「それでも彼らは生きていく」荒野にて とえさんの映画レビュー(感想・評価)
それでも彼らは生きていく
これはラスト10分号泣してしまった
シングルファーザーの家庭で暮らす15歳のチャーリーは、お父さんが夫のいる女性と不倫した果てに、彼女の夫に襲撃され、亡くなってしまう
天涯孤独になってしまったチャーリーは、殺処分が決まった馬のピートと共に旅に出る
これは、そんな一人の少年チャーリーと一頭の馬ピートのロードムービーである
お父さんを亡くしたチャーリーにとって、頼りになるのは馬のピートだけ
その先に何があるのかわからない彼らの目の前には、ただひたすら広くて何もない荒野が広がっている
それでも少年は、その先に希望がらあると信じて前に向かって進んでいく
この世には、チャーリーのように温かい家庭に暮らすことが夢だという子供たちがいることを改めて思い知らされた作品だった
頼れるのはお互いだけという彼らは、生きていく方法をストリートで身につけ、いつか、温かい家庭で暮らせるんだという希望を持ち続ける
旅に出て、どんどん逞しくなっていくチャーリーを観ながら、生温い家庭で育った子とは違う、大人っぽい雰囲気を感じたけれど、ラスト10分、やはり、少年だったんだと思わせる彼の姿には涙が止まらなかった
そんなチャーリーを観ていると、人はどんな環境でも生きていけるんだなと思ったし、前向きに生きる力をもらった映画だった
主役のチャーリーを演じたチャーリー・プラマーの寂しげな表情に、ほんのりリバー・フェニックスを感じて、これからの期待の星だと思った
彼は既に「 ゲティ家の身代金 」で世に出ているけど、新し物好きな人は要チェックの新星です
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