「サリー家は一致団結!」アバター ファイヤー・アンド・アッシュ ワタリガラスのジャックさんの映画レビュー(感想・評価)
サリー家は一致団結!
当方アバターの大ファンである。今年はパンドラエリア目当てでフロリダのWDWまで行って来たほどの。
さておき本作はultra4DXで鑑賞。このシリーズの作品は映画館で最低でも3Dで観なければいけない。絶対に、だ。何故ならこのシリーズ自体が映画をアトラクションとして際立たせたものであり、視聴した、というより体験した。という感想がしっくりくるからだ。
前作ウェイ・オブ・ウォーターを4DXで鑑賞した際、水中の表現とスクリーンXの親和性には度肝を抜かれた。トゥルクンの大きさをこれほどリアルに体験できる事に驚嘆したのだ。まるでトゥルクンの側で一緒に泳いでるかのような、日常では絶対に味わえない体験。家にシアタールームがあり、もちろんアバターも1、2共に3D版のディスクを所持しているが家庭であの体験は不可能なのだ。
今作でも水中シーンの映像は秀逸でもう観ることは叶わないと思っていたあの映像をなんと追体験することが出来た。
しかもなんと今作は夢にまでみたハレルヤマウンテンの飛行シーンの4DXが体験できる(まあ、実際ロアクの夢[エイワとの接触]なのだが)。 最新技術で1の体験を。冒頭でこれを差し入れたのは大いなるファンサービスに違いない。4DXだからこそ感じられるイクラン(バンシー)の鼓動感はフロリダのフライトオブパッセージも思い起こさせた。
他レビューに前作と似たようなシーンが多い。という意見をよく見るがそれもその筈もともと本作は前作と合わせてひとつの脚本だったのだ。長くなりすぎるから、という理由で分割した結果生まれたのが本作なのである(それでも十分長いのだが)
新たな要素としては今回スカイピープルの他にナヴィの中にもエイワとの共生に敵対する種が登場する。どこの世界にも宗教の違いがあり、それに根付いた争いがある。あの美しいパンドラでさえ、である。この映画の感想にしたってこれを書いた人間とは絶対に分かり合えないであろうと感じるレビューがあるのだから、そういった摩擦、軋轢は世界において必然なのだろう。 そういう美しいだけじゃないリアルな色を付け足すことで、この世界に確かに説得力が生まれる。
本作のテーマは何だろう。 と考えたとき一つのワードが浮かんだ。「サリー家は一致団結、サリー家は諦めない」
サリー家はとても複雑な成り立ちをしている。 元アバターのジェイク、純粋なナヴィのネイティリ、そのハーフであるネティヤム、ロアク、トゥク、グレースのアバターから自然に誕生したキリ、そして置き去りにされた人間の子、スパイダー。この中でも一際異質なのが人間であり憎むべきクオリッチの子供であるスパイダーなのは疑いようもない。本作はその彼にスポットを当てた内容となっていた。
その中でもハイライトはジェイクが家族を、ひいてはパンドラそのものを守るためにはスパイダーを殺すしかないと決断するシーンだろう。 我が子の様に接してきた彼をジェイクが殺すと決断するのがどれほど酷い事かは想像に難くない。彼と目を合わせ「愛している」と言いながら彼を手にかけようとするシーンは自然と涙が溢れたし。結局それが出来なかったジェイク、止めようとしたネイティリと共にスパイダーと抱き合うシーンは感情に洪水が起こった。あのシーンまさにスパイダーが「我が子の様に」から「我が子」そのものになった瞬間だろう。
スパイダーを筆頭にサリー家はそれぞれの問題に答えを出し、時に助け、助けられ。その姿はまさにサリー家は一致団結! 家族とは何か、その在り方とはという、現代において薄れがちな絆について深く考えさせられる。
これまでアバターシリーズはその圧倒的な映像美で有無を言わさずパンドラ、という未知の惑星に観るものを引き込んできた。 今作のストーリーはパンドラへ引き込まれたスカイピープル達を、映像を超え感情ごとその世界に誘い降り立たせる。そう、まさにアバターのように。そしてラスト、エイワに繋がる全てのものに迎えられるスパイダーに、その姿を重ねるだろう。
と、ここまでは飽くまで大ファンの意見である。対して商業的にはこの先とても厳しいと思われる。続編ものというのはそれだけで難しいのだ。 いきなり3から観ようという人間はそう多くないし、今まで観てきた人間が観るのを止めることの方が多い。特にアバタークラスの大作となると製作費の桁がちょっとおかしい。今後AIの活用で製作費の大幅な削減でもしない限り膨れ上がる製作費に興行収入が追いつかなくなるのは明白だろう。 ファンとしては当然5部作完結を切望しているが、監督の年齢もあるので期待せずに待ちましょう
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