「死にゆく者の祈りの言葉風に舞っている。」ラッキー(2017) はるさんの映画レビュー(感想・評価)
死にゆく者の祈りの言葉風に舞っている。
「パリ、テキサス」はいつか見た映画だ。でも、どんな映画だったかはまるで覚えていない。
スタントンの遺言なのか愚痴なのか・・・いずれにしても人の死に際は後悔の渦の中にに浮かぶ小舟のようだ。過去は変えられない。だから、先に進むしかないのだ。自分自身に対しての恨みつらみならまだマシなのだ。人に対しての恨みや怒りを抱いて死ぬのはやり切れない。最後の最後になって自分自身と対決するラッキーの姿は羨ましい限りだ。
もう一度君とやり直したい。白旗の振り方ならよく知っている・・・そんな歌を歌うラッキーの姿の美しさは90歳を過ぎなければ身につかないのかもしれない。
僕などはまだヒヨッコなんだ。
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