スリー・ビルボードのレビュー・感想・評価
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「褒めないとバカにされる」雰囲気
好き嫌いの問題なんでしょうが、もう、
「これは実はアレのことを言っている」とか、
「これはキリスト教のあの意味で〜」とか、
「現代社会の病理の〜」とか、
そんな映画ばっかでしょ?
だから何なんだ、と思うんです。
そんな大絶賛するほどじゃないです。
なかなか良い、こんな映画もあるんだね、くらいです。
これなら他に、もっと評価されるべき作品はたくさんあります。
これくらいで心を揺さぶられるほど、つまらん人生歩んでないです。
2018年11月追記
ほーら!!
もうみんな、この映画のこと、忘れてるでしょ!?
”怒りは怒りを来す”
なんかいろいろと考えさせられる映画でした。
ストーリーの核でもある看板とそのメッセージによってみんなの心に問いかけるという方法はとても巧みでみんなの心に訴えるのに一番効果のあるものだと思う。でもそのメッセージの内容やウィロビー署長に対する気持ちによって反対する街の住人、対して娘を殺された母親の心の叫び、この葛藤が心を締め付ける。この映画の予告を観たときなぜか知らないけどウィロビー署長は悪人だと勝手に思い込んでた自分がいて、実際観たときに凄く良い人間で街の住人が庇う気持ちが凄く伝わりました。だから一層娘を殺された母親とウィロビー署長を想い反対する街の住人との争いが観てて心が痛かったです。そして家族を想い自殺をするウィロビー署長、死ぬ前にそれぞれに宛てた手紙、その手紙によって救われたミルドレッドとディクソン。ウィロビー署長が居たからこその物語の結末だったと思います。本当にウィロビー署長様様でした。最後の犯人が違ったのがちょっと残念でしたが。。
個人的に「怒りは怒りを来す」ってセリフが凄く印象深くて、実際に映画の中でもそういうシーンがあったりしてとても心に残りました。
良い映画でした!
これぞアメリカ映画
なんと言ったらいいのか…
滑らかな脚本にほれぼれ
何度観ても後を引く
人間くさい魅力が凝縮の一本。
俳優たちの名演に彩られ
珠玉の脚本が輝いている。
あと一度くらいは劇場へ足を運びたい。
脚本賞もいけると思ったんだけどな
おめでとうサム・ロックウェル
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2018.2.27 TOHOシネマズ日本橋にて2回目
サム・ロックウェルに
心の底からからアカデミー賞を
とってもらいたい。
こんなに複雑で見せ所の多い役って
そうそう出会わないのではないか。
重そうなお腹抱えて
大仰に見えるのに
実は外連味なく演じてる姿には
笑わされうるっとさせられ
個人的に拍手喝采してました。
この群像劇
半端なくいとおしい。
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2018.2.13 TOHOシネマズ日本橋にて1回目
冒頭からラストシーンまで
画面に目が釘付けだった。
怒りにかられた人々の
表も裏も生き生きと描かれ
善悪の尺度がその都度ぶれていく。
俳優たちひとりひとりの怪演が
心に焼きついて離れない。
マクドーマンドの潔さ
ロックウェルの小物さ
ケイレブの胡散臭さ
…また観たくなってきた
さすがトロント観客賞だわ。
世界のどこかで
傑作
娘をレイプされ燃やされ殺されたミルドレッドとイラクやシリアの女性達が重なりました。粗暴なディクソンとトランプを支持するラストベルトの男性達が重なりました。この作品の登場人物はアメリカ、そして世界中の『今』を象徴するかの様に怒りに突き動かされています。
劇中「怒りは怒りを来たす」という台詞がでてきますが、ミルドレッドとディクソンの怒りは根本的に異なると思いました。それは、怒りを向ける相手です。ミルドレッドの怒りは、娘を殺され解決しようとしない警察という権力に向けられていますが、ディクソンの怒りはそもそも劣等感であり、自分より弱い者に向けられています。
だけどディクソンが変わったきっかけになったウィロビーからの手紙とオレンジジュースは、こんな自分でも他者から認められたと心から感じたからだと思います。逆を返せば、トランプを選んだアメリカは他者から認められていないと思っている人が多いのではないでしょうか。
レイプ犯の元に向かおうとするラストシーンは、イラク戦争を起こした国家権力に対する強烈な怒りを表している様に感じました。レイプ犯の司令塔は軍隊、つまり強大なアメリカ国家です。ミルドレッドとディクソンに怒りを与えていた根本は身近な人間などではなく、実は強大なアメリカ国家ということなのかも知れません。
この作品を鑑賞して思ったのは、「怒ってはいけない」ということではなく、怒りを向ける先を間違えるなということです。ミルドレッドとディクソンの顔が憎しみから笑顔に変わった時に、「スリー・ビルボード」は間違いなく映画史に残る作品だと確信しました。
リアリティーは高いが映画としてはどうか
不思議と魅力的な作品。
アカデミー受賞間違いなしの傑作!
レビュー
怒りが怒りに来す
『RAPED WHILE DYING』 殺されてからなのか、殺されながらなのか、とにかく今作品、社会状況や裏メッセージ的な知識が無いとストーリーの内容が100%理解出来ない構成になっているのである。多分、作品のパンフを読まないと把握できないシーンが大事だったりするのである。例えば、警察署長と部下との関係性に同性愛的な匂いがするところは、シーンでは全然匂わない。しかし、ABBAのチキチータを聴いてるシーンからそれを嗅ぎ取る事とか、相当難解な解釈を要求される作品なのである。
そういう自分だって、上記はネットで知識を得た位で、実際の鑑賞後の感想は、とにかくアメリカ女は怒ってばかり、カルシウム足りないんじゃないかって位、アングリ-なのだってイメージだけ植え付けられたことのみである。まぁただ、きちんと相手を赦す度量の深さや、相手を尊重する事も又、アメリカ人ならではある。今作品、それのメーターが吹っ切っているところがドラマ的なのではあるが・・・
ラスト、母親と部下の元警官が二人でアイダホへレイプ魔を殺しに旅に行く展開での、道中で殺すかどうか考えようとの結論は、或る意味、ハッピーエンドなのかもしれない。なにせそこまではカッとなったら直ぐ行動に移すダイナマイトな連中ばかりだしね・・・
息子や、小人症のメキシコ人の冷静さや優しさの部分を、ラストベルトの連中共は忘れてしまってるんだろうねぇ・・・
アメリカへの皮肉満載
タイトルなし(ネタバレ)
ミズーリ州の片田舎に暮らすミルドレッドは娘を殺されるが犯人を逮捕できない地元の警察の対応に業を煮やし、街外れに3枚の広告看板を出したことから様々な騒動が巻き起こる。
痛烈なメッセージが記された3枚の看板に執着するミルドレッド、名指しで非難され困惑する警察署長ウィロビー、ウィロビーを敬愛する余りミルドレッドの行為に憤慨する粗野な警官ディクソンの3人を巡る人間ドラマですが、象徴的に看板の表と裏をドラマの背景に置くことで登場人物達の心の葛藤を浮き彫りにし、人は誰も聖人君子ではないが絶望的に醜いわけでもないという二面性を少しずつ掘り下げていく演出は見事。上記3人を演じるフランシス・マクドーマンド、ウッディ・ハレルソン、サム・ロックウェルの演技も実に味わい深く、観終わっても暫く余韻が残る傑作ドラマです。
あいつが良い奴すぎる
署長が良い奴すぎるの。看板立てられて非難されてるのに理性的に対処して。自分の残り少ない人生をどう過ごすかの決断もキッチリしてる。
主人公もスーパーマンじゃないんだけど強いのね。ブレずに突き進む。
差別主義者の警官も最後は仲間になるけど、それが署長の手紙一発というのが「そうなのかなあ」と思ったなあ。
ままならない世の中で、どうするかは道々考えるしかないよねというテーマは解ったけど、テーマが深いから面白みに欠ける気はしたな。
伏線の張り方と回収は見事。
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