「権力が暴力を使う不条理」デトロイト フレンチカンカンさんの映画レビュー(感想・評価)
権力が暴力を使う不条理
うっぷん晴らしのように暴力を振るわれたら、差別されるものにとってはたまったものではない。
市警と州警は何故こうも違うのか、人種差別の当事者である市警は白人優位だけで暴力を振るい人権から目を逸らそうとする。
日本でも逮捕状が出ていながら逮捕を免れた事件が未だに尾を引いているが、権力と検察が組んだらどうなるが痛いほど思い知らされる事件でもある。
デトロイト市警が何をしたか。人権と冷静さをわきまえているだろう州警でも彼らの暴走を止める勇気がないのが現実で、市警の横暴を見て見ないフリをして面倒を避けたがる。権力が暴力を使う不条理を丁寧に描いた力作だ。
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