「この感覚は…」あの頃、君を追いかけた 梵天丸さんの映画レビュー(感想・評価)
この感覚は…
映画を見終えたとき、心に大きめの穴が空いたような感覚。なんだか、これまでのいろいろなことに対する後悔が呼び起こされました。
以前もこの感覚を味わった映画を見ました。
秒速五センチメートルを見たあとも同じ感覚を味わいました。
もし、急行待ちの踏切の向こうに彼女が待っていたなら…
あの映画にもハッピーエンドになるパラレルワールドはあったと思います。
話が逸れました。
この映画は人が死んだり、隕石が落ちてきたり、タイムスリップしたり…そういうことは何も無いです。何も起こりません。
大笑いできるシーンも無ければ、号泣できるシーンも無いです。あまり心を動かされる映画とは言えないと思います。
それでも、映画を見る前と後では心の質量が変わった気がします。
穴が空いたはずなのに、少し重く感じました。
自分は原作を知らないのですが、日本版の脚本で早瀬真愛を演じるのなら、齋藤飛鳥以外にはいないなと感じました。
自分が、もともと齋藤飛鳥を見るためにこの映画を見たということを抜きにしても、ハマり役でした。とりあえず、乃木ヲタなら必見ですね。
主題歌も良かったです。
映画の内容とリンクした歌詞を秋元先生が書き、thinking dogsが歌っています。
エンドロールで曲が流れてきて、映画の余韻がより際立ちました。
何も起こらない映画を見れるものにしているのは、齋藤飛鳥の可愛さと主題歌の良さに依るところが大きいかもしれません。
評価が星4なのは自分がこの手の終わり方を、苦手にしているからです。
空いた穴から蛆が湧いて、異臭を放ちながら鬱になってゆきます。
早く、乃木坂ちゃん達を見て穴を塞ごうと思います。