「理屈と建前と純情と矛盾に悩む女の子作品です。」マイ・プレシャス・リスト マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
理屈と建前と純情と矛盾に悩む女の子作品です。
予告編を何度も見て、気になったので観賞しました。
14歳の時、飛び級でハーバード大に入学した早熟の天才のキャリーは頭でっかちに物事を考えて、周りの人達を何処か小馬鹿にして、協調性に欠ける女の子。
セラピストから提案された課題をクリアしていきながら、人として成長していくと言うのが概ねのお話で、感想はと言うと普通に良かった。結構好きなテイストで終始ほっこりとした時間を過ごせました。
18歳で大学を卒業した女の子にしてみれば、周りの同年代は子供に映るし、大人は建前と矛盾ばかりに映って、やりきれない気持ちになるのは凄く解ります。他人との関係に男女が絡むセックスの事ばかりとうんざりになる気持ちに“そんなに一方的に決めつけなくても”と思ったりしますが、彼女が16歳の時に体験した事が切っ掛けで人間不振と言うか、コミュニケーション能力に欠けた存在になるのが後半にかけて解るとストンと府に落ちます。
その辺りの爽快感が結構面白い。
頭でっかちで理屈で物事を考え、口が達者で、なかなか痛い女の子のキャリーが可愛らしくもありますが、時折19歳に見えないのは大人っぽさがあるからかな?と思いきや、キャリー役のベル・パウリーは実年齢は26歳だと分かり納得。
それでも仕草や振る舞いが幼さを残しているので、それが痛く映りますw
仕事場の同僚のタラはパッと見は木の実ナナさん的なロックなお姉さんでボーカリストの彼氏と並ぶ姿は「シド アンド ナンシー」を思い出しましたw
彼女が成長する姿に周囲の大人達も自分達が当たり前の様に思ってる矛盾に気が付かされ、そこから素直な感じで物語が進んでいくのも良いです。
ラストの父親との関係も良いなぁ♪
ニューヨークの寒々しい感じが自分自身を見つめ、周囲との関係性を冷静に考えられる、なかなかな良い作品かなと思います。
唯一は中盤辺りから6つの課題が割りとおざなりになって、終始性の悩みになってたのと、もう少し、金魚を大切にしてあげて!と思うぐらいでw
割りとお薦めのなかなかスマッシュヒットな作品です♪