バトル・オブ・ザ・セクシーズのレビュー・感想・評価
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思った以上に深い内容
エマ・ストーン✖️スティーブ・カレルのポスターを見て。
「え?もしかして、コメディ」の印象を持ってたのですが、ほぼ違いました。
同じようにチケットが売れているのに、賞金に格差があるって。
おかしいでしょ!と立ち上がったキング夫人の話と。
「ふん、男女が一緒なわけがない」と、超いけ好かない男。
その二人の試合が実際にあったって、す、すごい。
世界的に中継されたとか。
ルールはあんまり知らないのだけど、それなりにわかり。
終盤熱く応援しちゃいました。
そしてその話の他。
キング夫人が、ツアー中に女子美容師といい仲になっちゃったという、セクシャリティな話も。
重きは置いていないのですが、テニスだけじゃない展開も意外でした。
全体的に70年代の世相を反映しているところが、ちょっと興味深し。
ラジオで試合を宣伝したり、スポンサーがたばこメーカーだったり。
映像も多分わざと、古めかしい色彩でしたね。
そして、お久しぶりのアラン・カミング!。さすがナイスアシスト。
「敬意を払って欲しいだけ」。キング夫人の言葉は、今にも通じるでしょう。
これが実話だったとはビックリ。ビリージーン・キングがテニスのみなら...
これが実話だったとはビックリ。ビリージーン・キングがテニスのみならず人間としてどれだけ多くの闘いをしてきたのか知ったと同時にエマ・ストーンの新たな魅力も再認識した。いろいろな見どころが詰まった映画だった。
マイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」とは関係ないみたい
ビリー・ジーン・キングが72年の全米オープンで優勝したシーンから始まるが、さっそく優勝賞金についてのクレーム。あれよあれよという間にテニス協会を脱退して女子テニス協会を立ち上げる。
LGBTQの問題を気持ちよく訴えてくる映画で、このころから日本でもウーマン・リブが叫ばれた時代だったのだと思い出した。まさかレズビアンの心もあったとまでは思わなかったけど、男女同権、同一賃金など、今の世の中でも十分通用するテーマだった。まぁ、性差なしの戦いはエキシビジョンマッチなのだから、男女どちらともゲーム感覚で楽しそうだったし、ビリー・ジーンの言う「女性を敬う」ことの方が意義があったと思う。
ただ、やっぱり優勝賞金が違うのは納得いかないかも。自分的には女子テニスの方が好きだし、バレーも女子が好き。入場料や観客動員に差がなければ同額じゃないとおかしい。音楽は全体的にセンスがいいし、今年公開のエルトン・ジョンの『ロケットマン』を先取りしていた。
『ラ・ラ・ランド』、本作、『女王陛下のお気に入り』
と並べてみるとエマ・ストーンの演技の幅広さを改めて感じる。スティーブ・カレルも硬軟両方いけるなあ。
両サイドのドラマも一筋縄ではいかないし、単純にスカッと爽快という話でもなかったが、それもまた良し。
差別という重圧を一人で背負う
とても重い題材を扱ってるのに、キラキラしてて
明るい雰囲気で見やすかった。
監督の素晴らしい演出が効いてると思う。
男女差別だけでなく、LGBTの問題も孕んでて、
正直ラストまでレズだというキャラ付けは必要なのか?
と思ってたけど、ラストのデザイナー?の男性が主人公
にいう「あなたが今日やっかように世界は変わっていく」というセリフに、
この物語の男性至上主義と戦うだけでなく、
今あるセクシャルマイノリティの方々に向けての
メッセージでもあったんだなと納得しました。
とにかくボビーがゲスく、今なら炎上、謝罪当たり前
の事を堂々としていて胸糞悪いけど、
彼もまた勝負の世界から降りられず、ギャンブル依存でどこか可哀想でもあった。
こういうゲスい奴が表立つ事で、自分たちの奥底にある差別的な意識に気付くのかもしれないと思うも、
必要悪でもあった気がする。
見終わって、嫌な感じが残らないどころか、
なんかキラキラした美しい物を観たような清々しい気分になるとても良い映画でした。
当時は当たり前の反応
今の日本でも同じことであったと思う。
「女は引っ込んでいろ」なんて陳腐な台詞は、どこにでもあり、女性が唇を噛み締めていたことは容易に想像できる。
今でも、男性優位の意識を持っている人が結構見受けるほどに。
女性がモノ(意見)を言えるようになるまでどれ程の抵抗があったか?
ビリー・ジーンが単なる女子テニス選手で終わらず、その後も性差の問題に関わり続けた事にも興味深い。
この試合は男女の優位を決める事だけでなかったのはラストのビリージーンの涙で分かる。
50歳を越えた高齢のボビーに過度の期待を持つこと事態おかしいが、ボビーが勝つと男性優位を信じている事がこの時代の不可思議さだろう。
ビリージーンが勝つことで、差別的な男たちにノーを突き付け、陰に隠れていた女性に男女がお互いを尊敬できる平等な社会をと考える機会になったのだろう。
未だに、その男女差別は厳然と残っており、LGBTへの強い偏見などは中々理解して貰えない事を考えると思いの外考えさせらられる作品だった。
テニスシーンがダメダメ
昨年のオスカー女優、エマ・ストーンが期待以上に良い。予告編を見た限りでは、70年代前半アメリカ・ウーマンリブ運動の一翼を担ったテニスプレイヤー・キング夫人の実話で、女を馬鹿にする保守的オヤジをギッッたんギタンに打ちのめす痛快女子スポーツコメディだと思っていたのだが、大違い。テーマはLGBTで、主人公の強さよりも寧ろ「弱さ」を隠さずに描いている。ただ、前日夜にウィンブルドンの女子準決勝(セリーナ・ウィリアムズvsユリア・ゲルゲス)を見てしまっただけに、テニスシーンが全くつまらなくてダメ。乗れない。
ユーモアな死闘
男女平等の風潮がまだ乏しかった1973年。
露骨な男性優位の姿勢を見せるテニス業界に憤慨し、立ち上がった女子世界チャンピオンのビリージーンとかつての栄光を取り戻さんと動き出した元男子世界王者ボビーリッグスが男女の差を無くすと銘打ったテニス対決に挑む姿を描いたコメディながらも痛烈な訴えのこもった作品。
ララランドで一躍スターへとのし上がったエマストーンの次作は実在した女性プロテニス選手のビリージーン。
華やかなLAで女優という夢や恋に焦がれる素敵な女性を演じた前作とは打って変わって、地味なメガネ姿や造作のないヘアースタイルなど1973年という時代さながらの姿でテニスを通じて男女平等を訴える女性を演じる。
対するは元男子世界王者のボビーリッグスを演じるスティーブカレル。
自らを男性至上主義のブタと称し、メディアを全面に利用したピエロのような振る舞いをみせる。
性差別発言や女性軽視をメディアを通して繰り返すのにどこか憎めない小悪党のような存在にみえるのはまさにスティーブカレルのコメディアンとしての力量か。
その反面、家庭においての夫として父としての立場に苦悩する切なさもあって典型的なダメ男だがどこか愛らしさも感じさせる絶妙な演技でみせる。
他にも女性のスポーツ選手でありながら、スポンサー契約の為にガンガンタバコを吸う様子に時代を感じたり、ビリージーンの最大のライバルであったマーガレットコートがボビーに大敗を喫する様をTV中継越しに目撃し、女性の尊厳の為に立ち上がるビリージーンの少年マンガ的な熱さもあって、コメディ寄りながらも真剣なテニスの試合であって男女平等への強いメッセージ性のこもった作品だと感じた。
あとは何と言ってもビリージーンとマリリンの一夜のシーンがすごく胸高まって良かった笑。
エマストーンがバイセクシャルっていう設定だけでありがたやありがたや(おまわりさんこっちです)
一言で最高です。
エマ・ストーンの役へのはまり具合が最高です。本人に見違えるほどの演技力。そして最後のシーンの実際の写真と比べても雰囲気がそっくりです。
ユーモアがあって、生真面目ででも、テニスが本命。
本命が揺るがないからこその彼女の強さを感じました。
事実にもとずいているからストーリーもしっかり。ですし、オススメしたい作品です!
エマ・ストーンのジャージ姿に・・
個人評価:4.0
70年代のファッションや色使いのエマ・ストーンがとてもキュート。
フォックスキャッチャーとはうってかわったコミカルな演技のスティーブ・カレルとも絶妙な組合せ。
最初は男女格差や女性の権利の主張の為に、なぜ同じ土俵で体力勝負の試合をするのだろうと思ったが、時に主張を通すには、テーブルの上の話し合いだけではなく、身体と身体の激しいぶつかり合いによって、物事が進む事もあるのだと納得させられる。
LGBTの差別は、こうした時代時代で身体を張った人を目撃する事によって、人々は考え方を少しづつ変えていくのだろう。
それから、エマ・ストーンのジャージ姿がダサいのが、またキュート。
なぜか泣いてしまった。
正直、なぜ泣いたのか自分で理解できない。
ラストシーンに、どうしようもなく涙が溢れてしまった。
エマストーンと頭ではわかっているが、どうしてもエマストーンに見えない。
とてもバードマンの時のパンクガールと、同一人物なのか信じられなかった。本当に素晴らしい演技だった。
主人公はやはりとても強い人だと思う。
その強さは、自分の感情を貫く行動もそうだし、その感情を隠さないこともまた強さだと感じる。
70年代のスポーツウェアのカッコいいこと!
ロゴや、建築のデザインも最高だった。
差別問題を爽快に描く
様々な差別問題を爽快に描いた作品。最初から最後までエマ・ストーンの素晴らしい演技にひたすら浸ることが出来た。マリリン役・アンドレア・ライズボローもかなり存在感があって強く印象に残った。今後にも注目したい。
ラストに向けて徐々に気持ちが高揚する展開にも満足。勝利の瞬間は一緒に喜ぶことが出来て気分爽快でした。
2018-190
予告編ではわからないタイトルの意味
予告編見て、男尊女卑、男性優性、そうはいくかと異性間でのテニスの勝負、手に汗握る攻防の後、女性の勝利、フェミニストもしてやったりの男女平等社会の始まり。こんなストーリーかと思っていたらなんのその。今流行りのLGBTがほんとのテーマだったとは、びっくり。
テニスの試合自体はパワー&スピード重視の現代テニスから見るとスライス主流の少しかったるい感じですか、最後のバトルは爽快だったので、まあいいかって感じ。
ただ1970年代のユニフォームとかファッションって今見るとダサいわ。今のファッションも何十年たってから見るとダサいのかも。
エマストーンもLaLaランドとうってかわって、役作りで実在の人物に似せるのもいいけど、肌の質感とかおばさんぽくてオーラなしなのが残念でした。
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