悪女 AKUJOのレビュー・感想・評価
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バカげたことに賭ける執念の熱量!
正直目新しい話ではないし、アクションパートと韓流っぽいメロドラマパート上手く融合しているかというと、多少ギクシャクしてるのではないか。とはいえそんなことは本作においては些事に過ぎない。アクション畑の監督が、貯め込んでいたアイデアをここぞとばかり解放して、他では見られないアクション/スタントに情熱を注ぎこんだ。その本気とやり過ぎ感に本作の真価があると思うから。
ムチャだなあと思うことばかりだが、それが楽しいのであって、謎の施設から逃走しようとするシークエンスのアイデアの豊富さなんて、こちらにも作り手が楽しんでいることが伝わってワクワクする。
あと、あれな。さすが韓国、日本刀もよかったけど、やっぱり斧ですよ、斧。あの斧+カーチェイスの前代未聞の弾けっぷりだけでもご飯三杯はいけそうな快作だと思う。
もうパクりの詰め合わせにしか思えなくなる
冒頭、一人称視点でのワンカット風長回しのアクションシーン、本作の見せ場の1つだろうが、驚きを持って見ることはできなかった。
スゲェ!とか、おお!とかいう感情が湧いてこず、ただ、カメラが近すぎて見辛い、アクションに自信がないのが見てとれる、酷くチープなものを見せられている気持ちになった。
その後も、一人称視点は冒頭だけだが、アクションシーンのほとんどはワンカット風の長回しで、頑張っているのはわかるんだけど、どうにも気持ちが乗ってこない。
ストーリーもなかなか凝っていて、過去回想を用いて時間を前後させたり、終盤には二転三転するなど、工夫を一杯詰め込んで、頑張っているのは伝わるが、逆に詰め込みすぎで分かりにくく、高揚感がない。
もう少しスッキリさせてもいいのではないかと考えてしまう。
不満は多かったが徐々に面白く思えるようになった終盤で、これまた見せ場の1つだろうスナイプシーンがきた。強烈に「ニキータ」が頭をよぎった。
もちろん全く同じではないけれど、リスペクトとかオマージュとか、ましてやパロディでもなく、これはもうただのパクりだろ。あまりのことにドン引きした。
「ニキータ」よりも良いものが撮れたならまだいいが、哀愁も深みもない、形だけを真似た劣化シーンで、本家の「ニキータ」だってそれほど面白いわけでもないのにそれの劣化版では評価のしようがない。
他のレビューの中に「ニキータ」の単語が踊っているのが見えた。
監督が「ニキータ」好きらしいが、パクりを指摘されて慌てて好きだと言ったようにすら思える。
見せ場の1つがもろパクりではなかったら、頑張りを認めて星4つでもよかったんだけどね。
渋川清彦似のおじさんのナイフ持ち替えシーンはカッコよかったから。
手に入れられない平穏な日常
冒頭のワンカットのアクションシーンが凄まじい。
何者かの視点で人相の悪い男たちが次々と倒されていく様が映し出され、徐ろに画面はその何者かの姿を俯瞰したカットに切り替わる。
たった一人で敵のアジトに乗り込み、組織を壊滅状態にした殺し屋の女スクヒ。
しかし彼女は雨の降る中、駆けつけた警察により拘束されてしまう。
そして彼女は国家が秘密裏に運営する暗殺者の養成施設へ送られ、国家直属の暗殺者へと育てられていく。
話が進むうちに彼女は父親を殺され、まだ幼い頃から犯罪組織に育てられたことが分かってくる。
はじめから彼女には平穏に生きる道など用意されていなかったのかもしれない。
成長した彼女は自分を拾ったマフィアのボス・ジュンサンに恋をし結婚するが、彼は敵対する組織に殺されてしまう。
その敵討ちのためにアジトに乗り込んだのが冒頭のシーンだった。
スクヒは施設内でジュンサンとの間に出来た子供を育てる。
そして束の間自由の身を与えられるが、常に彼女は組織に見張られており、任務から逃げ出すことは出来ない。
中盤同じ組織に属するヒョンスが彼女に接近し、二人が恋仲に発展していく甘い展開もあるが、その束の間の平穏もいずれは奪われることになってしまう。
神は人に与えるが無慈悲に奪いもする。
スクヒには生きている限り、奪われ続ける人生しか残されていなかったのか。
どの時点まで戻れば彼女は平穏な生き方を選ぶことが出来たのだろうか。
おそらくジュンサンの復讐のためにアジトに乗り込まなければ彼女には違った未来が待っていただろう。
結果的に彼女が愛した男は、後にもっとも憎い男になってしまう。
アクションシーンは本当にどうやって撮っているのかと感心させられたが、色々と無理な展開もありストーリーにはあまり入り込めなかった。
アクションシーンを再度進化させる新鋭登場
チョン・ビョンギル監督作品は初見。
公開時にこの作品の冒頭シーンが素晴らしいって話は聞いていたものの観る機会と作品名を記憶するのを逃し、たまたま配信タイトルを見ている中でこの作品だと気づき観てみた。
ストーリーや構成が悪いとは思わないものの、それよりもアクションシーンやそのアクションシーンを魅せるカメラワークの素晴らしさが特出していて印象に残った。
元々チョン・ビョンギル監督がスタントマン出身ってこともあり、作品の予算をアクションの魅せ方に全振りして撮っているんじゃないかってくらい様々なアクション、様々なアクションの魅せ方に終始していて、配信で観ていてもまるでジェットコースターのような、4DX環境が映える映画体験になってたと思う。
監督の魅せ方も素晴らしかったものの、主演のキム・オクビンさんがテコンドー&ハプキドーの黒帯で自らトレーニングを積んで、役者自身がほぼノースタントでアクションシーンに臨んだからこそ、この作品を象徴するワンカット長回しアクションシーンが実現したんじゃないかってくらい説得力が出てたと思う。
また、この作品の独自性としてはカメラワークもあると思った。冒頭の一人称アクションはジョン・ウィックなどの凄腕の暗殺者が、ただ華麗に迫る敵を薙ぎ倒してる訳じゃなく、日々研鑽をしていった上で五感全てをフルに使っているような感覚を凡人でも味わえる良い魅せ方だったし、三人称になってからのアクションシーンでは殺陣を距離を置いて撮るんじゃなく役者と同じくカメラマンも殺陣の一部になって役者にかなり寄ることで、よりバイオレンスに、より生死が身近に感じられるダイナミックな映像になってたと思う。
更に、ただ主役に寄って撮るわけじゃなく上下左右色んな方向からやってくる殺気をはらんだ追手の攻撃に対する主人公のリアクションを流れで見せていく、早いけれど見辛くはないカメラワークが、過去の作品やボーンシリーズ、ジョンウィックシリーズなどのアクションシーンに対するカメラワークを経た系譜にも感じられる。
撮影までにそのイメージを絵コンテとCGでのプリビズがあったみたいだけど、本編を観た上でもカメラマンがどうやってこの位置からこのタイミングで撮影出来たのか、まるで魔法を見たような気分になった。
この作品公開の近々で『ブラックパンサー』や『レディ・プレイヤー1』が公開していたけれど、この作品も劇場で観れば良かったと今さらながら後悔。
悪女?
アクションシーンは、どうやって撮ったんだろう?と思うカメラワークが多く映えてるシーンが多かったですね。
ただ、銃撃戦バンバンやってる中で扉開いたら待ち構えてるのが誰一人銃を持っておらず刃物だけとか、不自然にバイクで刀振り回したりとか凄いんだけど無理矢理アクション見せつけてくるような違和感のあるシーンも多かったかな。
全体を通して何をさせたいのかが、よく分からないストーリーで悪女というタイトルも、いまひとつ、しっくり来ないまま終わったなと言う感じでした。
私の中では悪女というよりは復讐女って感じでしたね。
いろんなアクション映画のリスペクトを韓流で表した 斧でカンフーハッ...
いろんなアクション映画のリスペクトを韓流で表した
斧でカンフーハッスルの斧頭会を思いだす
俳優さんが演技キレッキレ!!
カメラワークや展開が面白い
現代と過去の切り替えがちょっとわかりにくかった
3.38
全体的完成度は高いと思う。少なくとも邦画よりはいい。
ただ個人的に好みには合わなかったかな。
登場シーンのFPS視点も面白い。ただカメラが揺れすぎて、動きが捉えきれなかった。血もバンバン出るけど、なんか水入れすぎ感でサラサラ系が多く、あまり黒く感じないくらいSDGsな血だった気がする。
正直本当の黒幕を暴くところまではシリアスで面白かった。主人公の過去の描写の差し込み方も斬新で良かった。新旦那がイケメンすぎて、われ非常に虚無となったレベルである。
ただ最後はネタ枠多めでだれた感じはある。主人公が水をつかんだときは、お、一服ですか!と思ったらまさかのアクセルに刺しこんで、フロントに乗り始めるとか、漫画見すぎーーー!ってなったし、腕がーーーーというところは正直笑った。
最後のニヤリもあまり演出としては微妙。終わりよければだったので、もう少し物悲しい感じで終われればよかったんじゃないかな。娘とか父とか新旦那を思うような過去の差し込みとか。
アクションシーンがゲームみたいで凄い!
オープニング始まってすぐから
アクションシーンが凄くて、目が離せなかった。
カメラワークがオシャレで新しくて凄かった。
オープニングと、バイクとのカーチェイス、バスの中でのアクションが楽しかった。もっかい見たい。
どうやって撮ってるの?
ゲームみたい!!!って興奮した。
キャストは日本の俳優さんに似てる人がいた。
東山
波瑠
ストーリーは、もう少しかな。
東山のために敵討ちしに行って捕まって、別の組織に拾われ、やっと自分の幸せを見つけられたと思ったら
東山に裏切られていたのが分かり、復讐をするという話だけど、なんで裏切ったりあそこまで自分の子供まで殺すのかが分かんなかった。
あるあるだけど、
銃でバンバンやってたのに、
最後のバスのシーンだけ斧とか出てきて
リアルだったら銃で一発で終わりだよなーって
思ってしまう。
まあ、リアルに考えたらダメだよね。
エンターテイメントとしては、凄く楽しかった。
女アサシンの系譜
良くも悪くも印象に残ったのは、アクションシーンと主演女優の美しさ。
主観視点もそうだけど、どうやってもカメラが入れないようなアングルの映像があったりして
どうやって撮ったのかな?iPhone使ったのかな?なんて考えてるうちにストーリーが進む。
大筋のストーリーラインとしては目新しさは無いし、なんなら粗が気になるレベルだけど、
見せ方や演出の部分でけっこう楽しんで見られた。
どうでもいいけど見ようとしたのは「the witch 魔女」だったわ。
冒頭とラストに全振りした映画
特に暴動のアクションとカメラワークがやべぇ
でも冒頭のアクションシーンはYouTubeで見れるというね
回想シーンや整形やらで、韓国人の見分けがつかず、途中ついていけなくなった
スタイリッシュ
とにかく、凝りに凝ったカメラワークとスピーディーでスタイリッシュなアクションがカッコいい!冒頭は「ハードコア」を彷彿とさせます。クライマックスのバスのシーンも迫力満点!いかにも血のりが飛び出してます、というのが見られたのが残念だったけど。
それとストーリーはおまけだな、間違いない!そして監督は銃より刃物が好きらしい。
おじさんは渋くてカッコ良かったよ。
どうやって撮ったの?
初っ端からアクションがすごい。ノンストップ。しかも当事者目線。
ストーリーは、まあ一応仲間と思ってたのに!!という展開で、途中であれあれ??となりますが、見るべきはそこではないので。
いやー、値打ちありますわ
しびれるノワール
冒頭、Hardcore Henryのようなファーストパーソンシューターゲーム画面風のPOVシーンがある。短刀による接近戦でド派手、血糊も多く、迫力にのけぞった。
主演のキムオクビンは多細胞少女(2006)という映画を覚えている。コミックが原作。貧乏クンというぬいぐるみを背負った薄倖のキャラクターだった。童顔でとうていアサシンタイプではなかったが薄倖を背負ったままクールになっているのを十年ぶりに見た。
寡作な女優だが顔がいい。妹も女優──あなたそこにいてくれますかのチェソジンで、韓国では有名な美人姉妹とのこと。
宿命に翻弄される組織構成員の話。てんこもりのシンデレラ曲線、退路のない選択肢、ほぼ全編にわたる有害シーン、魅力的なノワールに仕上がっていた。
Sセロンが演じたアトミックブロンド(2017)にこの映画と同じ殺傷方法が出てくる。
男の首に縄を巻き、縄を持ったまま窓から飛び降り絞殺するシーン。絞殺と現場からの脱出を兼ねて完全一致だった。
いずれも荒唐無稽な腕利きの女刺客。見慣れたセロンと見慣れないキムオクビン。同製作年に加えて奇しくも両作ともIMDBランクが互角。東西見比べがおすすめです。
女性アサシン物の最高峰
女性アサシン物の映画って結構多いですね。ニキータとかソルトとかハンナとかアトミック・ブロンドとかレッドスパローとか色々ありますが、本作はその中でも最高峰でしょう。
映画が始まってすぐの主人公による暴力団事務所壊滅シーンのワンカット撮影なんて、何がどうなってのか分からない位凄い。主人公目線(POV)で始まり、途中で、視線が変わってまたPOVになってと、それをワンシーンワンカットで撮るという、書いてるこちらもわけが分からないような撮影をしています。
このシーンだけでも大変な撮影を行っているのが良く分かります。それ以外でも一つひとつのカットと繋ぎが、恐ろしい程の撮影技法を駆使して作られています。こんなのハリウッドでも作れないと思う程の物凄さです。これだけでも見る甲斐は充分にあると思います。また途中と最後にも凄まじいワンシーンワンカットが出てきます。
主人公の女暗殺者がまたカッコ良いんですね。結婚式の途中に暗殺の命令を受けてウェディングドレス姿で、スナイパーライフルを向けるシーンなんてもう痺れます。こんなセンスの良いカットを良く考えたなと感心しかりです。
本作は現在から過去の過去まで物語をバラした構成になっているので、頭が付いていかない部分もあるのですが、アクションシーンの物凄さで最後まで見せ切ってしまいます。この監督の力量は只者ではありません。多分二度三度と見ると新しい発見が色々あるのでしょうね。
本作は物凄く良い拾い物をしたような気分になりました。
悪女になるなら、月夜はおよしよ、素直になり過ぎ〜る〜♫
犯罪組織で殺し屋として生きてきたスクヒだが、復讐中に国家組織に捕まる。
お腹には赤ん坊もいて、国家は組織の仕事を10年間する替わりに身元自由を保証するが、、、。
女諜報員およびアサシンなので「ニキータ」を思い出す。
序盤の一人称アクション映像はゲームぽくて嫌い。
総合的にアクション映像が安臭くて好きでは無い。
少しはカメラワーク落ち着け。
犯罪組織で育てられた少女→ある事で復讐→国家に捕まり組織のメンバーとして育成→組織の仕事をする、恋もする。→過去も偽装も明らかに→ちょっとした彼女の疑念で国家裏切り、逆に自分の首を絞め切羽詰まる展開に。
主人公彼女の映画展開はこの様な感じだが、過去映像がちょくちょく現在映像に入ってくるのは困りもの。
これも落ち着きが無い。分かりづらい。
スクヒが第二の人生を送ろうとしている描写ももう少し良く作って欲しかった。ヒョンスとの恋の進展が浅い。ツンデレ感満載な所に行きなり普通な女性感情をスクヒに出されてもねえ😞
後半もやりたい事は分かるが、いきなり劇場やったり、ジュサン自らスクヒ助けに入ったりで話の都合良すぎ感あったり💦。どちらも瀕死でウネばかりじゃなくて助けようとしたヒョンスもスクヒ心配してやれ場面も。
設定詰め込みすぎ及び展開捻りすぎ感。
それに伴う尺の為、都合良すぎ感と映像伝達不足感。
私には粗が目立ってしょうがなかった💧
これより良い韓国映画を沢山観過ぎた感もあります。
絶賛とは行きませんでした。もう少し上手く作れたはず。
画面の揺れには注意
韓国のアクション映画は平均点が高い。アクションに迫力があったり、人が死んでいく(もしくは死んだ後)様子が凄惨だったりすることもあるが、脚本がちゃんとしていることが大きい気がする。
本作も隠された事実が徐々に明らかになっていくことで全体の構図が見えてくるという内容。これがとてもよい。
そしてアクションだが、こちらは逆にやや不満が残る。主人公目線でアクションを撮影したシーンが多い(特に序盤)が、これが非常に見づらかった。とにかく画面が揺れる。そして非常にご都合主義な流れなのだ。銃を落とした後、入った部屋にいたのは銃を持たずにナイフで襲ってくるやつや武術で戦おうとするやつだったり。アクションゲームをしているような気分になった。
まぁ、それでもなかなかの緊張感だったし、最後まで退屈せず楽しむことができた。やはり韓国のアクション映画は平均点が高い。
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