「素晴らしかった。ただただこの世界に浸りきって・・・」アバター ウェイ・オブ・ウォーター じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかった。ただただこの世界に浸りきって・・・
もう、最高だったぞ!
そこに星があり、美しい環境と文明とは異なる豊かな精神世界と営みがあり・・・美しい星パンドラ。ため息。
キャメロン監督の創り出した世界は「アバター」という題名からも架空の世界だが、今作では前作で繰り返し取り上げられたような現実とアバターの世界(ナヴィ)を行き来することはもう語られない。
すっかり現実となった世界で主人公ジェイク(元は海兵隊員で負傷のため車椅子生活していた)は家族を得て、部族のリーダー(トルーク・マクト)として、幸せとは単純だと満ち足りた生活をしていた。
そこへ、死闘の末追い払ったはずの悪魔のようなやつらが帰ってくる。
キャメロンのスターウォーズである。
ナヴィは恐らく追い払う以上のことはしないだろうけど、異世界のもの達にとって人類はなんと醜く妄執に囚われ残酷な生き物なのか。
今作では分かりやすく暗喩が示されている。
侵略者であるスターピーブルと原住民の対立
陸の民と海の民。
巨大な魚と意志を通じる海の民。前作では翼竜を乗りこなすことが成人の証だが、ここではカジキに似た巨大なトビウオ?イルカのような海竜、クジラのような知性を持った生物など。ただ、捕鯨との関係は明らかなのでその残酷さを強調しすぎているように思う。曰く「知能のある生物は捕ってはいけない」というメッセージだな。まあ、ここは白人とインディアンの対立のようにアメリカの黒歴史を扱っていることでチャラにしようか。
シガニー・ウィーバーは本人の役(博士)とキリという自分の娘の役を両方演じた。アバターではあるが、素晴らしい女優だと思う。
また、ネイティリはどうしても杏ちゃんに見えて仕方なかった
今作ではジェイクの子供たちが活躍したが、完璧な長男を失ったことで次男は覚醒するのかとか、キリの謎とか。トック(ずっと男の子だと思っていた)の成長とか、おそらく生きのびたクオリッチとかが絡んで全面戦争になるように思う。
次作が楽しみで仕方がない。