「話は普通、本命は異星の海洋生態系ビジュアル」アバター ウェイ・オブ・ウォーター mokusin takataniさんの映画レビュー(感想・評価)
話は普通、本命は異星の海洋生態系ビジュアル
設定も用語も理解してないが、ようは前作で人類を裏切って追い出した主人公がキレるとおっかない青肌ヒロインと子供こさえてハッピーライフ送ってたらマジで滅びそうな人類が気合入れてカムバックし主人公が部族率いて善戦するけど主人公より存在感出してた例の大佐と部下たちが科学の力で復活し主人公家族ぜっ殺部隊を結成したんで一族の迷惑になるから部族長やめて新天地目指しますからのすぐ見つかりましたってのが1作目から本作序盤までのあらすじだろう、実にシンプル。
青肌異星人の顔はアリ映画【アンツ】だし内容も目新しくなければ驚き無し、だが中盤から最後まで続く異星の海洋生態系の圧倒的な表現力で全て一蹴してしまう。
主人公一家を通して魅せる水中の幻想的美しさ・現実にいそうな生物の造形と交流・ホントに異星人が水面に突っ込んだ様な泡まみれで屈折した顔の表現など水(ないし自然そのもの)のこだわりと愛の深さが凄すぎてCGと現実の区別がつかなくなる、海洋探検家スゲェ!
ただ前作もそうだが捕鯨とインディアン迫害批判・人類は悪・主役陣は人外にしている辺り自然に触れてるうち“人嫌い”になったのか?(大佐とシガニーウィーバー顔の少女は別として)物語がてらいのない王道なのも『人に興味ねぇ!俺が描く自然を見ろや!!』なのか・・・実際ジェームズキャメロン脳内から生まれ出でた異星生態系ビジュアルが一番目玉に感じる。
以上、大半のキャラに感情移入できないが”自然”の一点突破で妥協なき表現と描写量で牽引する作風は変わらず、私的に森より水が好きなので前回より面白かった、話は無難と評したが見飽きない丁寧なプロセスなのも絶妙。次作も独特な自然描写が目当てだが、件の“例外2人”に関してだけは行く末が気になる所。