アバター ファイヤー・アンド・アッシュのレビュー・感想・評価
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映画館で見るのが必須条件の映画
3DIMAXで鑑賞。前作の2を地上波放送で見たばかりのおかげでストーリーについてはなんなく頭に入ったので幸いでした。
3D描写については1作めよりも登場人物が手前に浮き上がるシーンが多く(一作目では背景部分や小物が手前にあるシーンばかりだったと記憶しています)、とくに前の方の席で見たのもあって臨場感は抜群。
自宅のテレビでみた2は、おもしろみのない絵が続くなあとあくびを噛み殺しながら見ていたのですが、やはり劇場のでかい画面、そして3Dで見てこその映像だなというのを実感しました。
ストーリーについては2よりはだいぶ改善されているとはいえ、3時間のうちに人質をとられて救出にいく展開を何度も繰り返すのはさすがに冗長でしたね…それでしか話が進まないのでしょうか…。これ重要なエピソードだけなら絶対2時間でまとまるでしょ…。
前作ではジェイクの子どもたちがあまり活躍せず、こいつら4人もいらないだろ、2人か3人にまとめろやと愚痴りながら見ていたものの、3ではスパイダーふくめそれぞれ役割と見せ場があったのでそこも改善されたポイントですね。というより前作が続編ありきの話だったというべきでしょうか。前作も3時間あったんだから本来はそこでやっておくべきですが。
地球人、スカイピープルサイドは前作がネームドキャラがヘイトをかせぐだけであまりに生き残りすぎだったのが、今作ではばんばん死にます。終盤の総攻撃シーンの派手さもくわわって場を盛り上げてくれます。
一方で味方サイドで死ぬキャラがあまり個性が立ってないキャラばかりてのは前作同様で作劇としてはもったいないところ。
アバターシリーズはあと2作あるそうですが、主人公ジェイクの物語としては1でほぼ語り終えてしまっているので、おとなしく主役交代してほしいところですね…。人質展開でしか話が進まないのもジェイクが話の中心にいるからでしょうし…。
お約束で生き残っているであろう大佐の新しい物語や、もっと掘り下げができそうなヴァランの活躍があるのであれば期待しています。
究極映像
リアルな世界では味わえない究極映像。
ヴァランとネイティリの戦いが強くて熱い。
強い女性を描くのが好きな監督。
人間の悪事は現実世界と同様に酷い。
自分達の事しが考えず。
アバターは全5作品なんだね。
頑張って観るしかない。
物語はリフレインしながら螺旋状に進む。
大前提として、美しい映像表現を通して緻密にデザインされたパンドラという星を味わうことがこのシリーズが意図していることだと踏まえておきたい。
IMAX HFR 3Dで2回鑑賞した上でこれを書いている。確かに3作目ともなると、1作目を最初に観た時のような衝撃はもはやない。でも、私はこの3時間強の作品に陶酔し、えも言われぬ幸福感にたっぷりと浸った。またパンドラに赴くことができたことを本当に嬉しく思う。このシリーズにおいては、劇場はパンドラへ通づるポータルになっていて、「映画を観る」という行為を別次元にアップデートしたのだと、本作を観てみて改めて思う。
さて、この作品への賞賛の声と共に、既視感が強いことや前作までを彷彿とする「繰り返しが多い」こと、マンネリズムに陥っているのでは?…等々の声も聞こえてくる。私も同じように感じた部分があり、ここをどう捉えるかで、評価が真逆になると思う。私の捉え方について結論を言えば、キャメロンは確信犯的に過去作のシーンをリフレインするように撮ったのだと思う。物語を直線的に語るのではなく、螺旋状にループしながら少しずつ新しい要素が加わっていくような語り方を意図して選んでいるように思われた。
元々、キャメロンは奇を衒うようなストーリーを語らない。シンプルなストーリーで惹きつけてその舞台となる世界へ誘うことに主眼がある。だから、特にこの「パンドラ」という星とその世界のありようを体験させることの方に比重があるので、ストーリーをどんどん先に進めることよりも、ストーリーが進むにつれて観るものにこの世界観の理解を深化させることの方が大事で、そちらに注力しているように私には思われた。あくまで、「パンドラという星がどのような星なのか?」が主題で、この星の新たな側面を見せ体験させることの方が大切にされている。私自身の個人的な感想としても、パンドラという星を体験しながら、登場人物達と共に少しずつこの星の全体像に近づいていく体験を存分に堪能させてもらったような気持ちになった。
とはいえ、その緻密に構築された世界を舞台に、前作で張られていた伏線を回収しながら、きちんと各キャラクター像を掘り下げてもいた。物語をリードするのは兄を失ったあとのロアクの成長。自分が何者なのかという問いに直面していたキリのエイワとの繋がり。人間でありながらナヴィの方にシンパシーを感じつつ2人の父の間で揺れるスパイダー。キリとスパイダーが明らかにキーパーソンになっており、物語に深みをもたらす。そして何よりもクオリッチをただの悪人として描くのではなく、彼の人間性に触れながら感情面を描いていること、その発露に触れてジェイクは彼と対峙し倒そうとするだけでなく、ナヴィとしての彼の目を開かせようと試みるあたりにはグッとくるものがあった。
なので、見た目としての既視感の方に囚われることなく、前作までとのニュアンスの違いや変化の方に注目しながら観ると、見え方が変わってくるように作られており、決して同じことの繰り返しになってはいないと私は思う。
何はともあれ、没入できる超ハイクオリティな映像の説得力。ストーリーを云々する以前に、何よりもそれが本作の最大の魅力であることを忘れてはならない。作り込まれた美しい映像にとにかく浸るのが本作の楽しみ方に他ならない。
""あなたが見える""
極上の完結譚!!!!!!
1作目、2作目の最終統括、最終決戦。
登場する人間たちの鬼畜の所業に対して、僕たちは怒る権利はありません。
怒っていいのは?そう、トルーク・マクトに準ずる者たちだけ!………だったこれまでと、今作は一線を画していたと感じます。
スパイダーという、人間の入植が、エイワの神秘が間接的に生んだ特異点。こいつの惑星全体を巻き込んだ自分探しの果てに、それぞれがそれぞれの矜持と、それぞれの守りたいもの、守るべきもののためにぶつかり合う。
この特異点スパイダーを軸に、みてくれと中身という、アバターというタイトルらしい問いかけが行われます。
種族でくくり、肌の色でくくり、過去の過ちを捨てきれず、色眼鏡で物事を見ているうちは何も変わらない。
誰でもなく「あなた」を見ること。
それが歩み寄りの第一歩なのだ!!!!!!
…………でも、今作、というかこの物語では人間のやり方はちょっと度を超えている。だから綺麗事だけではやってはいけない世界で、「守る」ために戦うのだ。
クオリッチ大佐とバランが「壊す」ために戦っていたのなら、ジェイクたちは「守る」ため。
憎しみの炎🔥は、灰を残すだけ。
海💧は全てをつなぐ。
この辺が上手く最終決戦で対比されていたのが最高でした。
スパイダーとキリは、2作目ではどちらともルーツを求めさまよっていましたが、
3作目ではナヴィの一員になったことで、
「自分の道が誰かの道になる。誰かの道の先に自分がいる。」
という、素晴らしい結末を迎えました。
エイワの力を借りるには、仲間の力を借りること、仲間を信じること。ひとりでは届かない場所にも、皆で手を取り合えば必ずたどり着ける!
ロアクも、自分の過去の行為に後悔していながら、仲間と手を取り合って、最後の最後には父を超え、漢になり、父の背中を張れる青年に成長しました。
愛の力だけではどうしようもない世界で、皆が手を取り合い、守るために戦うことで結果的に、愛の力が世界を救う!という、どこまでも寓話なのに、どこまでも愛すべき人類至高の映画シリーズ、堂々完結です!
追記
アバター4ではなんと地球に行くらしいです。
今作でも映像、メカ諸々とんでもなかったので、地球がどんな風に描写されるかめちゃくちゃ楽しみですね!
サリー家は一致団結!
当方アバターの大ファンである。今年はパンドラエリア目当てでフロリダのWDWまで行って来たほどの。
さておき本作はultra4DXで鑑賞。このシリーズの作品は映画館で最低でも3Dで観なければいけない。絶対に、だ。何故ならこのシリーズ自体が映画をアトラクションとして際立たせたものであり、視聴した、というより体験した。という感想がしっくりくるからだ。
前作ウェイ・オブ・ウォーターを4DXで鑑賞した際、水中の表現とスクリーンXの親和性には度肝を抜かれた。トゥルクンの大きさをこれほどリアルに体験できる事に驚嘆したのだ。まるでトゥルクンの側で一緒に泳いでるかのような、日常では絶対に味わえない体験。家にシアタールームがあり、もちろんアバターも1、2共に3D版のディスクを所持しているが家庭であの体験は不可能なのだ。
今作でも水中シーンの映像は秀逸でもう観ることは叶わないと思っていたあの映像をなんと追体験することが出来た。
しかもなんと今作は夢にまでみたハレルヤマウンテンの飛行シーンの4DXが体験できる(まあ、実際ロアクの夢[エイワとの接触]なのだが)。 最新技術で1の体験を。冒頭でこれを差し入れたのは大いなるファンサービスに違いない。4DXだからこそ感じられるイクラン(バンシー)の鼓動感はフロリダのフライトオブパッセージも思い起こさせた。
他レビューに前作と似たようなシーンが多い。という意見をよく見るがそれもその筈もともと本作は前作と合わせてひとつの脚本だったのだ。長くなりすぎるから、という理由で分割した結果生まれたのが本作なのである(それでも十分長いのだが)
新たな要素としては今回スカイピープルの他にナヴィの中にもエイワとの共生に敵対する種が登場する。どこの世界にも宗教の違いがあり、それに根付いた争いがある。あの美しいパンドラでさえ、である。この映画の感想にしたってこれを書いた人間とは絶対に分かり合えないであろうと感じるレビューがあるのだから、そういった摩擦、軋轢は世界において必然なのだろう。 そういう美しいだけじゃないリアルな色を付け足すことで、この世界に確かに説得力が生まれる。
本作のテーマは何だろう。 と考えたとき一つのワードが浮かんだ。「サリー家は一致団結、サリー家は諦めない」
サリー家はとても複雑な成り立ちをしている。 元アバターのジェイク、純粋なナヴィのネイティリ、そのハーフであるネティヤム、ロアク、トゥク、グレースのアバターから自然に誕生したキリ、そして置き去りにされた人間の子、スパイダー。この中でも一際異質なのが人間であり憎むべきクオリッチの子供であるスパイダーなのは疑いようもない。本作はその彼にスポットを当てた内容となっていた。
その中でもハイライトはジェイクが家族を、ひいてはパンドラそのものを守るためにはスパイダーを殺すしかないと決断するシーンだろう。 我が子の様に接してきた彼をジェイクが殺すと決断するのがどれほど酷い事かは想像に難くない。彼と目を合わせ「愛している」と言いながら彼を手にかけようとするシーンは自然と涙が溢れたし。結局それが出来なかったジェイク、止めようとしたネイティリと共にスパイダーと抱き合うシーンは感情に洪水が起こった。あのシーンまさにスパイダーが「我が子の様に」から「我が子」そのものになった瞬間だろう。
スパイダーを筆頭にサリー家はそれぞれの問題に答えを出し、時に助け、助けられ。その姿はまさにサリー家は一致団結! 家族とは何か、その在り方とはという、現代において薄れがちな絆について深く考えさせられる。
これまでアバターシリーズはその圧倒的な映像美で有無を言わさずパンドラ、という未知の惑星に観るものを引き込んできた。 今作のストーリーはパンドラへ引き込まれたスカイピープル達を、映像を超え感情ごとその世界に誘い降り立たせる。そう、まさにアバターのように。そしてラスト、エイワに繋がる全てのものに迎えられるスパイダーに、その姿を重ねるだろう。
と、ここまでは飽くまで大ファンの意見である。対して商業的にはこの先とても厳しいと思われる。続編ものというのはそれだけで難しいのだ。 いきなり3から観ようという人間はそう多くないし、今まで観てきた人間が観るのを止めることの方が多い。特にアバタークラスの大作となると製作費の桁がちょっとおかしい。今後AIの活用で製作費の大幅な削減でもしない限り膨れ上がる製作費に興行収入が追いつかなくなるのは明白だろう。 ファンとしては当然5部作完結を切望しているが、監督の年齢もあるので期待せずに待ちましょう
映像美!海のシーンが美しすぎ。
ストーリーは前作同様、家族や部族での戦い、誰かが捕まっては救い出し、代わりに捕らわれ、捕っては救い出すのエンドレス。山場が長くて後半少し疲れが出ました。観続けるのにパワーいる!
どっかで観たことある展開だな、が満載ですが、映像は本当に美しい。海のシーンや世界観に浸りたくて何やかんやで大画面で観たくて行ってしまいます。
1作目と2作目混ぜただけ
まず悪のアバター新キャラのナビ族が出てから、敵と味方見た目同じすぎて、誰が誰か不明すぎて無理、後は展開も話も1作目と2作目混ぜた感じで、再放送かな?みたいな
やっぱ3作目
期待していたけどさすがに3作目までくるとやっぱりお腹いっぱい感あり。
大切な自然を破壊される悔しさ感が、慣れてしまって無くなっちゃった。
とにかく長い。
敵対軍人が今回も死んだかどうかわからずの終わり方なので、まさか4作目、、ないだろーなー。。
前作は観た方が良い、3D凄い、最後は愛なんだな
1作目は映画館で鑑賞、今作のチケットを予約してから2作目観てないことを思い出し、レンタルで通勤時間に視聴しました。
前作知らなくても全然いける的な作品もあるけど、念のため。
そして鑑賞して思ったのは「前作は観た方が良い」。がっつり続編です。皆青い顔をしてるので、関係性知っておかないと辛い。
前日に別の映画を観に映画館に行ったので、メガネでも3Dメガネがいけるか現物を見せてもらって当日メガネonメガネで鑑賞しました。違和感無しでした。序盤数分は飛び出してる感じが気になりましたが、すぐに慣れました。他の方が3Dに違和感があるとコメントされていたので、個人差が大きいのでしょう。好みの問題です。異世界のアクションに向いていると思いました。でも3Dはしばらく観ないと思います。近い将来、スクリーンがドーム状になって近くを飛んでるように視えるくらいになれば試してみたいと思いますが、映画に期待する物は2Dの中にあるように思いました。アバターには3Dは合ってる、でも全てに導入する必要もない。だから映画に3Dは邪道と思う方も今作なら試してもいいかもしれません。
ネタバレを多く含みます
ストーリーはシリーズ3作に共通しています。
グラ凄い→異世界凄い→ピンチ→味方もバラバラ→もっとピンチ→持ち直しそう→愛だね→でも無理そう→トルークマクト・エイワ→奇跡
お決まりの様な感じですが、実際3時間も3Dで観てると「最後は愛なんだな。奥さん、凄いよ」って感動しました。
前半にかなり丁寧にエピソードを入れていたので、こりゃ長いわって思いながら観てましたが、トルークマクトからの流れはもはや予定調和で待ってたところもあるのでエンディングに向けて安心できました。お決まり、でもないと寂しい。
壮大なCGに飽きつつ、ストーリーはシリーズ最高という歪な1作
《IMAXレーザー3D》にて鑑賞。
【イントロダクション】
ジェームズ・キャメロン監督・脚本による世界興行収入第1位作品『アバター』(2009)、シリーズ第2作『アバター/ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)に続く、シリーズ第3弾。
惑星パンドラを舞台に、アバターとなった元海兵隊員ジェイクと家族の絆、前作でジェイクと同じくアバターとなったクオリッチ大佐と、今作から登場の炎を操りパンドラを狙うナヴィ、ヴァラン達との戦いを描く。
宣伝費を含めた製作費は、推定5億ドルにも上ると見られており(2025年12月現在)、これまでに作られた映画の中で最も高価な映画の一つとされている。
【ストーリー】
前作で水と共に生きる種族、“メトカイナ族”の集落に定住したジェイク・サリー(サム・ワーシントン)一家。前作でのクオリッチ大佐(スティーヴン・ラング)ら“地球人(スカイ・ピープル)”との戦いにおいて、兄・ネテヤム(ジェイミー・フラッターズ)を亡くした弟・ロアク(ブリテン・ダルトン)は、自らの行動が兄の死を招いたと後悔していた。母・ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)は、息子を失った悲しみに暮れ、兄を偲んで祈る日々が続いていた。
一方、クオリッチ大佐は前作の戦闘でジェイクが死んだ事に懐疑的であり、彼の行方を捜索していた。大佐の息子・スパイダー(ジャック・チャンピオン)は、依然ジェイク達と共に生活していたが、マスク無しでは地球人は呼吸活動が出来ないパンドラにおいて、スパイダーに残された数少ない酸素マスクのバッテリーが潰えるのは時間の問題だった。
ジェイクは、スパイダーを地球人達の居住スペースに戻すべきだと考え、メトカイナ族の集落を離れて、旅の商人である“風の部族(ウィンドトレーダーズ)”に同行し、一家はメトカイナ族を後にした。
旅の途中、風の部族は盗賊として生計を立てている“灰の部族(アッシュ族)”の襲撃を受ける。部族は炎を操る巫女・ヴァラン(ウーナ・チャップリン)が率いており、ジェイク一家は彼女達と交戦する事になる。その様子を基地でモニターしていたクオリッチ大佐は、部下と共にジェイクと決着をつけるべく出動する。
交戦の最中、風の部族の飛行船が墜落し、ジェイクとネイティリはロアク達と離れ離れになってしまう。ロアクは、養女のキリ(シガニー・ウィーバー)、妹のトゥク(トリニティ・ジョリー・ブリス)、スパイダーと共に追っ手から逃れる為に川に逃げ、離れた森の中に逃げ込む。ネイティリはヴァランの矢を受けて負傷してしまい、森の中へと墜落する。
ロアクは、ジェイクが自分達と離れ離れになった飛行船の墜落現場に再び戻るであろう事を予測し、スパイダー達と共に向かう。しかし、スパイダーの酸素マスクのバッテリーが切れてしまい、予備マスクは墜落現場に置き去りであった。呼吸困難に陥り、絶体絶命のスパイダーを前に、キリはスパイダーを地面に寝かせ、自らのフィーラーを用いてエイワに接続。スパイダーと森の菌糸類を融合させ、彼にマスク無しで呼吸出来る肉体を与えた。
やがて、マスク無しで呼吸出来るスパイダーの秘密が人間達の手に渡る事を恐れるジェイク、ジェイクと決着をつけるべくヴァランに武器を与えて手を組むクオリッチ大佐、様々な思惑の果てに、再びナヴィと地球人による全面戦争へと突入していく。
【感想】
巨匠、ジェームズ・キャメロン監督による壮大なSF譚も本作で3作目。
個人的に、シリーズ中最も脚本が見せ場の連続であり、楽しめた。特に、ネイティリがジェイク救出の為、夜間に地球人の居住スペースを強襲するシーンは、本作随一の見せ場だったと思う。
物語も前作直後からスタートしており、後述する要素含め、まるで前・後編の後編を観ているかのように感じられた。
しかし、肝心の本作最大の特徴である巨額の予算を投じて描かれるCG世界には、色々と思う所があった。私はIMAX3Dで鑑賞したのだが、鑑賞中ほぼずっと、あらゆるシーンでジェイク達ナヴィの動きが滑らか過ぎる、背景を含めた映像が綺麗過ぎる事で、かえって作り物感が前面に出てしまっていると感じたからだ。他の上映形態でどのように映ったかは分からないが、少なくとも3D鑑賞では同じような感覚を覚えた人が多いのではないだろうか?そして、その様子はまるで、PlayStation5のゲームをプレイして、イベントシーンを延々見続けているかのようにも感じられた。
また、本作のCGについて、『メタルギア』シリーズ、『DEATH STRANDING』で有名なゲームデザイナー・小島秀夫氏が、自身のXにて肯定的な投稿をポストしていたのだが、小島氏のゲーム作品は「まるで映画のようなストーリーと画面構成」を目指してきたと記憶している。そんな小島氏が賞賛(あくまでCG表現においてのみ)した本作は、「まるでゲームのような映画」となっており、小島氏の理想とはあべこべになっているから面白い。
第1作は本格的な3D映画と当時のCG技術の粋を集めた先進的な映画として、歴代興行収入第1位の座を獲得したのも、まぁ頷ける。
前作に当たる第2作も、1作目で描かなかった豊かな水の表現に挑戦しており、シリーズを続ける中で新たな試みに挑む姿勢は理解出来る。
しかし、本作は副題に「Fire and Ash(火と灰)」と冠していながら、その火の表現や灰の表現が乏しく、最終決戦の舞台は前作のクライマックスとおなじくメトカイナ族の集落近くの海であり、水の表現の方が大部分を占めている。また、そんな最終決戦を含めた水の表現についても、前作の翌年のアカデミー賞にて視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』(2023)程の衝撃が無く、予算の差を考えると本作の水の表現は凡庸な範囲に収まってしまっているとすら言える。ヴァランが火を用いる数少ないシーンについても、その炎の演出が特段斬新であったり、CG映像の表現を押し上げているとは到底思えないものだったのは残念でならない。
そんな本作のCG表現に対する私の様々な意見を総合して一言で表現すると、「本作はまるで、クリスチャン・ラッセンの絵画を3時間見続けているかのよう」であった。ラッセンの絵画が美しい事は間違いないのだが、それを3作通して合計8時間半も見続ければ、流石に飽きるというもの。そう、シンプルに本シリーズの映像表現に対して、私は「飽きてきた」のである。
そして、それは、シリーズを重ねる毎に世界興行収入が右肩下がり(第1作は29.237億ドル、第2作は23.435億ドル〈2025年12月現在〉)である事からも分かる。本作が最終的にどこまで興行収入を伸ばすかはまだ分からないが、全米でのオープニング記録が前作を下回った事から、恐らく世界興収についても、前作より下がるのではないかと思われる。
そして、下がり続ける興行収入に反比例して、制作費は回を重ねる毎に増えている。監督は既に2029年に『4』を、2031年に『5』の公開を予定しているそうだが、果たしてそこまで辿り着けるか、雲行きが怪しくなってきたと思う。
ただし、ストーリーに関しては、シリーズ中最も楽しめたのは間違いない。ジェイクとロアク、クオリッチとスパイダーによる、前作から引き続き描かれる「父と子」の物語であると同時に、本作はキリとエイワの「母と子」の物語でもあった。そして、ロアクやスパイダー、キリといった若い世代の活躍が物語を動かしていた点も評価したい。全体としては、あくまでジェイク・サリーの物語であるが、彼と関わる若い世代の活躍が本作では顕著だった事で、これまでよりストーリー的な魅力と幅が拡がったと感じた。
第1作のジェームズ・ホーナーから引き継いぎ、第2作から担当しているサイモン・フラングレンによる音楽が素晴らしく、シリーズ中最も「音楽の力」を感じさせるものだったと思う。
【ロアク、スパイダー、キリという若い世代の活躍】
兄のネテヤムを失い、後悔の念を抱えつつも、父であるジェイクの役に立とうと、時に空回りしつつも奔走するロアクの姿は、少年の成長物語として良かった。前作で絆を紡いだ海洋生物トゥルクンの若い雄・パヤカンの一族追放を巡って、彼の汚名を晴らすべく嵐の海を超え会いに行く姿。パヤカンと共に族長会議に乗り込んで、トゥルクン達に戦う意志を齎す姿は、テンプレート通りながらも熱い。
メインキャラクター中唯一の人間として活躍するスパイダーは、父であるクオリッチ大佐との歪な親子関係、ジェイクとネイティリという養父・養母、同じく養女であるキリとの関係と、矢印の方向が多種多様であり、それが本作での彼の活躍と魅力に繋がっていると感じた。本作で、いよいよ彼も純粋な人間としての特徴は失ったが。
基地に囚われてからのクオリッチとの会話、アバターとなった彼の人間時代の識別札を親子愛に目覚めたかのように受け取りつつ、ドライバー代わりにして脱走のアイテムとして求めていた姿は面白かった。
クライマックスでのクオリッチとジェイクとの関係等、ジェイクとクオリッチの敵対関係の行く末は彼が握っていると感じられ、次回以降の活躍にも期待したい。
本作で最も魅力的な活躍を示していたのは、エイワとグレイス博士の子供という異色の出自を持つキリだろう。自然と調和し、スパイダーの窮地を救う事から始まり、エイワからの拒絶と家族と力を合わせての交信、覚醒して仲間達の窮地を救い、ヴァランを追い払ったりと、本作における美味しい所はほぼ全て彼女が持っていったと言える。スパイダーにキスをした際の、彼との種族を超えたロマンスの可能性にも注目したい。
余談だが、本作で遂にその姿を見せたエイワの女神としての巨大な姿は、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』(1968)の“スター・チャイルド”を彷彿とさせる。
【新たな脅威、アッシュ族のヴァラン】
本作から登場する炎を操るヴァランの存在が良い。演じたウーナ・チャップリンの特徴と相まって、大きな黒い瞳を携えた姿は、凶悪さより可愛らしさを感じさせる。
かつてエイワに縋るも救いの手を差し伸べられず、逃げ延びた先で炎を操る術を手に入れ、部族を率いてゲリラ活動を行って生きている。クオリッチ大佐と手を組み、初めて人間達の武器を手にして高揚感に包まれてその威力を振る舞う姿は、積み上げられた怨嗟の果てにある悪の姿ではなく、無邪気な子供の持つ邪悪さを感じさせる。
惜しむらくは、そんな魅力的なキャラクターである彼女を完全に持て余してしまっている事だ。特報のポスタービジュアルや予告編での描かれ方から、彼女こそが本作最大のキーパーソンになるのかと思ったが、実際にはスパイダーやキリといった若い世代の活躍に完全に押し負けており、キリに至ってはクライマックスで覚醒した彼女にフィーラーを接続された際に意志の力でも完全敗北を喫し「Bitch!(クソ女)」と罵られて逃亡する始末。
何より、彼女だけが自由に操れるはずの炎を扱う姿がクオリッチと手を組む際のやり取り以外ほぼ皆無だったのは残念でならない。
【総評】
シリーズも3作目となり、色々と飽きさせる要素もありつつ、それでも活躍を若い世代に映す事で、新たな魅力を発揮したと言えるだろう。色々と不満を漏らしたが、それでも私は本作がシリーズ中1番面白いと感じたのは確かである。
問題は、次回作以降で描くべき内容がもう殆ど残されていないと感じる点だろう。巨額の制作費を投じて描かれるCGは勿論、間違いなく生きているクオリッチ大佐とジェイク&スパイダーとの因縁の決着、ヴァランのネイティリとキリへのリベンジ、結局本作では断片的にしか明かされなかったくらいしか、次回作以降で描く要素が見当たらないのだが。
出来れば、本作の世界興行収入は15億ドル未満に止まっていただいて、是非ともジェームズ・キャメロン監督には「これ以上のシリーズ続行は不可能」と、『4』でこの壮大な物語に幕を下ろす決断をしていただいて、プロットの練り直しをした上で出来の良い脚本で物語を締めてもらいたいのだが…。
体感!グレートネイチャー 神秘の惑星パンドラ‼️
もう「アバター」も三作目なんですね‼️本当に五作目まであるのかな⁉️今回もストーリーの根幹としては惑星パンドラを舞台に、ジェイクらナヴィ族と侵攻する人間(スカイ・ピープル)との壮絶な戦い‼️アクション・シーンに関してはサスガはジェームズ・キャメロン監督と言える凄まじさで、特にクライマックスはスカイ・アクションと海洋アクションをシンクロさせたド迫力の演出で手に汗握らせてくれます‼️映像面に関しても、現在考えられる最高の映像美で神秘の惑星パンドラの世界とナヴィ族の生態をリアルに魅せてくれます‼️ただ一本の映画として、そしてシリーズの三作目として観ると、基本的には一、二作目と同じ展開を繰り返しているだけのように感じました‼️基本はジェイクvsクオリッチ大佐‼️二作目ではそこに海の世界とメトカイナ族、今作では灰の部族アッシュ族が加わっての同じ展開‼️肝入りの3Dによる映像も、とてもじゃないですが一作目の時のような新鮮な驚きは弱まっているように感じました‼️そしてキャメロン監督のこだわりである惑星パンドラも、二作目の時も感じたのですが、パンドラの世界観を紹介するのに熱中しているのか、ダラダラとした紹介で、チョット三時間越えの上映時間がかなり長く感じられる‼️私みたいにナヴィ族のビジュアルが苦手な者にとってはなおさら‼️悪役であるクオリッチや、アッシュ族のヴァランらはかなり魅力的なキャラであり、最期は描かれてないので、続編を作るのであれば、新たな部族を登場させるとその紹介でまたダラダラした展開になりそうなので、既存のキャラのみで物語の完結に向けてテンポ良く、新しい展開の作品を期待したいです‼️
ずっと同じことの繰り返し
アバターは話の流れがずっと同じ流れでもう飽きたなという感想。
今作も主人公サイドが攻勢に出たら誰かが人質になってピンチになるお約束が入ってるけどアバターはこれやらないとダメなのかな。
いい加減ワンパターンすぎてもうお腹いっぱい。
最後はアッシュ族の族長を倒すわけでもなくそのままにしてるし、また続編で出してくるんだろうなって終わり方。
でももうアバターは卒業でいいかなという気持ちに私はなりました。
映像美だけがいいとこだと思います。
過去最高作
ドルビー3Dで視聴
過去2作事前に復習しておいて良かった。
映像がとにかく綺麗。
途中何回か一人称視点になるんだけど、3Dの効果もあってか本当に臨場感のあるシーンだった。まるで自分もその場にいるみたい。
ストーリも熱い。1作目と似たような話ではあるが、王道をいくストーリで好き。
スパイキーとキリ、ロアクとツィレヤの恋愛模様も気になるところ。
アッシュ族はエイワに裏切られたと言ってたけど、アッシュ族の長であるヴァランは最後翼竜に乗って逃げたから今度も敵対しそう。
大佐は最後落ちてったけど生きててもおかしくない。ただスパイダーを通して、アバターとしての世界観も理解し始めてそう。
アッシュ族と初めて会敵した際の大佐は心強かった。
最後の戦いで、色んな部族やクジラたちが集まって一緒に戦ったのは本当に熱かった。
長い映画なのに、一瞬で感じられたのは映画が面白かった証拠だと思う。
制作費4億ドル、上映時間200分をたった2000円弱で堪能できちゃうコスパ最強の映画
2作目とほぼ同時期に製作された事もあり、著しい映像技術の進歩をわかりやすく感じることはできないが、劇場の大画面で体験できる映像はやはり圧巻。
4度も離婚歴があるジェームズ・キャメロンが描く家族の絆、異種族の共存、自然信仰など盛りだくさんのテーマひとつひとつに対ししっかりと時間をかけ丁寧に描いており、観ている方は満足感でお腹いっぱいになる。
スパイダーの本人は何も悪くないのに人間社会に返されそうになったり、ジェイクに殺されそうになったりしてもサリー家やパンドラの民のために必死に身を挺して戦おうとする姿には健気すぎて泣きそうになった。
エイワの子である事がわかったパンドラの救世主キリをスパイダーや末っ子の協力を得てイカ軍団が現れ形勢逆転するが、これら3人(と今作で生まれた赤ちゃん)が今後のシリーズのキーになるのかな。
ヴァランはネイティリとは毛色が異なるがキャメロン好みのなかなか強め女性で、次作ではクオリッチ(多分生きてるんでしょうねw)と共にどう関わってくるのかが楽しみ。
なんだかんだ言っても結局面白く観てしまう優秀なエンタメ作品だと思う。
全編難しい
1話から宗教色強めで、争いは新たな争いを招くだけって言うストーリーは3話まで一貫性があって映像美はその他の映画より頭一つ抜きん出てる感じがハッキリして見応えがあった‼️今回の火の部族は1話の森が燃やされた時の被害者なんじゃないかと想像するくらいの憎悪感があって面白かったし、部族の長が逃亡したので4話が有る予感❓
無邪気な女王様
今作の見所は、スパイダーがキリの力(エイワとの接続)により酸素マスク無しでもパンドラで生きられる様になった事と、後に人間にパンドラを侵略される事を恐れスパイダーを手に掛けようとするも、ジェイクには情を切る事は出来なかった。このシーンはネイティリの心の変化も含め感動した。
クオリッジ(スパイダーの父)との関係にしても、自分を嫌っていたネイティリに対しても、誠実さと言うか愛情深さみたいなものを持っている。「アバター」シリーズは5部作らしいが、このスパイダーと言う少年がキーになる人物の様な気がして来た。
アッシュ族の女王ヴィランは見た目の強烈さとは打って変わって開いた口が塞がらない程、単純な女王様だった。エイワに見放された様だけど納得。
クオリッジは最後に父親としての姿を見せてくれたが…ジェイクが葛藤の末にスパイダーと共に生きて行く決断に比べたらとも思ってしまう。多分、生きてるんだろうなとも思うし…
今回は3/5番目の作品と言う事もあって小休止と言う感じがした。
相変わらずパヤカンはトトロに見えてしまった💦
余談ですが私が持っていた3D用のメガネはIMAX用だったので、今回は只の3Dでの鑑賞だったのでとても見辛くて、こんなところでケチるんじゃなかったと酷く後悔😭ひとつ学習しました。
テンプレ感はあるけれど
一作目も二作目も観てるんだから、三作目も観ないわけにはいかないなぁと思いつつ。
基本的に全部話の大筋は同じなんだけど、この映画は世界観と映像を楽しむものだと思っているのでとても楽しかったです。
クオリッチが段々寄ってきてるなぁ、そのうちちょっとガラの悪いデスラー総統みたいになるのかなぁ等と思いつつニヤニヤしながら観るのも一興です。
四作目と五作目の製作は、本作の興行収入にかかっているとのことですけれど、個人的には是非この物語の行く末は知りたいなって思っています。
思いの外よかったです。
他の方のレビューなど目にして、
すごく長いという話は聞いてたので、
事前のお手洗い含め覚悟してたのですが、
自分的には3時間あっという間でした。
昔よくあったRPGのような世界観と言いますか、
あとモンハンのような進み方など、
わりとゲームで慣れ親しんだ空気に、
体験してるなーとおもいわりと構えてたような長さはなかったです。
※同じ3時間くらいある国宝のほうが個人的には長さがしんどかったのでこちらの方がテンポ良かったです。
内容は1作目+2作目のような感じなので
真新しさはないのですが、
相変わらずの世界観はすごく好きでした。
2はロアクにちょっとイラつきましたが、
今回はジェイクにイラつきました。
昭和の頑固ジジイというかこいつが1番成長してないなと。
主演のサムワーシトンっていつも思うんですが、
演技の幅が狭すぎて、
ネイティリ役のゾーイが感情豊かなのと、
1番息子を失った喪失感と向き合いながら、
スパイダーにたいしての考え方など成長しているお母さんだなと。
今回の敵ヴァランは魅力的ですが、
もっと活躍してほしかったです。
多分会社やらから続編の余地を残すような感じも求められているんだと思いますが、
もうちょい綺麗にまとめた方が3時間の尺なら納得感あるので、
変に5までつくるとか作らんとか意味不明な匂わせせず、
ちゃんと物語に責任持って向き合い完結させてほしいです。
個人的にはとても楽しめよかったのですが、
これで終わりとなると後味悪いので、
4あたりでサリー家やら人間との決着つけて欲しいです。
子供を殺そうか悩む里親に吐き気!
最低な物を見てしまいました。もうこのシリーズ終わりです。
主役の夫婦が、地球人の侵略の可能性を消す為に、何の罪もない子を
殺してしまおうとするシーンは、椅子から転げ落ちるトコでした。
いくらなんでもそれだけは無い! 地球人から隠すとか他の事に
注力するべきで、「居なければOK」はヒトデナシ過ぎる。
ただでさえ長過ぎて冗長なのに、このシーンはアカンでしょ。
もう縁を切ります、次回作見ませんし、前作の円盤も捨てます。
最低だわ・・
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