007 ノー・タイム・トゥ・ダイのレビュー・感想・評価
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傑作『女王陛下の007』のリスペクトとリメイクと総括
個人的に007のベスト映画の一つである『女王陛下の007』を強力にリスペクトして現代風要素を交えてリメイクした作品。(結論ですねー)
『女王陛下の007』は公開当時や80年代くらいまで不当に評価の低い記述が多くて近年にクリストファー・ノーラン監督などがリスペクトを表明して強く再評価された印象です。ボンド小説を読んでいるマニアには好評だったと記憶しているが、4代目のティモシー・ダルトンもボンド映画のベストの一つとして挙げていた。
かなりのネタバレありです
本作でボンドを引退するダニエル・グレイクと007再生職人のマーティン・キャンベル監督でもう一本スタンダードな007も見たかったのも本音ですが。
(ダニエルボンド映画は連続性が強い異色シリーズで本作はともかく異色度が強いので)
ダニエル・グレイクのボンドはいつも因縁や過去を引きずるシリーズになっていて今回も冒頭の出来事から映画の007のフォーマットとは違う導入(俯瞰撮影がポイント)で始まり今回は何と2回も約10年・5年と年月が切り替わる!設定になっている。
ボンドとマドレーヌがヴェスパーの墓参りに訪れた土地での背景に流れる音楽が『女王陛下の007』の主題歌でルイ・アームストロングが歌う「愛はすべてを越えて」のアレンジが流れてくるところから感のいいファンなら気付く過去作へのリスペクトとこれからの展開などに期待が膨らむでしょう。
ここでもボンドは失った恋人と敵に囚われて重大な判断ミスをする。
同時にマドレーヌも出生と過去に囚われている念の入れよう。
墓地から映画にかけての活劇アクションは、キャラの心情と絡めながらキレのあるアクションで素晴らしい。
駅でのマドレーヌとの別れの後、主題歌に入るメインタイトルが007の第一作目『ドクターノウ』のグラフィックデザインを思わせるところなど、色々歴代の作品に寄せてリスペクトされている。
細菌研究所をスペクターが襲撃してウィルス的なナノマシンを奪い企むところも『女王陛下の007』を踏襲しており、しかも偶然だがコロナを連想される今日的な題材になっている。
そういえば、ナノマシンが映画のマクガフィン的題材になるのは、2001年の『カウボーイビバップ 天国の扉』がとても早かった印象
今回はボンドが使う車も歴代でもっと登場回数の多いアストンマーティン DB5やおそらく『007 リビング・デイライツ』以来?となるアストンマーティンV8 などの車(DBSは出てなかったと思う)や歴代のMの肖像画が同時したりと更に過去作へのリスペクトが繰り返えされる。
そういえば、屋外でのMと密約する場面でも『女王陛下の007』のメインタイトルが流れていたな。
それにより本作でボンド役を引退するグレイク版007の総括的内容と新機軸である女性007やボンドの子供と次のリブートの布石でもあるボンドの死を観客に提示している。
そういえば、本作で女性007の登場が発表された時は、ネットで一部のミソジニーを拗らせた連中から猛反発があってウンザリした記憶があり、過去にもボンドと対等な女性エージェントが度々登場してる事も調べず、近年の女性アクションも知らない層が多いのだなぁと感じた。
レギュラーメンバーのQの出番と現代解釈な私生活もチラッと見せるのも良い。
気になるのは、アクションやロケーションは007共通で全体的にスケールも大きく見せ場も多いのだが、作戦内容や行動が結構雑で、キューバや敵のアジトである島での場面など行き当たりばったり過ぎる。キューバで脱出の算段がライバルの飛行機を奪って行くなど、都合の良い展開が多い。(しかも裏切り者がその飛行機を再利用するとは!?)
女性007もノルウェーでの場面で窮地のボンドを助けると思いきや!コトが終わって現れる扱いは設定と作劇からして微妙。(二人のちょっとしたライバル心とバディ感が以外と面白いけど)
スペクターに復讐する黒幕でもあるラミ・マレックの掘り下げと行動も?な点が多くてやっている事がトンチキ過ぎる。ボンドの娘に執着があるよう見えて簡単に手放すし、逃げたと思ったら何故かまだ島に居たりと一貫してない。ラミ・マレックの無駄遣い。
アジトである島も、デザインは良いのにもう少し場所を活かしてアクションに取り込んで欲しかった。結構同じ場所をボンド達が行ったり来たりして正直もたつく。
個人的には予算と時間の関係か島を縦断している鉄道がチラッと見えたのでそれを活かしたアクションがあると期待したらなかった・・(歴代のボンド映画には鉄道内での格闘やアクションがあった)
マレックとの格闘対決によってボンドに更なる宿命と因縁を植え付けて追い詰める作風は、ダーク過ぎて、カタルシスも無くてボンドの死によっても浄化するしか無い状況に追い込むのはやり過ぎかも
でも『女王陛下の007』を強力にリスペクトして現代風要素を交えてリメイクした作品として、エンドクレジットに主題歌「愛はすべてを越えて」がフルで流れるだけでご機嫌になって許してしまうのです。
『女王陛下の007』と並ぶ異色の007映画として必見。
追伸
以前流通していた『女王陛下の007』のLDソフト版だとエンドクレジットが終わった後の暗転場面に単体で主題歌「愛はすべてを越えて」が流れてラストの余韻を深めていたのを思い出す。
版権の関係かDVDソフト版に無かったけど・・
ちなみに個人的007ベストは
1『女王陛下の007』
ニューシネマタッチで冒険の終わりを現代の悲劇として見せる
2『リビング・デイライツ』
ハードでキレのある演技のダルトンボンドの見せ場と趣向を凝らしたアクション
3『カジノ・ロワイヤル』
冒頭のから仕掛けてくるグレイクボンドの鮮烈なデビュー作
4『コネリーボンド全部』
どれもハマり役のコネリーと雛形的傑作揃い
それ以外だと
『消されたライセンス』
もっと見たかったダルトンボンドと飛行機をヘリで吊るす導入部が最高!
『私を愛したスパイ』
ボンドカーと悪役が揃った良作
『ユア・アイズ・オンリー』
ムーアボンドのシリアス活劇と共演のトポロルのアクセント
『ゴールデン・アイ』
チンピラみたいブロスナンボンドとショーン・ビーンの意地の張り合いとオナトップが魅力
『トゥモロー・ネバー・ダイ』
ミシェル・ヨー姐さんが素晴らしい職人ロジャー・スポティスウッド監督のテンポのいい良作
やっと出会えた!007最終作~(T-T)
やはり期待を裏切らない、最高のエンターテインメント!!
もう、始まり方、あの曲で泣いちゃいました(T-T)これでラストかと……
5作品で1本の作品になっているので、本作ご鑑賞の際には、全作品を見た方がよりわかりやすく萌えると思います!
正直007で泣けるとは思っていませんでした。
007に夢中にさせて頂き俳優の方々、制作陣の方々ありがとうございましたm(_ _)m
感謝です!ダニエル・クレイグ最高!!
うーん。。
個人的には最高のボンドはブロスナンなので、クレイグボンドにはずっと違和感があったものの、ボンド映画ということでこれまで観てきました。
クレイグボンドは印象として満身創痍でいつまでも苦悩する男。マッチョで無骨、どこか身のこなしも荒々しくノッシノッシ歩く感じで、どこをとってもボンドっぽくない(あくまで自分の中でですが)。1作品完結ではなく地続きのストーリー展開というのもマイナス。
本作もそういった違和感が拭いきれず、加えてハンスジマーの音楽もやかましくてただのアクション大作映画に見えてしまった。ハンスジマー以外に映画作曲家ってハリウッドに居ないのかな?
ノーミやもう1人の女性エージェント?のキャラクターはものすごく良かったんですが。。。ボンドの子どもまで出てきて、何だか興醒め。
人とどこか壁があって、サラッとジョークでかわしながらどんなピンチも切り抜ける憧れの英国紳士はもう居ませんでした。ダークナイトとかジェイソンボーンとかの影響はあるのだろうけど、時代の流れもあるのだろうけど、ボンドは最後までボンドでいて欲しかった。
やはり自分はクレイグボンドは好きじゃないんだなっていうのを最終確認できた、そんな作品でした。
DNAマッチング生物兵器まじこわい
前作スペクターではQが修理したボンドカーの助手席にマドレーヌ・スワンを乗せて走り出す場面で終了する。ダニエル・クレイグがレア・セドゥの続投とアナ・デ・アルマスの出演を強く望んだとされる今作。妻のレイチェル・ワイズは007の後継者が女性になることに反対を表明。確かに女性HERO多すぎの感はあるが・・・それより、ダニエル・クレイグにもっと稼がせたいだけ?・・・ダニエルがレア・セドゥにご心酔のご様子なので、ちょっと杭を打ったのかも。離婚するにしてももっと稼いでもらわないと的な。しかし、ドクタースワン(レア・セドゥ)の登場シーン多かったですね。子供👧もできてた!そして、引退したボンドに代わり007のコードネームのノーミはちょっとひょうきんな顔にすごいガタイの黒人女性ラシャーナ・リンチ。ダニエルボンドシリーズはこれで終わるが、新しいMI6メンバー(ベン・ウィショーの Q、アナ・デ・アルマスのパロマは続投)で始まるのだろう。フィリップスも死んでしまったし。主演はやはり、男性だと思う。ノーミはワンポイント。しかし、ボンドとスワンの娘(なんと名前はマチルダ)が成人して女殺し屋になるスピンオフも挟んでくるだろう。もちろん、主演はレア・セドゥで。007シリーズは永遠に不滅。ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズお疲れ様でした。ちょっと加齢が進んで来ましたからね。私はいいと思います。レイフ・ファインズのMも私は好きじゃなかったので。
さて、最強の悪役組織のスペクターを一網打尽で滅ぼした最新生物兵器はまじで怖い。日本、ロシア、アメリカからの非難・圧力がかかるあの孤島の要塞は尖閣諸島か?能面や日本庭園、ヴィラン役をラミ・マレックを起用してごまかしてはいるが、あの国を意識していることはあきらか。しかも、公開がコロナのせいで、18か月遅れた。悪夢だ。この新しいDNAを特定して攻撃する生物兵器はジェノサイドに使われる可能性が非常に高い。もしかしたら、コロナにももう応用されているかもしれない。
アナ・デ・アルマス贔屓のようなストーリーの最終作でした。たった3週間の特訓で? 実際、アナ・デ・アルマスは2週間ぐらいはアクションの練習したみたいです。やはり、ハリウッドを支えているのはスタントウーマンですね。もっと出番を増やして欲しかったの意見は当然。予告編がずいぶんサービスし過ぎでしたから。
華やかなのがボンド映画だ!
ダニエルグレッグが、ラストのボンド役。
1年半待ちました。まだ、死ぬときもちがう
ビリーアイリシュが歌う。
時折劇中に女王陛下の007の音楽が流れる。
エンドクレジットには、ルイアームストロングの
流れる。ジョンバリーだ。
この作品の担当は、ハンスジマー
寂しい感はありましたが
なんと
ラストにBond will be returnでは
ないですか!
ダニエル・ボンド、フォーエバー!!(ネタバレなしには書けない)
そもそもこのシリーズは、アクションエンタメの手法のなかに新たなスタイルを持ち込んだ素晴らしいもの。
リアルタイムとしては、ロジャー・ムーアの後半から見ている。
間に様々なアクションエンタメの潮流が生まれ(ダイ・ハード、ボーンシリーズ、ジョン・ウイックなど)ダニエル版は、今までの方向を変え、どちらかといえばボーンシリーズのようなリアルで人間臭い超人ものとしてリブート。
それがダニエル・クレイグの魅力と相まって一番好きなボンドシリーズとなった。
ガジェットやヴィランのケレン味なる要素も少しだけ復活させてボンド映画らしさも維持しつつ、それまでとは一線を画しながらも素晴らしいシリーズであった。
完全に続きものというのもボンドシリーズで新鮮!
ノー・タイム・トゥ・ダイは、ダニエルボンドの最終章。
ボンドに少々、周りのキャラにウィットに飛んだ会話や行動を交えながら(これがクスッと笑える素晴らしいスパイス)、手に汗握る数々のアクションシーンや照明の妙などで2時間40分なんて感じさせなない小気味良さ。
恋人や家族への愛がを絡ませながら先の展開が読めない飽きない流石の展開であった。
惜しむは、キューバで登場したアナ・デ・アルマス演じる新人CIAエージェントのパロマ!
もっと見たかったよ!
登場時の自信に満ちた美しさとは裏腹に初任務で緊張してるとか急にgキュートな表情して笑わせる。
素晴らしいドレス姿と新人らしい危ういドキドキ感と、的確な行動力のギャップ萌え!
布少ないドレスとヒールで走る撃つ格闘するお姿の素晴らしさ!
無茶な行動まで上手くいって、パロマ主演ででスピンオフを見たいくらいな超弩級の魅力!
予告編でどうも1場面しか出てないような感じだったので出番少ないのではと思っていたのだが、死なずに任務を全うしていたのはよかった。
他の脇を固めるキャラも良かった。
いつものMI6のレギュラー陣一人一人にちゃんと見せ場がある。
すぐに死ぬかと思ってたらどっこい活躍する計算高く終始クールな女性007。
いつもの地味なCIAエージェントの気骨。
実は、敵側だったボンドファンの CIAエージェントのはしゃぎぶり。
敵側の義眼の男のターミネイターっぷり。
誘拐された科学者のひょうひょうとした面白キャラ。
意外と、静の演技で魅せたラミ・マレック演じるサフィンの日本文化好き要素。
またアクションがとても見やすくアクションが浮いた展開にならないのもいい。
フクナガ監督の腕前が冴え渡る。
いい男、美女、カーチェイス、ガンファイト、航空 、海洋、ミサイル発射、ガジェット活躍、世界をまたにかけたロケーションの魅力とボンド映画の醍醐味も満載!
そしてラストの衝撃!
今までのボンドならなんとかギリギリのタイミングで脱出してるだろ!!
あの場面では颯爽と再びパロマが現れ、ボンドを救って一件落着!
マドレーヌや娘とは会えなくなるので、愛は秘めつつ前向きにパロマといい関係になっちゃう超ポジティブシンキングでエンド!!みたいになっても、自分的にはよかったかな。
だって、ボンドは死なない!死んでる場合じゃないんだから!!
クレジットを眺めながら、衝撃のクライマックスの整理がつかず悶々としていたら最後の最後、いつものあの文字「James Bond will Return」
救われましたよ。
もちろんシリーズが終わるとは思ってないけど、あの一文には救われた。
ダニエルボンド卒業で、シリーズに新風を送り込みながらも素晴らしいものになったので、次が、次も、大変だと思う。
ハードル上がりすぎたボンドシリーズ、完全リブートするんだろうけど次回作も期待!!
でもやっぱりダニエルボンドの新作はもうないのは寂しいな。
アクションも笑いも映像もストーリーもサプライズも大満足のまさに集大成な作品でした。
ちなみに
このところ映画館に行くのは少ないが久々のとしまえんレザーIMAXの映像はやっぱり素晴らしく、特筆したくなる音の素晴らしさにも酔った。
No Time To Die, "But"・・・
今回も凄いアクションと愛の物語で、非常に良かった。
最後、ボンドが「うさぎの人形」を見つけ、それを拾った瞬間の優しい目が印象的だった。
その後、ボンドであれば脱出までは出来たのではと思ったが、毒により、生き延びたとしても家族が感染する状況を聞いて、敢えてその場での死を選んだようにも感じた。もちろん、マチルダが自分の子だということも最初から分かっていたうえで。
その後のMのスピーチにもあったが、ただ生き続けるのではなく、短くても生ききることを体現した。No time to Dieだけど、(But)・・・最後の最後で家族というもの、自分の子孫を残せたこと、世界を救ったことなど、自身としては十分に生ききったということか。
ダニエル・クレイグ、おつかれさまでした。
次は、アナ・デ・アルマスでいいのではないでしょうか(笑)?
return?
待ちに待った公開。
首都圏等の緊急事態宣言も時を同じくして解消され、
何となく気分が上がる。
なのに、この結末とは・・・・。
家族、純愛、007ってこんなんだったっけ??という想いを抱えつつも、
圧巻のアクションシーンに心が躍る。
期待外れの大作もあったけど、007は裏切らない。
正直言って個人的にはヒロインは余り好みではなく、
新たな007もピンとこなかったが、
キューバでサポートした女性は格好良かった。
終盤どこかで颯爽と登場することを期待していたのだが、
それはなく残念だった。
まさかの衝撃のラスト。
007で涙してしまうとは思わなかった。
アイアンマンに続く定番キャラの死。
大いなる喪失感に呆然とエンドロールを眺めていると・・・・
James Bond will return(だっけ?)
さすがにそれは無理筋では???
次回作を楽しみに待とう。
後日譚としては○、一映画としては、、、
ダニエルクレイグのこれまでのシリーズは
まさに「起承転結」の流れがあった。
カジノで始まり
スカイフォールでピークを迎え、
スペクターで締め括る。
スペクターの終わり方が好きだっただけに、
今回どうなるか期待半分、不安半分で
鑑賞。
結論から言うと、
「4作品の後日譚」としてエピローグ作品
(言うなればおまけ)的に捉えると○。
しかし、一映画としては、終盤の出来の悪さが目立ち、もったいない作品となってしまった感が否めない。
星2つ減らした点
◽️マドレーヌの過去(今回の話の基)の内容の無さがひどすぎる
◽️終盤に流れに無理がある点が多すぎる
◽️マドレーヌの過去
スペクターも遺恨の基(プロフェルドとボンドの過去)は、スカイフォールの二番煎じかつ劣化版となっていた。
が、今回の話の基になるマドレーヌの過去もそれもよりも内容がない。(そもそもマドレーヌは助けてもらっている)
ブロフェルドが、マドレーヌの過去について、途中とても煽るが、それ以降なにも膨らまない。最初のアバンに映っていた内容のみ。
結局それにより、メインの話に何も深みがでず、結局はボンドが2人のボンドウーマンを守るだけの話になる。
自分の子供という新しい「ボンドウーマン」とその命を守るために自分の命を差し出すという掟破りは新鮮で面白いのだけど、ストーリーのメインの遺恨のしょぼさが目立ってしまってもったいなかった。。。
◽️終盤の流れ
終盤残念という感想は他のレビューと同じく。
その中でも、
「なぜ子供をかえす?」が一番ひっかかった。
自身を重ね、子供に弱い(マドレーヌも助けた)という設定だとするのであれば、もっとそのキャラクターを丁寧に描いて欲しい。
「ここで時間短縮」とでもいわんばかりのマドレーヌのざっとしたバンドに対する説明だけじゃ深みがでない。
ボンドとの遺恨の内容は別にして、スペクターのブロフェルドのラスボス感はとても良かった。そのブロフェルドを超える(殺す)存在なのだから、もっと深みを出して欲しい。(ラスボス感は前作でスペクターという組織を出してしまったのでもう無理だが)
ブロフェルドは今回の登場の仕方も、ボンドの煽り方も今回は良かった。だけに、あそこまであっさりとやられてしまうのが残念だった。
ただ、良い点も多数ある。
・オープニングタイトルまでの流れは最高。 アクションも雰囲気も、オープニングタイトルへの入り方もクール。
・パロマがとてもいい味を出している。
・Qもいい。
・自分の娘という新たなボンドウーマンは新鮮。「マドレーヌと娘という2人のボンドウーマンを守るために自分の命を差し出す」という見方をすると、最後の掟破りもいい。
プロフェルド登場まではのめり込んでみていたが、マドレーヌの家からの逃走あたりからシラけてきた。
ラストの終わり方はダニエルクレイグシリーズのラストとして綺麗で良かっただけに、上記2点さえちゃんと脚本が練ってあれば文句なしで星5つだった。。。
お疲れ様でした
個人的にはダニエル・クレイグが歴代ボンドで一番適役だったと思っている。
イギリスの諜報機関MI6のスパイならブロンドヘアにブルーアイの人間が自然。
体型も大柄過ぎず、マッチョ過ぎず、均整のとれた身体で、尚且姿勢が良いのでタキシードもよく似合う。
また、ロケーションムービーの元祖として世界各地を股にかける中、本作は日系人監督がメガホンを取ったということもあって、日本を意識した要素がふんだんに取り入れてあったのも日本人にとっては感慨深い。
(能面・畳敷の部屋・土下座・北方領土と思しき島・・・)
冷酷無比な殺し屋を演じたラミ・マレックもこれまでのインテリイメージから脱却するのに充分だった。
マチルド役の子の無垢な可愛さも印象的だった。
最期がミサイルで爆死という荒唐無稽な設定も007シリーズなら充分有りかも、という説得力があるのは50年続いてきたシリーズの強み。
いずれにしろ、コロナ禍で一年半、3度に渡って公開延期を重ねた不運を乗り越えるだけの作品には仕上がってると思う。
掟破りしすぎで話の展開が読みやすい
いろんな掟を破りすぎていて話が読みやすかったです。ボンド映画を長年みてきた私ですが、フィリックス・ライターはボンドの旧友であり、アイアンマンでいえば、トニーにとってのローズみたいな存在。その人が50年続くシリーズで初めて死んでしまったので、そこからボンドも死ぬと予測できてしました。一応初代から5代目まではある程度キャラクターの設定は引き継いでいましたので、ライターなしのボンド映画はあり得ません(ブロスナンの映画では出てきませんでしたが‥、原作では二作目でで鮫に脚を食べられるほどの重症を負ったがその後も準レギュラーで登場している)ので。ボンドが死んじゃったときは感動というよりやっぱりなという感じです。ライターが死んだときの方が私にとっては衝撃でしたし、あそこでライターが死んでなかったほうがヴェスパーが死んだとき以上の衝撃を与えられたと思います。
音楽についてはなぜ「女王陛下の007」の音楽を多用したのかわかりません。女王陛下の007とストーリーが全然違うし、その音楽を使いたいなら、カーチェイスの最後にマドレーヌを殺しておくべきでした。そしてスペクターに復讐するはなしにしておけば単純明快だったし、イアン・フレミングの原作の流れにも忠実でした(原作では「女王陛下の007」で花嫁を殺されたボンドが「2度死ぬ」で007ではなく7777として日本でブロフェルドに復讐する)。
ただ、この映画のそれより問題なのはボンドとマドレーヌがそんなにラブラブに見えないのとキーとなる兵器が強力すぎることです。おそらくナノ兵器で特定の遺伝子を持つ人物を攻撃することは可能ですが、それは直接接種した場合で伝染していくのはおかしいです。SFでもそんなレベルの兵器なかなか登場しないです。
ここまで辛口でしたがアクション映画としてはよかったです。アクションの撮り方は前の監督よりは上手だったと思います。迫力がありましたし、ストーリーも敵との頭脳プレイはありませんが、意外性はあるので、ボンド映画としてみなければまぁまぁな映画だと思います。
ボンドが死ぬということで製作者ともめてダニーボイル監督は降板してフクナガ監督に仕事がまわってきましたが、フクナガ監督はよくやったと思います(上から目線みたいになりすみません)。この映画の殆どの問題は脚本の問題です。
ノミもパロマもよかったです。女性エージェントとしての説得力がありました。
多分、ボンドをミサイル直撃のシーンをいれずにシャーロックみたいに生死不明にしておけばこの映画の☆一つのレビューは少なくなったでしょう‥。
ダニエルクレイグのボンドは作品が進むにつれて、メロドラマ的な展開が増えたのが若干残念でした。スカイフォールやスペクターが慰めの報酬に比べて興行成績がかなりよかったので仕方がありませんが‥。映画の出来的には、カジノ・ロワイヤル、スカイフォール、スペクター、ノータイムトゥダイ、慰めの報酬の順でしょうね。マーティン・キャンベルが慰めの報酬も監督してれば、このメロドラマ的な展開にならずに済んだかもしれないですね。ただ、実験するのはマンネリ化を防ぐには良いことです‥。
今回はそれが少し行き過ぎましたね。
新ボンドガール2人が良かった。アナファン急増したのでは?
007予告編でアナデアルマスのセクシーな黒ドレスに惹かれ映画館へ。
アナはバーでボンドと待ちあわせ、ボンドをパーティ衣装へ着替えさせようとしますが、ボンドに茶化されるシーンは可愛く
ボンドとパーティに潜入し銃撃戦と格闘シーンではたくましく暴れまわり
アナのたくましくも美しい姿はボンドガールに相応しいと思いました。
もう一人のボンドガールもボンドをバカにしていたのに、共に戦闘した事でリスペクトが生まれ、新旧007のコンビが暴れ回ると言うのも良かったです。
歴代最高傑作‼️
過去作品のオマージュを散りばめながらエンディングは女王陛下の007より愛は全てを越えて。
大好きなシリーズやけど涙したのは初。
悪役がどうのこうの言ってる方多いですがこれはダニエルボンド最後の物語。ボンド側メインでしょ。衝撃的な結末もこのパターンだと次のボンド俳優さんにスッと感情移入できるかも。ダニエルボンドはもう居ないってインプットされたから。
ありがとうダニエルボンド‼️
また変質者映画ですか・・
キングズマンでも「007の面白さは悪党次第さ」という悪役のセリフがあってイギリス人らしいウィットと痺れたが、製作のバーバラ・ブロッコリさんに聞かせてやりたい。
スカイフォール以降どうしちゃったのだろう、またもや敵は変質者、日本の能面をそんなところに使わないでほしい。
007の魅力は巨悪を倒してのカタルシスだった筈、泣きたくて観るような映画ではないでしょう。
敵が心を病んだ異常者ばかりではホラー映画になってしまう。しかも幼ない子供を人質に使うなんてよくも思いつくものです、スカイフォールでも女性をいたぶっていましたがそれでは飽き足らず子供を出汁につかうなんて一線を越えてしまいました。
これまでもダブルオーセクションの廃部が取り沙汰されてきたが留めのような顛末、殺しのライセンサーに頼らずとも最新バイオテクノロジーで暗殺なんて、女王陛下が知ったらなんと嘆くでしょう。コロナ禍に便乗したプロットですが公開延期とは皮肉でしたね。
たしかにアクションやフォーマットはレガシーなエンタメ路線のおいしいところ取りをしているからところどころでは爽快スパイアクション・エンタティンメントと言えなくもないから質が悪い、そもそもこの製作陣は007シリーズに手を出してはいけない人達だったのでしょう。
これではボンドも死んでも死にきれまい、なんと湿っぽい情けない結末でした。
スカイフォール>>本作>>>>>>スペクター
って感じのおもしろ度だった。
気になった点
①アクションシーン多すぎない?
②黒人女の相棒いる?
③謎のジャパニーズ要素
①
重厚な人間ドラマに仕上げると思いきや、8割くらいがアクションシーンなのが意外だった。
守るべき家族ができたボンド、ヒーローもまた誰かにとっては悪、Mの愛国者キャラクターとしての葛藤、みたいな面白い要素を散りばめまくったわりにはどれもうまく活かしきれていない感じ。
壮絶な過去のエピローグで、せっかく次世代名優のラミマレック使った割には、しっかり彼のキャラクターの過去を描くことがなく、「ヒーロー側への過去の遺恨をこじらせて復讐に燃えるヴィラン」といういつもの悪役キャラになってしまった。
最初に、ヒロインをあえて助けるシーンがあるので、善と悪で揺れる悪役みたいな深みを出すのか〜と勝手に期待してしまいました。。。
そして、「前作では最強の敵だったキャラがあっさり死ぬ。今度の敵は史上最恐!!」というヒーローもので1万回くらい見たようなマンネリも、ご多分に漏れず。
ルシッフルよりもミスターホワイトが!いやいや、ミスターホワイトよりもシルヴァが!!いやいや、シルヴァよりもブロフェルドが!!いやいやいや、ブロフェルドよりも…
ってマトリョーシカ的に最強の敵が登場するのでもうキリがないったらありゃしない。
しかも、史上最強の敵の割にやっぱりラストは超人ボンド1人にアジトと手下を壊滅させられた上、一騎打ちで簡単に死ぬっていう。
②
黒人女のボンドの相棒はいるかな?
CIAとMI6の出し抜き競争!みたいなので序盤は必要なキャラかもしれないけど、ボンドが本格的に復帰してからは無理にバディでアジト乗り込むよりも、ボンドひとりのほうがおもしろいのでは?銃が使えるマドレーヌもいるんだし。
レイシストを成敗するシーンがあるので、たぶんそのシーンを撮りたいがために辻褄を合わせたんだろうけど…
でも、今の時代ならではの要素を採り入れたって意味では、007の雰囲気を壊しすぎずバランスは良かった。
③
50年くらい前からハリウッドでありがちな「フジヤマ!ニンジャ!ハラキリ!」みたいなツッコミ所満載なジャパニーズ要素も気になった。
アジトが北方領土にあるって理由だけで、なぜかラミマレックが畳に座ってたり、能面被ったり、盆栽が飾られてたり、ボンドがジャパニーズ土下座したり、まじめにやってるんだろうけど笑ってしまった。
と、いろいろケチつけましたが、なんだかんだテンポは良く、フツーに楽しめました。いつも以上に王道の良い意味でベタなアクションヒーローという感じ。
スペクターでダニエルクレイグ版を終わらせるよりは全然良かったと思う。
令和版:女王陛下の007
ダニエルボンド最終作らしいですね、それであの終わり方と…。
タイトル通り、ダニエルボンドが好きじゃなくても「女王陛下の007」が好きなら楽しめます!
テーマはバイオテロと家族愛です…。
レギュラーメンバーがどんどん死んでいくあたりが「最終章だな…」って感じです、
ただ個人的な観点で☆-1なのは、ダニエル・クレイグ編の鉄則のようなものが最後までついに崩れなかったところですね、実を言うと崩れることを期待してました…。
ダニエル編の鉄則で必ずあるもの
・ドンパチ ・ジェームズ本気の恋
無いもの
・ハードボイルド ・ギャグシーン
こんなかんじで、ダニエルボンドがシリアス路線一直線で正直常に息苦しいのは5作通して同じでした…。
60~80年代のボンド映画は、それこそルパン三世のような「おちゃらけたおじさんがシブく決める!」って感じで、そんな雰囲気が好きだったのですが今作は言ってしまうとシリーズ中トップクラスに重く悲しいお話でした…。
ネタバレ
ラスボスを倒したボンドは道連れに感染させられてしまう、
家族に別れを告げ一人、燃え上がる島とともに運命をともにするのだった…。
そして、ボンドは生き返る…!?
総評
女王陛下の007との大きな違いは、死ぬのが奥方ではなくボンド自身という点ですね…、
「ダニエル編最終話」というよりかは「007完結回」って感じでした。
先程「ダニエル編は総じて好きじゃない」みたいなことを言ってしまいましたが、
結果、今作がダニエル編で2番目に好きになりました!(1位はカジノ・ロワイヤル)
俳優や世界観は違えど過去作を忘れない姿勢には感動しました。
最後に私個人の趣味として、好きな作品を3つほど…、
1位.女王陛下の007
2位.リビング・デイライツ
3位.ロシアより愛をこめて
長文失礼しました…「死ぬは今ではない!」
ビミョーな出来。でもダニエル・クレイグ007の花道と云う事とアナ・デ・アルマスの可愛さで少し点数甘いかも。ただ一国の一介のスパイが世界平和を守るという話はもう時代に合わなくなっている感あり。
①監督が日系であるからかどうか、日本絡みの要素が多いのは日本人としては嬉しさ半分複雑さ半分。能面、クライマックスの舞台が北方領土の島、サフィンの毒草園を取り巻く枯山水風の庭、サフィン作務衣みたいなの着て畳に正座してるし、ボンドは土下座するし。②3時間の上映時間中少しもだれない演出の力業はなかなかのものだが、話の中身は振り返ってみれば突っ込みどころだらけ。過去の行き過ぎたボンド映画みたいな劇画調であれば大目に見れるのだがシリアスな正統スパイ映画調なのでチグハグな印象が強い。③MI6がかなり危険な秘密実験している研究所があんなに容易く襲われるなんてセキュリティ甘過ぎ。スペクターがその秘密実験をどうやって嗅ぎ付けたか、またサフィンがどうそのスペクターの裏をかくことが出来か、全く最後まで説明がないのでご都合主義感拭えず。④ラミ・レマックもオスカー取ってるとは云え悪役として貫禄が足りない。それに、どうやってあの財力・権力・諜報力(スペクター、MI6やCIAを秘密を嗅ぎ付けたり裏をかいたりたする)を得たかも全く説明がないので人物像が薄っぺらい。もっと悪役らしいミステリアスさ・底知れない怖さを感じさせたらその存在感でキャラクターの深堀の不足を誤魔化せたかも知れないのだけれども。ただ、プロフェルドを殺すためにマドレーヌを利用したわけだが、そのマドレーヌが実行の直前に怯み、代わりにマドレーヌに触れて感染したボンドがプロフェルドを殺すことになったことが、ラストでボンドがマドレーヌとマチルドとに触れられないことになってしまう。もしそこまで読んでマドレーヌを使ったとしたらなかなか切れる悪役としてちょっと見直して上げるけど。⑤退場への花道だからかダニエル・クレイグの007はいままで一番カッコいい。アクションの切れも第一作の『カジノ・ロワイヤル』に負けていない。(作品としてはやはり『カジノ・ロワイヤル』が一番だったと思うけど)。⑥純愛(ヴェスパーへの思慕も含めて)を貫くボンド像はまだ良いとして、ボンドがパパになるとはね。第一作(ショーン・コネリーのです)から観てるものとしては複雑な気持ち。ラストは泣かせてくれるが私たちの馴染んだ007映画ではないような気がする。⑦北方領土の島に英国軍艦がミサイル撃ち込んだら凄い国際問題になるだろうし、すべての根源が英国諜報機関が危ない生物兵器を開発していたことにあることが露呈したら、ただでさえ下がっている英国の国際的地位が更に下がるだろうと、この歳になると現実的な心配をしてしまいます。⑧観ている間は結構楽しませてもらったしウルウルもしてしまったが、後で振り返ると結構粗探ししてしまった。日系監督なので本当はもっと誉めてあげたいのはやまやまだがゴメン。補足:アナ・デ・アルマス、やっぱり可愛いわ。新人エージェントでありながら結構優秀だっり胸元の大きく開いたドリスでアクションしたり(スタントだったかもしれないかも)、結局“Next time, longer. ”は叶わなくなったけど。
生まれ変わったらジェームズ・ボンドにw
ダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドがもう見れないのは残念だ
もう何から何までかっこよすぎでした!
レディファーストなんかもキュンキュンしたしw
クライマックスでマドレーヌに別れの言葉を伝え、
ボンドの居る島にミサイル投下されたのは泣いたなぁ...
エンドロールで、
「 JAMES BOND will return 」とあり、
ダニエル・クレイグに代わる次の女ボンドが主役になるのだろうね
ダニエル・クレイグありがとう!
ボン覚
元々の気質に幾多の経験・知識・経緯とその場の状況が生み出したボンドの覚悟、その最後のいくつかの要素の中に、青い瞳の少女の存在という事実が影響を与えたに違いない。ここまで明確に終わるとは予測できなかった。
いつものようにバランスよく世界を股にかけ、クレイグボンドならではの、旧友やバディ、後輩やカッコイイネエチャンとの派手なアクションを交えつつもシリアスな痛いボンドの筋を紡ぐ。これはものすごい力技だと思う。他にいくつもアクションやSFの連作シリーズは存在しているが、自分の中ではクレイグボンドは他のフランチャイズを大きく引き離した。
ブロフェルドがボンドと個人的な繋がりがあるという設定は好きではなかったので、今回そこが深堀されず他のヴィランが登場したことは良かった。ラミ・マレックはちょっと扱いが短く可愛そうだったかも。
謎の日本風については、既に中国韓国が描かれる比率が増えてる中、日本を取り上げてもらえるだけラッキーだと思っている。
ああ、次作が、誰がやるどんな話になるのか、楽しみで仕方がない。
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