「入れたいシーン&メッセージを全部入れたので200分になりました感がすごい」アバター ファイヤー・アンド・アッシュ Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
入れたいシーン&メッセージを全部入れたので200分になりました感がすごい
2025.12.20 字幕 イオンシネマ久御山
2025年のアメリカ映画(197分、G)
シリーズ3作目にして、前作の正当な続編
生き残りをかけて戦うパンドラの住民を描いたファンタジーアクション映画
監督はジェームズ・キャメロン
脚本はジェームズ・キャメロン&リック・ジャッファ&アマンダ・シルバー
原題は『Avatar: Fire and Ash』で、「アバター:炎と灰」という意味
物語の舞台は、惑星パンドラ
前作にて部族が消滅し、海の民・メトカイナに加わったオマティカヤ族のジェイク(サム・ワーシントン)一家は、部族長のトノワリ(クリフ・カーティス)とその妻ロナル(ケイト・ウィンスレット)たちと共に暮らしていた
ジェイクを執拗に追うクオリッチ大佐(スティーヴン・ラング)は、自身の息子スパイダーことソコロ(ジャック・ジャンピオン)の奪還と、ジェイクとの決着を望んでいた
ジェイクには、妻ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)との間に、ネテイヤム(ジェイミー・フラッターズ)がいたが、彼は弟のロアク(ブリテン・ダルトン)を助けるために命を落としていた
幼い娘キリ(シガニー・ウィーバー)とトゥク(トリニティー・ジョリー・プリンス)を守ることが優先され、ネイティリはスパイダーの存在を疎ましく思っていた
パンドラでは、RDA社がトゥンクルの捕獲のために編成を組んでいて、ナヴィと共生を図るためのハイキャンプは対立構造にあった
ジェイクはスパイダーをキャンプに戻した方が安全と考えていて、それは人類はマスクなしではパンドラでは生きて行けなかったからだった
ある日のこと、風の商人が彼らの元を訪れ、ジェイクはそれにスパイダーを同行させて、キャンプに届けようと考えた
だが、一人で行かせることにキリは反対し、スパイダーと恋仲にあるトノワリの娘ツィレヤ(ベイリー・バス)も彼らの動向を心配していた
やむを得ずに家族総出で一緒にキャンプを目指すことになったのだが、そこでマンクワンの盗賊団に襲われてしまう
襲撃から逃れるために家族はバラバラになってしまい、その機会に乗じて、クオリッチはジェイクの捕獲に成功する
ジェイクはスパイダーの命が危ないと訴え、クオリッチと共にスパイダーを探すことになった
だが、スパイダーの酸素は尽きてしまい、心肺停止状態になってしまう
そこでキリはエイワの力を借りて、彼の内部に入り込んで、助けを求めることになったのである
映画は、トゥルクル捕獲を狙うRDA社、ジェイクと因縁を持つクオリッチ、そしてその争いに加担することになるアッシュ族が入り乱れる展開となっていた
ジェイク捕獲のためにクオリッチはアッシュ族と同盟を結ぶことになり、部族長のヴァラン(ウーナ・チャップリン)に武器提供を行ったりする
炎を操る術を得たことでアッシュ族は他の部族の支配を目論み始めていて、そんな三者三様の思惑にジェイク一家が巻き込まれるという展開になっていた
トゥルクルたちも自分たちを危険に陥れたパヤワンを追放する決定をするものの、ロナルは彼らの決定を不服として、子どもたちだけでパヤワンを探しに行ったりもする
そして、RDA&クオリッチ&アッシュ族VSオマティカヤ&メトカイナ&トゥルクルの全面戦争へと突入していく
そんな中、キリはエイワへの助けを求め、危険を承知で海へと潜り、コンタクトを試みていくことになったのである
物語は実にシンプルなのだが、何度も捕まっては逃げるの繰り返しになっていて、キャラとグループを出しすぎた故にまとまりのない物語になっていた
それぞれが共闘したり、共生したりする流れはそこまで違和感はないのだが、それらを事細かく描いていくので、ボリューミーすぎる内容になっている
さすがに200分近くで休憩もないというのは大変で、可能なら席のグレードアップはしておいた方が良いと思う
特殊効果のある映像が良いのかはわからないが、映像に全振りしている部分はあるので、IMAX LaserをかDolbyCinemaを選択した方が良いだろう
映画では、多すぎるメッセージの挿入によって、主題が何だったのかは分かりにくいように思う
家父長的な価値観が終わりを告げ、新しい価値観がそれをアップグレードしていくのだが、それを主導していくのが、「アバターになった人間ジェイク」ではなく、「アバターにはなれないスパイダー」「アバターとしてのクローンであるキリ」というのは意図的なのだろう
姿を変えてその民族になろうとしてもなれず、そう言った枠組みを超えたものしか変革を生み出してはいない
そして、その変革に対して、オリジナルはどのように向き合うのかという流れになっていて、それは「受け入れるしかない」という結論になっている
それで良いのかはわからないが、外圧とか異分子によってしか進化しないというのは、現実的であるものの夢はないんだなあと思ってしまった
いずれにせよ、坐骨神経痛を抱えているので地獄の200分だったのだが、着地点がそれで良いのかは悩んでしまう
家族の絆の物語であるものの、スパイダーは家族にはなれず、キリと結びつくことによって家族の一員になれるという感じになっていた
エイワはナヴィたちの叡智の結集であると思うが、そこにアクセスすることで「これまでに生を受けたすべてのナヴィ」とふれあうことができている
唐突に告げられたキリの正体にしても、本人の受け入れが早すぎてアレだが、彼女の存在とスパイダーの変質をナヴィにとっての脅威と取るかは微妙なところだろう
今後もシリーズは続いていくと思うのだが、結局は自然の力を借りれた側が勝つというシンプルな内容の繰り返しなので、そろそろ裏切りが必要なんじゃないかな、と感じた
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