「将棋の棋譜は、人生と同じ」泣き虫しょったんの奇跡 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
将棋の棋譜は、人生と同じ
『聖の青春』『3月のライオン』。将棋のルールは全く知らないのですが、どちらも面白かったので。映画館のポイントで観賞。
あの2作が「勝ち将棋」とすれば、今作は「負け将棋」要素が多いのが特徴。奨励会に入れる実力はあったけど、そこからはプロにはなれず。
この「負けました」とペコっと頭を下げる情けない役が、松田さんに似合ってました。飄々とした表情が、「勝ちに行っている」感じが全然しないし。
「もっと練習すればよかった」と後悔しても、後の祭り。そういう後悔って、人生の中では幾度とある。
正直前半は。松田さんの喜怒哀楽の表情や気持ちが、画面から伝わって来なくて、ちょっとうーんって。
だけど後半、盛り返していく所からは表情にハリが出て。前半の残念感と対比的になってました。
駒を指したときの「鳴り」の豪快さや、クライマックスのカメラワーク。これが前述の2作との差かな。今までしょったんを応援してくれた人たちの思い出がうまく重なって。気が付いたら私もホロリ涙。やられたわー。
豪華キャストの中でも、國村隼さん・イッセー尾形さん・小林薫さん。流石ベテラン、作品を盛り上げてました。
終わりよければすべてよし。そんな1作でした。
コメントする