「トランスフォーマー:リサージェンス」パシフィック・リム アップライジング おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
トランスフォーマー:リサージェンス
まず前提として、このパシフィックリムにおけるストーリーの重要度は1/100である。刺身のツマ以下の存在です。
これはストーリーは添え物でありメイン(‶巨大‶ロボット対カイジュウ)を邪魔しなければ良いという意味。
展開については細かいこと言いません。
前作だってよくあるお話しだったし、それが良かった。
ただその展開にするための余計なオマケの多いこと。
まず森マコの退場について。
チャイナマネーが入るのは別に構いません。スポンサーになるということはそういうことですから。
ですがあまりにやり方が下手です。
似たような見た目の中国人女性俳優を置きたいけど、菊地凛子が邪魔なのであからさまに排除にかかってます。
排除するのはいいけど、もうちょいそれなりの退場のさせ方ってもんがあるでしょう!?
あと思いっきり今後売り出していきたい若手俳優を起用してますよね。
それも良いんですが、「取り敢えず出しとけ。」って感じで起用してますので誰も印象に残りません。
ヒロイン(?)だけかろうじて。
前作はほとんど出番がなく喋らなくとも印象に残る人ばかりでした。
メインはもちろんオペレーターも三つ子パイロットもロシア人夫婦も強烈なインパクトがありました。
今作って主人公とその相棒と、ヒロイン、科学者コンビとあと社長ぐらいしか印象に残りません。
しかも誰も良い意味での印象ではありません。
イェーガーについて。
これはみなさん指摘されてることですが、没個性が酷い。
ジプシーが4体いるようなもんです。
無駄にデブなのとか超重武装とか超軽量とか4脚とかキャタピラとかあるじゃん!
あと動きが軽い。トランスフォーマー観ているようです。
良いですか? イェーガーは‶巨大ロボット‶なんですよ?
巨大ロボットはスローを多用することでは表現できません。
前作でスロー演出なんてありましたか?
スローに感じるぐらい動きに重さがあり、そして確かにロボットと感じられる動きの若干のぎこちなさがあって‶巨大ロボット‶なんです。
今作は巨大ロボットではなく、巨大なCGロボットが滑らかに動いてるだけです。
他にも大人の中にある子供心をくすぐる無駄ギミックがない。
パイルダーオンだったり、スーツの謎ギミックだったり、コックピットのもろ機械感。
なんでデジタル化してるんだよ! 技術の進歩!? それこそ「こまけぇことはいいんだよ!!」で乗り切れるわ!
前作のジプシーは腕一本動かすのにも重さと機械感あったのに……
ストーリーどうでも良いって言ったけど、やっぱりこれだけは。
まったくカタルシスを感じられる場面がない。
なんかあるだろ! 出てきた3体のカイジュウを一度は全員で倒すとか!
倒されたカイジュウ3体が合体して復活とかでよかったじゃん!
もしくはなんかすげー兵器出すとか!
イェーガーの合体とかでもいいんだよ!
なんかカタルシス感じる場面くれよ!
もし次回作出すんなら、頼むからデルトロやってください。
いや、まったくその通り。細部に魂が宿っていた前作に比べて大味のことよ。
デルトロがちゃんとしたオタクで、かつ優秀なクリエイターであったことを再認識させられました。