劇場公開日 2022年12月16日

「良質なSFファンタジー映画の王道」アバター ウェイ・オブ・ウォーター 赤福餅さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0良質なSFファンタジー映画の王道

2023年1月24日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

この映画ほど観客の『好き・嫌い』がはっきりと分かれるものも無いかと思います。
まず映画を「観る前」にはっきりと分かれて、そして「観た後」に更に分かれるでしょう。

もちろんそれはどんな映画にも言えることなのですが、本作品では予告編にて「映像が綺麗らしい」とか、「前作を観たから」くらいしか鑑賞する判断材料が無かったのではないでしょうか。

失礼は承知の上ですが、登場人物は前作同様に全身青色のヒト型生物でお世辞にもカッコいいとか、かわいいとは思えませんし(ラストには格好いいと思える)、トム・クルーズのような超有名俳優を前面に出したりもしません。しかもストーリーは完全オリジナルです。原作はありませんしハッピーエンドかどうかも解りません。勇者も賢者も大魔法使いも出てこないのです。地味です。

ではこの映画をどう楽しめば良いのでしょうか。

それは、今現在(前作も含めて)これだけ大規模なSFファンタジーを観る事ができるという幸福感に酔いしれる事だと思います。

答えになっていませんが、そういう事だと思います。
本作品が支持されるのは、『普遍的な物語』を多くの方々が観たがって
いたからでしょう。
手に汗握る冒険、哲学的な会話の数々、緩急織りまぜたストーリー展開等々…
全て含まれています。
しかもどれも非の打ち所がありません。

これ程までのSFファンタジーが撮れる監督はキャメロン監督しかおられないでしょう。
今はどうしても原作頼り、派手なアクション頼りの傾向を払拭できませんから…(あとは社会派コメディとか…)

上映時間が長いというコメントもちらほら見受けられましたが、キャメロン監督はもっと長上なストーリーを考えておられ、切れる所までやむなく切って今作を創られたのではないかと思います。なので映画『レッドクリフ』のように前後編に分けてもよかったのでしょうが、 それはされませんでした。(制作サイドの問題があるのでしょう)
鑑賞する側としては、ありがたかったです。

次回作に大期待しています。

最後に、余裕のある方は是非ともIMAXでお楽しみをお薦めいたします。
アトラクション感覚で観れますよ。

赤福餅