「素晴らしい映像と若干の違和感」アバター ウェイ・オブ・ウォーター またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい映像と若干の違和感
前作を池袋のIMAXレーザーGTで見返してから待ちに待った続編。出張先のホテルで水曜夜9時に劇場の予約サイトを確認すると、土曜昼の回も既にかなりの席が埋まっており、本作を待ち望むファンの熱さを実感。なんとか良席確保。
視野を覆い尽くす画面に自然を通り越した美しさと細部に渡るディテールで、存在しない世界の物語が躊躇なく素直に体に入って来てしまう。3時間を超える圧倒的なヌケとスジの力作でした。
往年のスターログ日本版愛読者にとってジェームズ・キャメロンはB級映画の特撮マンとして登場、ターミネーターとエイリアン2で名を挙げた監督。タイタニックで大向こうを唸らせる大成功をものにしたものの、やはり本来的にはSF的な世界観構築こそがやりたいことの根幹にあるのだろう。本作でも地球側のメカの細部にスキモノ感満載で、ソッチももっともっと展開してほしいと考えていた。(船の銃に「日浦」の漢字。関係ないけど私の名字にちょっと似ている笑)。
で、無い物ねだり。スジに対する若干の違和感は「人間そんな悪いやつにしないでよ」てことかなあ。悪役が私怨を背景にサリーを探すとか、現地司令官が多少度を越した行動を展開するというレベルは良しとしても、でかい背景としていきなり他の星の森や知的生物を殺戮・破壊して乗り込むとかするかなあという違和感が付いて回る。ロシアを持ち出されると何も言えなくなるけど。
それとナヴィの人たちの価値観が完全に人間と同じなのでこちらもスジに乗りやすいんだけど、もう少し違う行動原理があっても良かったかなとも思った。
コメントありがとうございます。それは歴史の事実ですが、私の言いたいことは、外宇宙の惑星まで行ける科学と産業をを発展させた未来の地球人が為すことがこれでは寂しいな、という感想です。