007 ノー・タイム・トゥ・ダイのレビュー・感想・評価
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さよならダニエル・ボンド
ダニエル・クレイグの007としては最後の作品となる本作品
味わいのあるオープニング
予告編で何度も観た橋のシーンなど見所もある
しかし如何せんご都合主義で作られる映画なせいか
私に深く刺さってくる表現が少ない
印象的なシーンは多かったんだけれども...
M,Q,00を継ぐ者など登場人物はお馴染みという感じで
ボンドガールも美しい
そしてミサイル降る基地に立ち尽くすボンドのエンディングまで
怒涛で魅せるのだが、
何かすんなり流れていってしまった感もあるかな
ともあれ
ダニエル・ボンドの最終章
この人のシリーズは決して嫌いではなかったな
次にどんな00が現れるのか?
期待して待ちたいと思いました
これぞダニエルクレイグ演じるシリーズの集大成
最初これはホラー映画か?と思ったくらいビクッてしてしまった。ハラハラした。。
マドレーヌの壮絶な過去。からのジェームズとの甘いシーン。からの…と気持ちの起伏が激しすぎて。ずっとハラハラしてた。
Qが終始愛しかったのだけ安心して見れたな。笑
これぞダニエルクレイグ演じるシリーズの集大成。ってものを見せてもらって満足。追ってきた敵の車2台あってうまく交わしてほっとしたところ、さらに何台も敵車が横道からばんばん押し寄せてきた時は、さすがに勘弁してえ…!って思った笑。車も武器たちもかっこいい。そして泣かせるねえ。落ち着いたらもう一回見たい。また泣くと思う。
任務に殉じた全ての人に
ウィルス様のナノマシンが触れた者を死に至らしめる。英国情報部のMが極秘に管理していた生物兵器は、遺伝子プログラミングで特定の者だけを発症させる安全なもののはずだったが、奪われて改造され、人類を終焉させる大量破壊兵器になった。
シナリオはコロナ禍より前に完成していたのだろうが、やはりパンデミック下の世界のアナロジーなのだろうと思う(感染死した人の葬儀で遺体に触れた親族が亡くなる話もあった)。そしてボンドも、任務は完遂したのに感染して最愛の人々にも触れられない身体となり、敵基地とともに自らを滅する。
結末はヒロイックで現実はもっと悲惨だが、それでも、医療従事者をはじめ、世界中で自らの職務を遂行する中で命を落とした、数え切れないほどのコロナと闘う人々を象徴しているように感じた。
ダニエル・クレイグの007は一通り観ているはずだが、ジュディ・デンチのMが死ぬエピソードぐらいしか覚えておらず。それでも全く問題なくストーリーに入り込めるのはさすが世界的超大作。アクションや秘密兵器は(007にしては)控えめで、落ち着いた風さえあった。肉体の酷使具合はすごかったな。ボンド提督に敬礼!(戻ってくるそうですが)
ダニエル・ボンド総決算!
カジノロワイアルが007の始まり、スカイフォールがジェームズ・ボンドの始まり、スペクターが007の最期、そして今作がダニエル・ボンドの最期を見事に描ききってみせた!慰めの報酬は忘れた!
ガンアクション、カーアクションも言うことなし。
M、マネーペニー、Q、タナーとジェームズのファミリー感も最高。
パロマはキュート、ノーミはクール、そしてマドレーヌは正直スペクターの時は嫌いだったけど今作で好きなキャラになりました。
しかしスペクターの時も感じたけど、007の作品を作る上で一番難しいのは007に見合う敵を描くことだなってつくづく思う。特にこの複雑になった現代社会でイギリスの諜報機関が何と戦うのかって本当に難しい。その点、スカイフォールはすごく上手かったなとあらためて思う。
最後に、ダニエルがジェームズ・ボンドに就任した時はブルーアイのジェームズ・ボンドなんて!って非難する奴もいたみたいだけど、今作を観終わるとブルーアイ以外考えられない!ってくらいダニエルのブルーアイは素敵だった!
すごく面白かったけど納得がいかない。
アクションやスケールはさすがだった。
だけど納得がいかない。
今シリーズの締めとしては、いいのだと思うけど。
でもこれが007ジェームズボンドの物語である事が
心底納得いかない。
ボンドに子供?
ボンドが死ぬ?
同人のキャラ映画みたいだった。
ボンドの立ち位置がギャグ漫画みたいで…
最後だからこそ、
もっとセオリーで楽しませて欲しかった。
ラスボスの動機も弱い。
弱いのに人間味もなくて、計画も超越しすぎてて
逆にチープだった。
Mはあんな危ない計画を進める上で
なぜそんなポカミスを起こしたのか…
もっと責められるべきでは…
こんな疑問だらけなのに、
これで終わりという激しいボンドロス。
スターウォーズの新三部作見た時と近い感覚。
今のマーケットによって殺された感。
ボンドの死はダニエルの二度と演じませんという、
鋼の決意のメッセージだったのか…
いらないよ、そんなメッセージ
スペクター復習必須
自分の為の備忘録です。
最近まで映画から遠ざかってましたが、一昨日のマスカレードナイトに続き、映画館が空いてそうな時間に行けたので、鑑賞。
スペクター復習しとけば良かったとゆうのが、まず最初の感想。
そして、前半、この人絶対、、って人の正体が分かるところくらいまでは、個人的に全然ワクワクしなかった、、
その後、段々と物語にスイッチが入った感じになって、ようやく少し前のめりに。
アクション健在ってゆーご意見もあるみたいだけど、、私には、終始落ち着いたダニエルボンドで、、今までで1番ギラギラしてない、打たれてもサイボーグ感とゆうか、堪えてない感じで、、
ラストシーンもまぁ、、やっぱり!?みたいに期待しちゃうような、無敵感とゆうのか、全てのアクションや展開にベテラン感があったなぁ、、
まぁ、そーゆー意味で、ダニエルボンド、ラスト!ってゆーのに相応しいものでした。
あと、レアセドゥーも前ほど妖しさがなくなってたなー。英語もこなれてきてた。
でも、好きな女優さんだから、ボンドとこーゆー関係で、満足かな。
色々言ってますが、映画としては本当第一級ですよね。
あ、でもビリーアイリッシュの音楽も素晴らしいんでしょうけど、どうしても昔のアデルとか思い出してしまった。
まぁ、ラストにぴったりの感じでしたけどね。
んー、まぁ、次の新ボンドで、また、ギラギラわくわくするような音楽と展開を楽しみにしてますー!!
文句なしのダニエルクレイグ版007の集大成
ジェームズボンドの格好良さが存分に発揮された作品。
新たなヴィラン役としてラミマレック演じるサフィンが登場し、これまでの作品と絡み合うストーリーとなっており非常に面白かった。
なりよりも、最期にジェームズが屋上で魅せる表情は、今までで一番の格好良さであった。
切なくもあるが、私は何よりも愛するものを救えた達成感をもっとも感じ取った。
Mが追悼で読んだ詩も、007としてのジェームズボンドを非常によく表していた。
本作を最後にダニエルクレイグのジェームズボンドが観れなくなるのは残念だが、これまでの5作を通して満足することができた。
あの作品を
スカイフォールで路線が固まりいよいよ一新。そこから旧作へのオマージュも健在で、サフィンももしかして過去の敵のリブートなのではと噂されていた本作。
結論として、これぞボンドカー!とか畳み掛けるようなアクションとか、何より人間臭すぎるボンドがよかった。
ちょっと脚本は荒かったのでそこだけマイナスを。
そしてやっぱりこの作品は、二度死ぬの…
ということはボンドの生死は…
でもクレイグボンドのラストは幸せであったと信じたい。お疲れ様でした。
納得いかない。
ラスト付近まで良かったのに、あんな最後にするなら、前回で終わらせとけば良かったと思う。
引退したボンドをわざわざ引っ張ってきて、その結果死ななくていい人(フィリックス)も死んじゃうし…。
スペクターでせっかく綺麗に終わったのに無理矢理伸ばしたから、もうボンドの死しか方法しか無かったんだろう。
ダニエル版ボンドの泥臭い物語
007は
「全てを破壊」し
「愛する者を失い」
「自分自身も傷付く」。
今までの「ジェームス・ボンド」は「スマートかつ色男」しかし
ダニエル・クレイブが演じる「ジェームス・ボンド」は「青臭く泥臭く不完全なボンド」
そのボンドが「00(ダブルオー)」の称号を手にする1作目にボンドに一生消えない傷を負わせた人とボンドの最大の敵が再び。
そして更なる脅威がボンドに迫る。
ボンドは「00(ダブルオー)」の称号を手放し、ただの「ジェームス・ボンド」となり平穏を手に入れようとするが敵はお構い無しで襲ってくる。
全てに決着をつける為にボンドは再び「00(ダブルオー)」として任務に着く。
ダニエル・クレイブ版ボンドのラストは予想外の展開。
今回の「00(ダブルオー)」は作成の際に色々とトラブルに見舞われたが無事公開となり前回で契約終了だったダニエル・クレイブが続投となり最後の作品として物語が作られている。
ダニエル・クレイブ版ボンドのテーマは「愛」
シリーズ屈指の問題作なのは間違いない
60周年を目前に控えている007シリーズ。魅力的なキャラクターや様式美に甘えることなく、これらの要素を残しながらも長期シリーズが抱えがちなマンネリ問題を払拭していったのがクレイグボンドだと思う。
そんなクレイグの集大成である本作。
良くも悪くもとてつもない問題作だった!
公開前からもボンドガール(今はウーマンの方がいいのか?)であるレア・セドゥの続投やボンドではない007などの登場などが告知され驚かされたものだが、本編はそんなもんじゃなかった。
時間がない人でも最低でも前作である「スペクター」は観直してから鑑賞していただきたい。言うまでもないがカジノ~から観れるなら観た方が絶対に良い。
007としてみたら大丈夫なのかこれ?と思う展開だらけだが、ダニエル・クレイグのシリーズとしてみたら傑作。
ボンドは悲しい過去を背負って生きてきたが、果たしてどのように報われるのか…
是非劇場で目の当たりにしてほしい。
no time to stay home !
個人的にはフィリックスとのシーンと、パロマちゃんとの共闘(ボーナスタイム)がめちゃくちゃ好き。
そしてダニエル・クレイグ本当にありがとう&お疲れ様でした。ジャパニーズドゲザにはシビレました。
ダニエル・クレイグ最高!!
年齢的にダニエルボンドだけリアルタイムで追うことができて、一番思い入れのあるジェームズボンドでした!
今まで最高のボンドを演じてくださってありがとうございました😭
悲しいですが、7代目のボンドが観れる日を楽しみにしています!!
待ってました…!!
待った甲斐がありました。
クスッ😁なシーンも、アドレナリン全開シーンも盛り沢山で、もうもう大満足!
いや、本人達にすれば笑ってる場合じゃないんですけどね。
製作と撮影は2019年までに終わっているはずなのに、なんてストーリーだ!と思ったけれど、そういえばこれは『007は二度死ぬ』をベースにしているんでしょうね。そう考えると、『二度死ぬ』の方がぶっ飛びストーリーですかね…
あぁ…暫くはボンド・ロスです…。
公開中にもう一度観に行こうっと!
予習無し
予習無しで観て衝撃的なラストに驚き!
ボンドがー(泣)
ジュディディンチのMが代わり、、←これも結構ショック。
ボンドも代わるのか、、でも最後は人間らしいボンドになんだかホッとしました。
娘もいつかスパイになるのも面白い。まだまだ続くかな~それも楽しみ。
所々に日本の要素も入っていて楽しめました。
何度も延期になった理由って、内容がウイルスに関連してたから?!と冒頭思いました。
【”ダニエル・クレイグ演じるボンドの瞳は青く、澄んでいる。そして幼い瞳も・・。”人間味溢れるジェームズ・ボンドの数々の姿が心に沁みる。カタルシス溢れるラストシーン。シリーズの掉尾を飾る作品である。】
ー ダニエル・クレイグが新ジェームズ・ボンド役に決まった際に、世間から出た言葉。
・金髪じゃないか!
・瞳が青いじゃないか!
ショーン・コネリーが演じるジェームズ・ボンドのイメージが強すぎたのだ。
だが、ダニエル・クレイグは、第1作の「カジノ・ロワイヤル」で、見事にそんな声をねじ伏せ、その後も大作から佳品も含めて、新たなジェームズ・ボンド像を着々と築き上げてきた。ー
◆感想
・第1作の「カジノ・ロワイヤル」でエヴァ・グリーンが演じたジェームズ・ボンドが真の恋に落ちたヴェスパー・リンドや、第4作の「スペクター」で印象を残したオーベル・ハウザー(クリストフ・ヴァルツ)や、ボンドが新たな恋に落ちたマドレーヌ(レア・セドゥ)を始めとして、過去作で重要な役柄の人物、多数出演作である。
ビリー・アイリッシュの今作のテーマソングも良く、期待は高まる。
◇冒頭、雪の中現れた能面男が、”ある家に入り込み”復讐するシーン。
だが、氷が張る湖に落ちた女の子にわざと逸らせた銃弾を撃ち込むシーンと、現代シーンとの繋ぎの巧妙さ。
・ダニエル・クレイグがボンド役に抜擢され、早15年。
シリーズ作の宿命かもしれないが、劇中、
”この人は、第何作で何を演じた人だっけ・・”(私の場合は、フェリックス・ライター・・)と言うほうに少し気を盗られてしまった分、やや物語にのめり込めず・・。
ー 今作が、ダニエル・ボンドシリーズ初見の人は、中盤までは可なり厳しいのではないかなどと、余計な事を思ってしまったよ・・。ー
・最序盤のMI6を辞め、穏やかな生活を営むボンドと、マドレーヌの姿。
そして、ボンドが”過去を清算してくる・・、朝食までには戻る・・。”とベッドで微睡むマドレーヌとキスを交わし、向かったヴェスパー・リンドの墓の前で、彼が紙に書いて燃やした言葉。
ー その後の、激しいアクションと、誰もが聴いたことがあるテーマソングが流れる中の、激しいカー&バイクアクションで、一気に”007”の世界観に引き込まれる。ー
・嬉しかったのは、キューバの新米諜報員パロマを演じたアナ・デ・アルマスの初々しい姿が観れた事かな。
ー 記憶では、彼女の出演を熱望したのは、ダニエル・クレイグ自身だったという記事を読んだ事を覚えている。(違っていたらスイマセン・・。)
ダニエル・クレイグ、綺麗な奥さんがいるのに、抜け目がない男である・・。(重ねてスイマセン・・)ー
・そして、能面男で、細菌男のサフィン(ラミ・マレック)の再登場で、物語は一気に全容が見えてくる。
ー が、この辺りの大国間の駆け引きの描き方や、”M”(レイフ・ファインズ)の姿は、少し分かりにくい気がした。後は、微妙な和風の美術もどうかなあ・・。ー
<感染したため、愛する女性と娘に触れない哀しさ・・。
だが、それまで長い長い間、孤独の中、死と直面しながら与えられた任務を果たしながら暮らして来たボンドが、自らが愛したマドレーヌの幼い娘マティルドの、自らと同じ青く澄んだ瞳を観た時に、彼は、今まで経験した事のない幸福感に包まれたのではないだろうか。
孤独に死んでいくと思っていた自分の血を引く可愛い娘の、無垢なる表情を見て・・。
その気持ちが、ボンドが、ロケットが飛んでくる中、愛する者達を救った後に蒼空の大空を見つめ、晴れ晴れとした微笑みを浮かべる表情に現れている気がした作品である。>
青い瞳のボンドお疲れさま
コロナで約2年待ちに待ちました。
待ちどおしくて、公開初日に観ることができました。
ラストはこうなってしまうか?タイトルの死ぬにはまだ早いのとおりちょっと残念。
ダニエル5作品はよく走るよく動くボンドでリアルなボンドでした。
また、Mが死んだり本部が爆発したり女性00が登場したりで今までのボンドの流れを変えるボンドシリーズでした。
ダニエルボンド、私は楽しめました。
初めて観る人はどうかな。
次のボンドシリーズも期待してます。
お疲れさまでした
ダニエルクレイグさん、お疲れさまでした。
これほど公開が待ち遠しかった映画は、今までありませんでした。
内容はとても満足いくものでした。
もうちょっとアナデアルマスの活躍をもっと見たかったかな。
次回の007も期待したいです。
ありがとう、ダーク&シリアス路線の開拓者クレイグ・ボンド…最後の最後までハードなアクション&ドラマ、最高でした。
歴代史上最もシリアスなボンドとなった"青い目"クレイグ・ボンド --- そのダニエル・クレイグへの最高の餞。彼はシリーズ(の時系列/作風/愛)を仕切り直したけど、これは終わり方も次のボンドには引き継げない唯一無二単独な世界を最後の最後まで構築。作品自体はこの"007/ジェームズ・ボンド"という長年にわたり愛される看板ブランドが背負うにはあまりにダークすぎる作風により一層拍車がかかっていて、それは本作で一種のピーク限界に達した。気楽に見られない。だけれどもそれと同時に、その甲斐あるように感情的にしっかりと満たされる。総決算として完璧な幕引き。
時は来た。待ちに待ったこの瞬間、ここまで長かった!コロナ前からずっと楽しみにしていて、何度も延期されてきた本作。ジェームズ・ボンドに起用された当時は30代でまだツヤツヤとしていた彼も歳を重ね、顔には克明にシワが刻まれた。今までのプレイボーイというイメージを覆すようにヴェスパーからマドレーヌ、そしてM(! 『スカイフォール』のボンドガールはM)まで一人ひとりとしっかり真摯に受け止める覚悟で向き合ってきた。暗い歴史や秘密とも。それは2時間超がすっかりベーシックになっているシリーズの中でも短い『慰めの報酬』にしか出てこないカミラに対しても、しっかりヘビーな過去を引き出し、共に向き合っている。まさしく"私を愛したスパイ"。
最後だからこその掟破りで初めてづくし!これは反則だって…これは真似できない。今後も続くはずの(続いてほしい!)シリーズとして多用できない禁じ手目白押し。史上最長の本編尺にふさわしい最長のOP前アバンパートから怒涛の展開。ボンドに歴史あり。予告編で見たことあるシーンの(オーバーじゃなく)半分くらいはOP前にあったのではないかというレベルで見せ場に次ぐ見せ場。公開が延びて延びて延びたことで本編見る前からすっかり聴き慣れていたビリー・アイリッシュによる同名曲への流れ・入り方も完璧。スタイリッシュかつエモすぎるだろ。ここまででもう1本映画見たような充足感たるや。
正直、その長い上映時間があっという間に感じられるほどずっと"最高!"というわけではなかったけど、思わず前かがみになるほど食い入って見てしまうような見応え十分なアクション・スタントシーンと上述したようなサプライズの多さや、捻りのきいたクレバーな脚本が、この超大作のドラマ性に深みをもたらしていて非常に充実していた。キャリー・ジョージ・フクナガ監督、本当にお見事天晴。何より終わり方が素晴らしくて、これは引きずる…。個人的に自分のティーンの頃と被っていて思い入れが強いし、『カジノ・ロワイヤル』で"00"になる始まりのところから見ているせいだろうか、親心というか余計にグッときた。今彼のボンド作品を見返すとまた違う景色が見えてきてグッと感じ入りそう。最初の方ではジュディ・デンチ演じるMとの疑似親子関係、母親と世話の焼ける生意気息子という一種"若さ"を体現していた一方で、本作では自らが見守る側になる。次の世代に託すように、一つの時代の終わりを感じた。本当に感謝しかない、お疲れ様でした。
ラミ・マレック演じる悪役サフィンは予告編からあまりに謎めいたカリスマ性漂い、強烈なインパクト残しすぎて「サフィン様〜♪」という感じにもはやなっていた分、登場はそこまで多くなかった。役柄とは乖離しているかもしれないが、演じる彼の若さや役柄のここまでの歩みを考えると、もっとボンドとタイマン張ってほしかった気もするが、それはそれ。だって今までも実は結構メインヴィランは自ら動かなかった気がするし。ということで一番動いたメインヴィランは『スカイフォール』シルヴァってことでいいですか?
アナ・デ・アルマスも個人的な経験則から死亡フラグかなどと勘繰っていたけど引き際あっさり潔し。序盤で出てきた同じ構図のショットが作品終盤で繰り返されることで、終わりが近いことを示すような方法はあるけど、それが本作では爆発による聞こえ方、音の世界というのは印象的だったかもしれない。
ジェフリー・ライト版フェリックス・ライターは『スカイフォール』『スペクター』とお休みしてたから期待してなかったのに戦友としての絆・友情にウルッと涙腺崩壊させられ(またもや水中で…)、ナオミ・ハリスは『スカイフォール』初登場時の現場感から一転従来のマネーペニー像を見ることができ、Qの部屋( ! )が出てくるばかりか演じるベン・ウィショー自身を投影するように彼の恋の予感もある。なんていたれりつくせり。
♪We Have All The Time In The World/Louis Armstrong
結果的に、公開された今日は緊急事態宣言明け初日&台風直撃のファーストデー。鑑賞はもちろんIMAXで!殺しのライセンス出るか?今回もクソ客マグネットらしい僕の近くにはチラホラといたけど、ブチ切れて"殺しのライセンス"出すほどではなくてよかった。いや、優に1年以上楽しみにしてきすぎた満を持しての作品だったので、ボク自身の我慢という頑張りもあったかも。あと、終盤のボンドの服装が、軍モノも好きな自分にとっては萌えキュンポイント。
P.S. 本当に今回が見事な幕引きすぎて、子供時代にテレビ放送なので何度もお世話になってきたことから親近感のある前5代目ボンド=ピアース・ブロスナンにもこういう作品を…と思ってしまった。なんせブロスナン・ボンド最後の作品はシリーズ40周年&20作目というWメモリアル作品だったにもかかわらず、敵がパッとせず、見れば見るほどツッコミどころ満載すぎてキョトンとしてしまう珍品『ダイ・アナザー・デイ』なので!
勝手に関連作『007/私を愛したスパイ』『007は二度死ぬ』『女王陛下の007』『アベンジャーズ/エンドゲーム』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
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