劇場公開日 2017年12月22日

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「成長したのは映像だけ」フラットライナーズ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0成長したのは映像だけ

2020年8月8日
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臨死体験をして死の向こう側を覗こうなんて、マッド・サイエンティストしかやろうと思わないであろう禁忌の実験を学生がやってしまう。医大生なんて頭が良いだろうに、後先考えず行動してしまうなんともトホホな学生である。バカと天才は紙一重とはそういうものなのか。
オリジナル版の主人公を演じたキーファー・サザーランドは個人的に久しぶりに見た。「ミラーズ」以来か?

主演は、「インセプション」のエレン・ペイジ。童顔である。

妥当というか、真面目にリメイクした印象だが、しっかりと怖いところは怖い。オリジナル版よりもホラー描写は多いだろう。船の中で、突然音もなくヌッと現れる女性のシーンは思わず声をあげてしまった。
正直なところ、オリジナル版は起承転結の結があっさりしすぎており、あまり好きな作品ではなかったのだが、それは本作でも同じであった。そこは残念だ。情に訴えかける様な説得力がない。テーマがテーマなので、そこまでやって良いのではと本作でも思ってしまった。

また、主人公はエレン・ペイジで間違いは無いだろうが、中盤で死亡する。確かオリジナル版では無かった設定のため、ここから本当に死後の世界に行った
主人公が何かやってくれるか…!と期待したが死んだままであった。その後のストーリーもオリジナル版とほとんど同じだ。

観賞して損は無いが、劇場に足を運ばなくても後悔するような魅力は無かった。だが、古典的だがしっかり怖い演出はなかなか良い。何とも惜しい作品だ。

Mina