ザ・シークレットマンのレビュー・感想・評価
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ディープスロート
ネタバレかな。この人だったのね。有名な話だそうなのでそのままにしておきますが。
ホワイトハウスをぶっ潰した男。懐かしい名前が次々に出てきて、ウッドワードよく聞けよ。違う違う。もっと上だ。メモを出せ。
名にし負う「大統領の陰謀」ではハル・ホルブルックが演じてた。FBI副長官だったのか〜。知らんかった。
映画としては、多分半年後には忘れてる。
静かな闘い
終始落ち着いた展開でしたが、全く退屈しませんでした。
ディティールが良かったからだと思います。
例えば、封書の宛名を書く文字だったり、リークする場所の選び方、あるいはFBIの気風などなど、いろいろ楽しめました。
原題の通りマーク・フェルトの話ですから、ウォーターゲート事件が中核にはなっているものの、本筋ではないということが、少し混乱を招くかもしれません。
リーアム・ニーソンはやっぱりいいですね。
なんか(高倉)健さんと通じるんだよなぁとか、しょうもないことをついつい思ってしまいますが、こういった静かな作品でも今後期待しています。
骨太すぎるほどに重厚。大事件の裏に隠された、衝撃の事実。
【賛否両論チェック】
賛:ウォーターゲート事件に際し、誰も信用出来ない中で、「禁じ手」を使ってまでも真実を追及し続けた主人公の執念に、頭が下がる。
否:展開は非常に淡々と進むので、興味を惹かれないと眠くなってしまうこと請け合い。終わり方もあっさりしているほか、ウォーターゲート事件そのものを知らないと、相互関係が分かりにくい。
アメリカの政治史上稀にみる大スキャンダルとなった、「ウォーターゲート事件」。その裏にあった1人の男の孤軍奮闘劇が、非常に荘厳な雰囲気の中で描かれていきます。
政府や司法は勿論、同僚のFBIですらも信用出来ない四面楚歌の状況下で、副長官だったマーク・フェルトが取った、文字通り「最後の手段」。その決断もそうですが、心苦しい中で葛藤しながらも、決して己の信念を曲げずに戦い続けるその姿には、観ていて頭が下がるようです。
展開そのものは非常に淡々と事実をなぞるように進むので、人によってはメチャメチャ眠くなってしまうかも知れません(笑)。サスペンス要素もほぼないので、ある種の現代史モノとしてご覧になるのをオススメします。
内心の自由と言論の自由を守ること
ダスティン・ホフマンがワシントンポスト紙の記者を演じた「大統領の陰謀」に対して本作品は別の角度からウォーターゲート事件を扱っている。アメリカの政治学者の投票で史上最低にランキングされたドナルド・トランプが大統領を務めているいま、この作品が作られた背景は明白だ。3月30日にはメリル・ストリープとトム・ハンクスの「The Post ペンタゴン・ペーパーズ」が日本で公開される。
リーアム・ニーソン演じる主人公は「フライトゲーム」のときのように、刻々と変わる状況を冷静に分析して敏感に反応する。現場のエージェントとは違って、管理部門の彼の武器はひたすら言葉だけだ。政治的な力関係を意識しつつ、第4の権力たるマスコミを上手に利用する。
実話に基づく話なので結末は誰もが知る通りだが、言論の自由を守ろうとするアメリカのマスコミの姿勢は、日本のマスコミとまったく違っていると改めて思う。権力に阿る日本のマスコミは、戦前の大本営発表みたいに再び日本を戦争の惨禍に導こうとしている。言論人としての矜持があるなら、人間の内心の自由、言論の自由をどこまでも守り抜くために権力と戦う姿勢を見せてほしいところだが、権力者と食事やゴルフをしているようでは話にならない。国民の自由よりも自分の企業を守りたいようだ。
役人は英語でpublic servantだ。publicは公のという意味で、servantは奴隷である。滅私奉公、民主主義のために自分の利益を捨てる覚悟がなければいけない。しかし我々が官僚に対して持つイメージは、保身、出世、前例主義など、マイナスの側面しかない。
本作品の主人公のような、権力者の陰謀を告発する勇気がある役人は日本には出現しないだろう。日本社会は自由を守る構造になっていないのだ。
アメリカ史上最大の政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」の実話を...
アメリカ史上最大の政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」の実話を描くサスペンス。
『権力には屈しない。相手が大統領であってもー』
正義感たっぷりの副長官リーアム・ニーソンが渋い!
観る価値のある傑作です。
なぜ彼はディープスロートになったのか
ディープスロート目線でウォーターゲート事件を描いた作品
これは「ペンタゴン・ペーパーズ」「大統領の陰謀」とセットで観ると、より理解できる
「大統領の陰謀」でワシントンポスト紙の記者に情報提供していたディープスロートの真相
これまでは「影の人」だったディープスロートにスポットライトが当てられる
ディープスロートこと、FBI 副長官のマーク・フェルトは、元CIAエージェントが民主党本部に盗聴器を仕掛けた事実を掴み、その犯人がホワイトハウスに近い人間の指示で動いていたことを知りながら、捜査の打ち切りを命じられる
そこでマークは、その情報をワシントンポスト紙にリークする
そのマークを主人公にしたことで、これまで描かれることのなかった
「なぜ、彼は内通者になったのか」
「彼を突き動かしたものは何か」
というマークの心境が描かれる
その「なぜ」の裏には、家族の存在があった
その頃、マークの娘は家出をして失踪中であり、その原因は当時のアメリカの政治にあって
そこから妻とは冷戦状態になってしまう
そんな彼の家族は、当時の政権が国民を真っ二つに引き裂いていた状況をそのまま反映していた
白人富裕層は政権を指示し、
それ以外の人たちは「無駄に長く続く」ベトナム戦争を非難し
過激な抗議行動をする者もいた
マークの娘も「政権側」の父に嫌気がさして失踪してしまう
その状況の中で、失われた家族を元に戻すために
マークはディープスロートとなり、マスコミを使って国民感情を煽り、ホワイトハウスに揺さぶりをかける
それには当時、ホワイトハウスと対立関係にあったワシントンポスト紙が最適だったのだ
「大統領の陰謀」を観た時は、ワシントンポスト紙の記者たちがアメリカの政治を変えたヒーローだと思っていたけれど、
この映画を観て
真の勇者はディープスロートだったんだなと思った
ニクソンが憎くてディープスロートになったというよりも、
止むに止まれずリークするしかなかったマークの悲壮感が印象的だった
一人の善意が世界を変えることができると思えるところに、この映画の素晴らしさがある
巨大組織の闇
ウォーターゲート事件自体をちゃんと知らなくて開演5分前にWikipediaで予習して鑑賞。その程度のにわか知識でも十分ハラハラ、ゾクゾクできる映画でした。
もうちょい知識があれば深く楽しめたのかな。ニクソン大統領にとって辞任に追い込まれるような危機だったこの事件が、FBIにとっても独立性を脅かされる危機だったことが驚き。意外と組織とは上に立つものの資質と組織のメンバーのプライド次第で堅固にも脆くもなるのかな、と検討外れなことを思った映画でした。
それにしても邦題が…
どっちが上だろう
昨日はCイーストウッドに引き寄せられ15時17分を鑑賞した。この映画、我々の年代はRレットフォード、ダスティンホフマンで大頭領の陰謀で見たことがある。この時のディープスロートがこのリーアムニーソンに当たるのである。なかなか全編興味をひかれる内容であった。中で出てくる記者がダスティンホフマンと見間違うほどにソックリであった。もう一度大頭領の陰謀を見てみよう。
15時17分よりドキュメントではなく脚本のある映画なら、こちらが上かな。
暗闇を鋭くえぐる
(多分それまで暗黙のうちになされていたであろう)USAにおける大統領、政府、CIAの暗闇を国の為に明るみに出した、いわゆるウォーターゲート事件。
FBIの独立性とそれを守ることに人生をかけるFBI職員、堂々と政府を追及する記事を書くマスコミに、USAの健全性を見る。
今のUSAは?今の日本は?
最後の最後までずっと暗い。スッキリしない。
映像がずっと暗いし、テンションが上がることもなく、映画が終わってしまったという印象です。
問題が解決するときにガッツポーズしたくなるような、なんて気分の高揚は全くありませんでした。
大切なテーマを取り扱った映画だということはわかりますが、見せ方にもう少し工夫があったらなと思います。
事件を解明するということ
刑事と犯人がいて事件が終るという単純なものではなく、組織、国は知っていて、国民だけが何も知らない蚊帳の外。
例えるならもやしのひげが奥歯に挟まったような感じ。
飲み込んで隠蔽ができればいいが、それができない。
得をするのは誰、許されるのは誰。
終わった事件かもしれないけど、現実で関わった人はどんな気持ちでいるのか。
リーアム・ニーソンが演じるマーク・フェルトの最後の決断には、はっとしました、国も仕事も大事なことも変わりはないけど、それを守る個人の幸福はどうなのか、
彼の奥さんは幸せだったのか。
今までリーアム・ニーソン、アクションだけでなくコメディも観ましたが、この映画でまた彼の魅力が増してきたように感じます。
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