最初に父が殺されたのレビュー・感想・評価
全3件を表示
けっこうよかった
子どもがつらい目に会っている様子は見ていて苦しい。カットがやたらと細かい。最初に車を別方向に進めていればとか、車を降りた後は夜中のうちに家族で別方向に逃げるなどできなかったのだろうか。ホロコーストなどでも、集団に加わるとろくなことがない。誰もいない田舎に逃げるのが一番だが、不可能だったのかな。これらの映画から学ぶのはそういうことだ。
主人公のお姉さんが豆を食べて大人に怒られてかわいそう。
タイトルなし(ネタバレ)
カンボジアの首都プノンペンで、両親と5人のきょうだいたちと幸せに暮らしていた少女ルオン
クメール・ルージュが首都を制圧し、政権が変わる
5歳のルオンは家族とともに住み慣れた家を出て、農村の労働収容所に辿り着く
家族はバラバラにされ、わずかに持ち出した物もほぼ奪われ、飢餓と虐殺の恐怖に耐えながらただ生き抜くのみ
そして、ベトナム軍がクメール・ルージュを倒し、解放されるまでを描く
実在のルオン・ウンの回想録を基に描かれた本作
つまり、実際に起きた出来事
ある日突然全てが変わってしまう生活
ポルポト政権下の虐殺の話は知ってはいたし、そのどれも恐ろしく目を背けたくなるようなことだけれど、この映画も想像以上だった
いや、政権が変わるだけで、こんなにも恐ろしい日々に突然追い込まれるなんて、想像できるはずもない
恵まれた生活をしていたルオンが、その日々の中で、少しずつ身につけていく強さ
身につける必要はなかったはずの強さ
解放される頃には、たくましさすらある
これを演じた少女の素晴らしい演技も大きく影響していると思う
そして、姉の死をきっかけに、子供を生かすため、手元から離す母の決断とその愛情、強さにも驚かされる
それがなければ、確かに子供たちは生き残れなかったかもしれない
解放される直前、兵士として鍛えられたルオン
自らも仕掛けた地雷、その後それがどういうものなのかを自分の目で見る羽目になる
本人がその後、地雷廃絶の運動などにも参加しているのも大きく頷く
ラスト、家族の全員は生き残れなかったけれど、生き残った家族たちと再会を果たすシーンは、見ていてホッとした
わずかな救いがそこにあったから
全3件を表示