める程にグッと来たんだ……)
結局ジプシーをぶつけて終わりはアレで死ぬのか、いや死ぬだろうけど、そりゃ無いぜ!と言いたかった。
KAIJUもただデカくなっただけで、ガーディアン・ブラーボを振り回し、申し訳程度に一人始末するだけで期待はずれ。
あんだけデカくなるなら、イェーガーの一機くらい頭から叩き潰すとかビーム出すくらいしたらどうなんだ!
中国で前作がヒットした故に続編が出せたから、中国贔屓なシナリオや東京の相変わらずな描写は仕方ない。
どうせ中国贔屓にするんなら、前作で頭だけ潰されて唯一修復可能なクリムゾン・タイフーンの改修機くらい出して、活躍させてやれば良いじゃないか!
言いたいことは尽きないが、5年待った続編には心底ガッカリした。
勿論好きな人はいるだろうが……