スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
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欠
それぞれなにかが欠落した、もしくは欠落する3つの家族が何もない何も起こらない筈のど田舎に巻き起こす大きなトラブルの顚末。ラスト斜め上の目的に向かい4つめの家族爆誕?
セブンサイコパスの主演コンビにコーエン嫁が加わりまあまあ楽しめる作品。
サム ロックウェルの一見ノーマルな外見から繰り出される異常性はいつも面白い。
なんでか見終わった後余韻がすごい。
個人的にたまにある良い映画なんだけど1回目だけだとよくわかんないというわけでもなく、このようなストーリーの割にはわかりやすい内容だったと思います。
最後も全くこの後が想像できないというより、自分で想像できるのもだったのでアリかなーって思います。
見てる時も見終わった後もなにか満たされてる感があってとても満足です。
アメリカンニューシネマの趣
「シガニー・ウィーバー、顔変わった?」
ヒロインを演じたフランシス・マクドーマンドを知らなかった…。映画の広告にあるビジュアルを見て、鑑賞前はそんな勘違いをしていた。
マクドーマンドがオスカーを受けた「フォーゴ」もレンタルビデオで借りたものの、飛ばし見しただけで見た記憶も薄かったから…。
それはさておき、今年に入って初めて他人にも勧めたいと思う作品である。
米南部の田舎町で、娘をレイプの果てに焼き殺された母親が起こす行動と騒動がテーマ。
ただの復讐劇ではなく、随所に笑いがちりばめられ、真犯人に迫ろうとする(あくまでにおわすだけだが)ミステリータッチ、そして、子を失った親の心情など、随所に監督の映画的ヒネリが見られて印象深い。
話は事件そのものの謎解きや、警察官の操作法などが織り交ぜられ、単純ではない。どちらかというと複雑かもしれない。しかし考え込む必要はない。
陰鬱になってきそうになると、ふっと力を抜いたような笑いがいいタイミングでわき上がるのである。そこが魅力。
鑑賞後、820円のパンフを買うと、載っていた町山智浩の解説で、登場人物が劇中に読んでいた小説が、本作を見る前に僕も読んでいた米作家、フラナリー・オコナーの「善人はなかなかいない」であるのを知って驚いた。
オコナーが描く、残酷なのに乾いたユーモアがこの映画にも通じるなあ、と映画を見ながら感じていただけに、それがドンピシャだったのである。
結末がはっきりしないことに、娯楽作しか理解できない鑑賞者は不満かもしれない。
しかし、全体から醸し出される、1960年代末のアメリカンニューシネマの趣は捨てがたい。
オレンジジュース
7ヵ月前に娘をレイプされ焼き殺された女性が、町外れの道路沿いに何故犯人が捕まらないのかと警察に問いかける看板を掲げたことから起こる話。
警察署長に直接的な怨みがあるわけではないが、真摯に事件に向き合っているとは到底思えない署員達の行動と、犯人が捕まるどころか何も情報を得られないことに業を煮やした女性が奮起する。
やり過ぎな感じや同情できない振る舞いも多々あるし、それまでのことを考えると転換点があまりにもあっさりだったりはあるものの、事件に対する救われなさとプライドと関心等々、モヤモヤと温かさの入り混じった感情が残った。
事件に対するストーリーとしては、すっきりはしないかも知れないけれど、ここからどう展開しても安っぽくなる部分が生まれるだろうし、個人的にはこの終わり方は絶妙じゃないかと感じた。
確かにこういう映画だと思わなかった
見るものを裏切るっていうのを期待してたのかもしれないけど。
6ヶ月前にレイプして焼き殺された娘。
その犯人を捜すべく3つのビルボードに警察への疑問を投げかける母親。
これはコメディなのか随所随所で笑いのポイントが。
砂があるところがなぜヒントなのか、それでもなぜわからないのかサムロックウェル。
面白い、日々の悲しみとか許しとか希望とかが見えるいい映画。
見終わった瞬間思わずこれで終わり?と不完全燃焼な気持ちでした。 前...
見終わった瞬間思わずこれで終わり?と不完全燃焼な気持ちでした。
前半は退屈なストーリー展開、後半は少しは盛り上がったのですが
それも不完全な終わり方で思わずこれは続編が必要ではないかと思いました。
私的には、好きで全話見たドラマの 刑事コロンボ の方が面白いし良く出来ていると思います。
確かに言いたい事は解かるのですがそこまで印象強くは伝わってきません。
(具体的に言うと相手の犯した罪を許す気持ちとは,などなど)
各国で賞を獲ったそうですが、私にはそれが理解出来ませんでした。
アビー・コーニッシュは最近色んな映画に出ますね。
今売り出し中なんでしょうか。
追記 この作品を見た方は今年の夏公開、 2017年カンヌ映画祭で
ある視点部門 監督賞を受賞した『Wind River』を見て欲しいです。
内容は少し似ている所もありそうでない所もあります。
評価は人それぞれ自由ですが私はこちらの方が評価は上です。
破天荒!母ちゃん!
腹立つくらいに嫌な奴だがチョット抜けていてマザコンだったりしてナゼか憎めない!?
オスカー受賞は確実に保障されている!?だろうS・ロックウェルの存在感が逸品。
本作を観て初めて良い役者だと思わせられた彼の演技は勧善懲悪から改心して良い奴になるお決まりのパターンを斬新に嫌味なく演じてみせた。
悪巧みを仄めかす母親もナイスなキャラで。
登場人物それぞれのキャラが印象的で存在感もバッチリに魅力的で感情移入出来てしまう演出の掘り下げ方が素晴らしい。
ラストのオチは無いようなモンでスッキリは出来ないがそうしないと何か腑に落ちない疑心暗鬼な二人が取る行動はドッチにしても救いは無い筈。
悲惨な物語があるのにユニークな人物描写に話展開と笑えてしまうシーンも多々あるが主人公が単に周りから甘やかされているだけで終わっているようにも感じられてそこが何とも。
共感出来て共感が出来ない
大変に重い映画でした。
アカデミー賞にノミネートされたので、大々的に公開されましたが、本来なら単館での上映と言う感じかな・・・・
主人公、また周りの人物に共感出来て共感が出来ない・・・
主人公の気持ちは分かるけど、主人公がとった行為が、全ての人達をある意味誤解や不幸にしていきます。
本来なら事件を起こした人間が一番悪いのですが、しかし、その手がかりがなくては、事件の解決も出来ないし、被害者にしてみれば浮かばれません。
しかし、それぞれの想いが、また違う意味で関わる人の気持ちをまとめていきます。
大変に重い映画でも有り、何か正しく、何が間違いであるかの答えも出てこないので、大変に難しい内容だと思います。
ラストは、私の希望通りで大変に良かったな・・・
全てのアカデミー賞候補を見ていないので、何とも言えませんが、私的には、本作品がアカデミー賞を獲得しても納得出来る出来だと思います。
出演者の全ての大変に良い演技で、主演のフランシス・マクドーマンドは群を抜く演技で素晴らしい。
カタルシスは…
確かにスゴい。予測不可能な展開、登場人物の行動すべてが相互に影響し合い、ツイストする物語。
フランシス・マクドーマントもサム・ロックウェルも良い芝居をしていたが、ピーター・ディンクレイジがとても良かった。
ただ、着地点はそこなのか?という思いは拭えず…
映画に映画的なカタルシスを求めてしまうのは悪弊なのかと自問…
超個人的「アカデミー賞最有力候補」
【映画「スリービルボード」感想】
実は、先日の「デトロイト」を観に行った時に予告を観ただけで、よく知らなかった作品だったんですけど。。
なんとな~く・・予告が響いてはいたんですね。
いろいろ検索をしてみると、
「第74回ベネチア国際映画祭で脚本賞、同年のトロント国際映画祭でも最高賞にあたる観客賞を受賞」って書いてるので結構な作品じゃん♪
って思って・・よく考えると映画の日じゃ~ん♪
そこで、上映もされてたので観に行ったんですけど
初日だったみたいですね♪
とはいえ・・平日だしレイトショーだしで、そんなにお客さんはいませんでした。
まぁ、他にも「ジオストーム」とか「ザ・リング リバース」とか「祈りの幕が下りる時」とか話題作多いですもんね
多分、この映画が注目を集めるのは3月のアカデミー賞授賞式かもですね
今年のアカデミー賞は粒ぞろいかも
個人的には「デトロイト」「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」「スリービルボード」って感じだと思ってるんですけど。。
どうでしょ~
さて・・映画のだいたいのあらすじとしては
レイプ殺人で亡くなった娘の捜査が一向に進まない警察署にイライラして業を煮やした母親でありシングルマザーのミルドレッドは街の外れにある3枚の看板(スリービルボード)に警察へのバッシングの広告を出すことに!!
TV局も取材にきたりして・・
小さな田舎町なので、瞬く間に街全体を巻き込むほどの社会問題になっていき・・
といったプロローグなんですけど。。
登場人物が、もぉ、どいつもこいつも・・人間臭くて
悪態をつきながらも「いい奴」ばっかりなんですよぉ~
「怒りは怒りを呼ぶ」といった構造を下地に置きながらも
「あぁ~もぉ、しょうがねぇなぁ~赦してやるよ」みたいなのもあったりして。。
そのさじ加減が、もぉ、絶妙すぎて!!
淡々と話は進むし、悲劇的な内容なのに、どこか可笑しくて
ほろりとさせられる。
あと、全体を包むカントリーミュージックがいい感じだし
「デトロイト」が結構、強烈な映画だったから・・
いい感じで和みました♪
ほんと・・レイプ殺人って書いてるけど
特に、レイプ殺人のシーンが出てくるとかもなくて・・
「ファーゴ」みたいな感じっていうのかなぁ~
緻密な脚本と監督の手腕と、役者の凄さが・・
いい感じでMIXされた。。まさに、傑作だと思いました。
とはいえ、映画好きの方が好きそうな映画かも♪
普段、「アベンジャーズ」とか「トランスフォーマー」とか「ワイルドスピード」しかみないような人には、どうだろう・・
昔の映画だけど「アメリカンビューティー」とか「ファーゴ」とか「リトル・ミス・サンシャイン」とか好きな人なら、きっと好きになる映画かも♪
内容も質も一級品だった
アメリカの社会というものを分かりやすく反映されていたし、そうかといって短絡的な展開や結論に導かず、複雑に色々と考えさせられるエンターテイメント作品だった。
映像やそれに絡み合う音楽が非常に良くて、内容だけに終始しない作品づくりの姿勢を垣間見た。
結末や展開を気にすることなく、ずっと後々までの続きを見たいと思ったし、想像したくなる作品だった。
解ったつもりにはなれない
面白いし、観る価値のある映画だと思います。ただ、この映画はアメリカの内側を描いており、この映画を理解できるかと言うより、この映画を観たアメリカ人の想いは解らないのだろうと思いました。
アメリカの今っぽい
アメリカの片田舎の閉鎖的な感じ。実際の事は知らないけれど、こんな感じなんだろうなと思わせるリアルさがある。
善だけでなく悪だけでなく、悲しいだけでなく笑えるだけでなく、なかなか複雑で人間を描いた作品だなぁと関心。それが3枚のビルボードから始まるってアイディアもいい!
気になるカメラワークや音楽の使い方など、全体的にセンスを感じた。
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