「めくるめく映像美だが長すぎ」花筐 HANAGATAMI ルリさんの映画レビュー(感想・評価)
めくるめく映像美だが長すぎ
美しい映像で、図らずも戦争の渦に巻き込まれていく青年・少女たちを描く。癌に侵されても、どうしても作りたいと大林監督が制作したこの映画。伝えたいことははっきりとわかる。血のシーンや月のシーンなどイメージ画像的なものが多く、めくるめく感じに襲われた。常盤貴子が美しい。
映像美は寺山修司の映画を思い出す。顔を白塗りの兵隊は、時計を抱いて歩く寺山の少年を想起させる。黒沢明の「夢」の兵隊も顔を青黒く塗っていたっけ。
ただ、17歳の青年というのに、窪塚俊介らはともかく、長塚圭史は年取りすぎ。
大林監督の次回作を期待する。
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