マルリナの明日のレビュー・感想・評価
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主人公の意図が分からない映画❗
女性の日々
一般公開された奇跡を逃すな
ナイス斬首!
正直、つまんなかった
凄惨な運命に立ち向かう女性を見つめる静かなドラマ
荒れ果てた荒野の一軒家で独り暮らすマルリアのもとにある男が訪ねてくる。男の名はマルクス、マルリアの貯金と家畜が目当て、後からやってくる仲間達の分まで食事を用意しろとマルリアに要求する。身の危険を感じたマルリアは食事に毒を盛って毒殺、マルクスの首を刎ねる。マルリアはマルクスの生首を持って正当防衛であることを訴えるため遠く離れた警察署へ向かうがマルクスの仲間の残党が彼女の後を追っていた。
ナシゴレン・ウェスタンなるコピーが躍る本作、確かにマカロニ風味の劇伴、すなわちトランペットが哀しげに奏でられたりするわけですが中身はあくまで現代劇。その渇き切った映像から血塗れの大殺戮を期待していましたがそれは全然見当違い。途方もない荒野を生首をぶら下げて旅するマルリアを静かに見つめる素朴なドラマでした。低予算極まりない作品ですが映像そのものはもちろん、ボロいバスが画面をヨタヨタと横切るさりげない風景にも音響がきっちり寄り添う非常に繊細な作風。マルリアの過去が殆ど語られないにも拘わらず、凄惨な運命に毅然と立ち向かうマルリアの深い悲しみがくっきりと浮かび上がる演出が印象的。監督は若手女性監督モーリー・スリヤで本作が長編3作目とのこと、他の作品も是非観てみたいと思いました。
ナシゴレンウェスタンのコピーに惹かれて
主役は今の杉本彩と石原真理子を足して2で割った感じ。
時流に合わせて男尊女卑社会で奮い立つ強い女性!ってのが売りなのかと思ったら女性監督なのね。インドネシアではヒットしたんだろうか?
生首持って歩くってのがまた
インドネシアってバリ島のイメージが強くて、こんなに乾燥した風景まず意外。ロケ地はスンバ島とのこと。途中で海が見えてやっと島だと分かる。
1章から4章区分けはあまり意味無し。タランティーノ影響?
かなりオフビートでウトウト
山刀マチェットで首狙うのと鶏スープ推しがイイ
妊婦サブキャラも効いてる
なぜ2ストバイクに乗らずに馬で移動したのか?
運転出来ないからと思ったら最後赤ん坊と合わせて3ケツして運転してるし
妊婦はクリスチャン?
疑問がたくさんながらもかなり楽しめた
インドネシア映画でロケーションもその国でもマイナーで牧歌的なスンバ島ということで、疑問だらけで何度か無知の不安みたいなところも感じたけれど、概ね楽しめた。
女性が撮ったような作品だというところがビンビンと伝わってきたし、明快なストーリーテリングだったので、気持ちよく作品を堪能できた。
とはいえ知らないことだらけなのでパンフレットを買ってしまったのだが、それが結構すっきりと問題を解決してくれた。
女性監督の映画とはいえ、原案は違うらしい。ロケーションとなったスンバ島はまさに映画で語られているような環境。ジャカルタ出身で都会っ子の監督はスンバ島の風景を見て、西部劇のアイデアを持ったらしい。ナシゴレンウエスタンとはよく言ったもの。日本の時代劇なんかも参考にしている等々、パンフによってかなり映画の全体像を把握できた気がする。
ラストのカオス感には色々とメッセージ性みたいなものを捉えようとしたけれど、個人的には何にも見いだせなかった。でも、内容は非常に面白かった。
ロクデナシは斬首でOK
スマホのある現代ながら、呼んでも警察が来ないほどのインドネシアの僻村で、7人の強盗団と戦う美しい未亡人の、慟哭を見ました。
西部劇っぽかったです。
情緒的かつ(殺人に踏み込む)心理的葛藤を表すことに比重が置かれ、間が独特で、ところどころで少しかったるく感じる部分もありました。
作中に出てくる鉈のような重くて厚い刀は、体重を乗せて叩き斬るのが基本。
主人公マルリナのような華奢な女性でも、屈強な強盗の首を、胴体から切り離すことができます。
画面的な説得力あり。
女性に人権がなく、飯を作らせて財産を巻き上げ、犯すのが当たり前のような、時代遅れの男性の価値観を批判しているようにも見えました。
出てくる男たちが、一人を除いて、全てロクデナシのクズで、強盗団以外の連中の首も切り落とせばいいのに、と思うことしきりでした。
温故知新の”ナシゴレン”ウェスタン
プロモーションの「ナシゴレン・ウェスタン」という謳い文句に唸る。
観れば納得のプロモーション。
(もっともプロモーションなくして舞台が「インドネシア」であることは気づけなかったが)
ありきたりのパーツも組み合わせ次第でこんなに新しく、美しい映像になるとはまさに温故知新。
まさかこんな切り口の映画が存在したとは!
タランティーノ的な再構築の手法の、タランティーノ的な魅力にあふれた物語であるが、均整のとれた画面構図はそれとはまた異なった大きな魅力。
ウェスタンの荒野に見立てられたインドネシアの美しい殺風景と、引きのアングル。
部屋に対して正対したカメラワークで映し出す直線的な屋内。
それらが美しき殺人者マルリナの復讐劇の悲哀を引き立たせる。
そしてまるでテルマ&ルイーズのようなプロットと清涼感も実に素晴らしい!
妊婦は労って下さい。
ガルヴェストン同様、女性監督が作ったことの意味について考える。
強いて言えば、クエンティン・タランティーノ監督の西部劇をインドネシアを舞台にしてつくった(日本人的には、黒澤明監督の影響も受けている、などという監督インタビューでもあったらとても嬉しいのですが、観てないかなぁ)というテイストです。
インドネシアのたぶん相当な僻地の村が舞台。
死者のミイラ化保存とか、盗賊が狙うのは金銭ではなく牛や馬、というのが少なくとも携帯電話のあるほぼ現代と思われる世界での実相として正しいのかどうか想像もつきませんが、映画の中で描かれるような出来事があっても不思議ではないと思わせることに成功しています。
最近、女性の受ける性暴力のことが不幸というか残念というか話題となることが多いですが、公開中の『ガルヴェストン』でも分かるように、先進国であろうが、発展途上国であろうが、どうしようもない男はいるし、トランプ大統領のように充分な教育を受けていようが、性奴隷を強要したISのように幼い頃から偏った思想に洗脳された人であろうが、根本的に女性を見下している人が一定数はいるのが現実です。
最近、日本でのレイプ裁判で、同意がなかったことは認めたが、抵抗できるのにしなかったから無罪、という専門家でない一般人の感覚からは驚天動地の判決がありました。物理的に抵抗できる状態であったとしても、心理的に抵抗できないことや圧倒的な体力差から諦めてしまうことについては考慮されないのだろうか?と男性からみても納得できなかったのですが、女性監督がこういう映画を作り続けなければいけない現状を肌で感じるだけでもとても意味のある作品だと思います。
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