劇場公開日 2018年11月16日

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「イヴちゃんに会いたい!犬じゃないよ!」鈴木家の嘘 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5イヴちゃんに会いたい!犬じゃないよ!

2020年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ひきこもりの長男・浩一(加瀬亮)が首吊り自殺にて死亡。それを目撃した母・悠子がショックで倒れ、息子が死んだことの記憶を失ってしまい、父幸男と長女富美が「アルゼンチンで働いている」と優しい嘘をついた。悲しくて重い家族なのに、ユーモアたっぷりに描き、明るく生きようとする姿が素敵。

 実際に自殺した者の残された家族は辛いもの。自分も悲しくてやりきれない思いをしているのに、記憶をなくした母のために嘘をつきとおすことで悲しささえも忘れようとする。大切な人を亡くしたとき、数ヵ月後になってようやく泣き崩れてしまうことはよくあることだと思う。ましてや自殺となれば、新聞のおくやみ欄にも投稿しづらいし、ご近所さんのみならず、親戚にさえ真実を言えないことも多い。そういや、ご近所さんが全く登場しないことには違和感があった。重くなるからかな?

 ゲバラTシャツ、ビデオメッセージ、手紙代筆の宇野祥平、吸血コウモリ、などなど色んな微笑ましい人物やアイテムが豊富な作品でもあったけど、飛び込み自殺の巻き添えを食ったら賠償請求できるとか、遺骨からダイヤモンドを作れるとかのネタもいっぱい。ちょっと気になったのは浩一の部屋にスネアドラムが2つ置いてあったけど、ドラマーだったのかな~音楽に打ち込んでほしかったな・・・

kossy