スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
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タイトルなし
世界で"最も行きたくない場所ミズーリ州"
パンフを読みその意味を知り「なるほど‼」と納得したアメリカの田舎
閉鎖的ないわゆる"ヤバい地域"らしい
頭にバンダナ
戦闘服にも見えるツナギに身を包んだ母ミルドレッド
どうしようもない警官たち
冒頭から嫌な話だ
登場人物…皆、嫌だ
蓄積されていく憤り怒りを
吐き出し言葉で傷つけ合う
嫌な奴だと思って観ていたのに
其々の人生があり
善悪は単純ではないと思えてきた
引き込まれる
人は思いやれる
心を通わせられる
それが救いだった
ベタな展開ではない斬新なサスペンス
最高に面白かったです。
まず、導入部分からぐっと惹き込まれました。
曇り空の下、寂れたビルボードが物憂げにそびえ、静寂な雰囲気に反して感情に何かを訴えかけてきます。
流れる崇高なオペラの歌声の中に、孤高さとフランス映画のようなお洒落さを感じました。
その後は、導入部分とは打って変わって過激です。
激しい怒りの感情は誰かが善悪で括れるものではなく、矛先が違ってしまっても軌道修正なんてできず、様々な人の感情が交錯してしまいます。
お涙ちょうだいもののヒューマンドラマとは全く違うサスペンス。
さらにマクドーマンドさんが素晴らしい。
我が子が残忍に焼き殺されたとしたら、殺意だって湧き起こりますよね?
自分を責め続けますよね?
その怒りを真っ直ぐに表現することしかできない不器用なやり方で、社会と自分自身を罰している偏屈さや哀愁の様なものが、殺伐とした表情から伝わってきました。
過激なストーリーでありながら、陰湿さなど感じないのは、息子や署長、広告会社の人など周りの心優しいキャラがグッとくるからだと思います。
火傷を負ったディクソンも良い!
観て良かったです。
街の看板。
娘を殺された母親が、警察の捜査が遅々として進まないことに業を煮やして、3枚の広告看板を出す。そのことによって街がざわついていく。
マーティン・マクドナーの作劇は、じわりじわりと迫ってくる。
殺された娘の母親ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)、警察のウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)、差別主義のディクソン(サム・ロックウェル)。
他にもひとくせもふたくせもありそうな連中が映画の中を生き抜いていく。
また、先の読めない展開がいい。
もっとも読めないからいい、読めるからダメというわけではないが、初めて観るときは先が読めないのに越したことはない。
映画で、じわりじわりと迫ってくる感覚はなかなか味わえない。
マーティン・マクドナーの脚本とともに演出も特筆すべきものである。
映画全編を引っ張っていたフランシス・マクドーマンドはやはり良かった。彼女以外の役者でこの役、というのはもはや考えられない。
マーティン・マクドナー、これを機にどんどん映画を撮ってほしい。
事件、疑いから慈悲、赦し
正直、もっと伏線やトリックがある話かと思っていたけど、起こる事件の一つ一つは、個々の感情的で悲しいもの。
あまりドラマ性に期待してみるようなものではなく、人情劇に近いものがある。
一番好きなのは署長が手紙を個々に送るところ。
観ていて切なく、やりきれない気持ちになった。
すごい
物語が二点、三点繰り返されてわくわくしっぱなしで鑑賞しました。マクードマンドの暴れっぷりが面白いし怖いしでもずっと哀愁も感じさせてとても魅力的でした。
所々ある心温まるシーンがほんとに良くて泣けますしオレンジジュースのくだりはたまりませんでした。物語が面白かったです。
映画好きなら観るべき映画
話の展開、俳優の演技力、それぞれのキャラクター。もう、これこそ映画という感じ。話の内容がわかりやすいし、テンポもいい。かつ、良い方向・悪い方向にこれでもかと揺さぶられる。1番ビックリしたのは、新たな発見が多過ぎたこと。最初の思い込みを全て覆された感じ。最後も、皆が皆ハッピーみたいな、出来過ぎ展開ではないのだが、決して嫌な終わり方ではない。多分、この終わり方が正解なんだと思う。
やり場のない怒りの矛先
娘をレイプし殺した犯人の捜査を進めるために出した3枚の看板広告。
娘を殺した犯人を探そうとする母親の執念を描いた映画かと思ったが、それだけでは終わらない映画だった。がんで余命わずかの警察署長や人種差別がひどい警官も、単純に悪い人間ではない。その人が協力するのか、敵対するのかは、その状況にならないとわからない。人間関係の危うさを感じた。
そんな中でも、やり場のない怒りを持て余しながらもがく姿に心を動かされた。ラストは完全に満足いくものではないが、嫌な終わり方ではなかった。
やりきれない
オープニング、何事かと引き込まれました。我が娘がレイプされ無惨に殺され。何としても犯人を見つけて仕返しをしたい母親。警察署長や警察官、友人たちのの葛藤。怒りと後悔と無力感……。意外な展開も。重い映画は観ないようにしているのに、たまにぶつかってしまう、でも、観て良かった。 ラストには少し救いがあります。 個人的には主人公に好意を寄せる小柄な男性に感情移入して、何とかならないかな~などと思っていました。
被害者遺族の心情を描いた秀逸な作品
犯罪被害者の心情を描いた秀逸な作品。
社会派ドラマと思いきやストーリー展開は激しい。
各登場人物の人物設定が緻密。
ややハチャメチャな場面もあるが、「世の中の不条理に対する漠然とした憂鬱」をうまく描いていると感じた。
是非とも劇場で観戦したい名作。
清廉潔白な正義は、この世にはないんだな。 レイプされて殺された娘の...
清廉潔白な正義は、この世にはないんだな。
レイプされて殺された娘の母親が 復讐する単純な内容ではなかった。
主人公の母親さえも、良い人 というわけではない。そして差別的な警官も 根っからのクソ人間ではない。元旦那も、尊敬されている署長も、神父さえも。なんとも人間臭い人物描写が生々しかった。
過激すぎて ついていけず、「?」のシーンも多く、エンディングも、ここで終わるの?って呆気に取られしまった。犯人じゃないかもしれない男に対して、観客が各々がどうするか考えてくれって 投げかけられたのだろうか。同罪だから復讐は正義なりって?
内容を考えさせられるというより、感情をガサつかせるストーリーだった。
巧みな脚本に、裏切られっぱなし!
実はこの監督の作品は初見だが、非常に良かった。単純な社会問題提起⇒仲間が増え⇒解決!って思っていたオハナシとは180°異なる、予測不能の脚本が巧みでありました。結局はこうなるんだろうな~と思っていたこちらの予想を何度裏切られた事か!しかも見事に。アカデミー賞に主要3人がノミネートされているのも頷ける、皆さま大変に極端で過激ながら深みのある演技が素晴らしいですね。ストーリー的に、何だかスカッとしないところも、余韻を感じながらの鑑賞後が良い。多数に織り込まれた細かいネタや暗喩探しも含めて、何度も観たくなる作品です。ケイレブが珍しく異常じゃない役をやっていて、しかもいい役だったのが良かった。彼にもに注目してやって欲しいです。オレジュ!
次から次へと裏切られる傑作
3つの看板から始まる3人のストーリー。
娘を殺された母親とみんなから親しまれる警察署長、そして差別主義の暴力警官。
最初はちょっと引くところもあったけど観れば観るほど裏切られていき、最後の結末には驚かされました。
演技力もとても高く、登場人物全員の物語がきっちりと描かれていました。
観るの迷うならとりあえず観ろ!何も情報を入手するな!じゃなきゃ面白くない!!!
そんな作品ですね😊
映画のお手本
テンポも良く、先の読めない展開、緊張感とコミカルな雰囲気のリアルなバランス感覚、俳優陣の演技もみんな本当に素晴らしく、最高に面白かった。
実話なので人によっては納得のいく結末にはならないかもしれないが、その着地のさせ方のセンスが凄い。
映画撮るの本当に上手。最高に面白かった。
冒頭の映像がすごくキレイ
つらいストーリーのはずなのに映像がキレイなせいかなんだか救われる。
署長の最期もドロドロした怖さが全然なくて、全体的に田舎の霞みがかったキレイな風景がすごく好き。
この人たちどうなるかなーというラストも好き。
この映画、予告編ではキレイなところが全然でてなくて損してる気がする。
予告編の編集がイマイチという感じ。
重いのにストーリー展開が上手っ
はっきり言って、重くて暗いお話だけど、妙に引き込まれるし、登場人物みんなが持っている、目に見えないイライラ感が伝わってくるんですね。地味だけど、お話の語り口が上手いな〜って感じでした。
気づき、想像するラスト
なぜ評価が高いのか、一度普通に鑑賞してから、他の人のレビューを読んだ後に、もう一度観てみるといいかもしれない。自分も最初は「?」と少し疑問が残る評価だったものの、理解と想像で評価がガラリと変わりました。
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